ニューズ・フロム・ベイブル News from Babel | |
---|---|
出身地 |
![]() |
ジャンル | アヴァン・ロック |
活動期間 | 1983年 - 1986年 |
レーベル | レコメンデッド・レコード |
共同作業者 |
ヘンリー・カウ アート・ベアーズ |
旧メンバー |
リンジー・クーパー クリス・カトラー ダグマー・クラウゼ ジーナ・パーキンス |
ニューズ・フロム・ベイブル[1](News from Babel)は、1983年にクリス・カトラー、リンジー・クーパー、ジーナ・パーキンス、ダグマー・クラウゼによって結成された英国の前衛的なグループである。彼らは複数のゲスト・ミュージシャン(ロバート・ワイアットを含む)と、2枚のスタジオ・アルバムを作成し、1986年に解散した。
イングランドのアヴァン・ロック・グループであるヘンリー・カウ(1968年–1978年)をきっかけとして、歌を志向するグループであるアート・ベアーズ(1978年–1981年)が、ドラマーのクリス・カトラー、マルチ楽器奏者のフレッド・フリス、歌手のダグマー・クラウゼというヘンリー・カウ出身の3人によって結成された。さらに、アート・ベアーズがきっかけとなり、カトラー、クラウゼ、ヘンリー・カウの木管奏者だったリンジー・クーパー、米国のハープ奏者であるジーナ・パーキンスを含むニューズ・フロム・ベイブルが1983年に登場した。それはパーキンスが最初に関わった「ロック・グループ」であり、ハープと一緒にレコーディングしたのは初めてのことだった。この新グループは、歌曲を中心としたアート・ベアーズのアプローチに沿っていたが、音楽的な重点は異なるものだった。クーパーが音楽を作曲し、カトラーが曲のテキストを書いた[2][3]。
ニューズ・フロム・ベイブルは、純粋にスタジオ・グループであり、その結成、名前、およびファースト・アルバムは、文芸評論家のジョージ・スタイナーによって1975年に発表された言語と翻訳に関する書籍『バベルの後に 言葉と翻訳の諸相 (After Babel)』に触発されたものだった。グループについてのコメントを、カトラーは次のように述べた。「悪い運命の渦中にあっても希望に満ちた場所から届く手紙やニュース放送としてのレコードというアイデアが好きだったんです」[4]。1983年に、彼らはゲスト・ボーカリストのフィル・ミントンとともに、バベルの塔を指し示すタイトルである『Work Resumed On The Tower』というアルバムを録音した。同時に、彼らは「Contraries」という曲も録音した。これは、パーキンス/カトラーの作曲で、『Work Resumed On The Tower』予約特典のシングルとしてリリースされた。1986年に、彼らはシルヴィア・プラスの書籍の1つのタイトルにちなんで名付けられたアルバム『Letters Home』を作り出した。この段階までにクラウゼはグループを去っていたが、彼女はまだアルバムにゲストとして参加した。また、ゲスト・ボーカリストとしてロバート・ワイアット、サリー・ポッター、フィル・ミントンを、加えてアルバムをプロデュースしたギタリストのビル・ジローニスをフィーチャーした。
両方のアルバムにおけるクーパーの音楽はロック、ジャズ、キャバレーのブレンドであり、カトラーの歌詞は文学的で、マルクス主義のテーマと個人的な疎外感を探求している[5]。グループはセカンド・アルバムを録音した後、1986年に解散した。
ニューズ・フロム・ベイブルの音楽は、2014年11月にイギリスで2回、イタリアで1回、「A Celebration of Lindsay Cooper November 2014」にて、元メンバーのカトラー、クラウゼ、パーキンスとミントンらによって初めてライブ演奏された。