ネッド・プライス

Ned Price
ネッド・プライス
2021年のネッド・プライス
アメリカ合衆国国務省報道官
就任
2021年1月20日
大統領ジョー・バイデン
代理官ジャリナ・ポーター
Secretaryアントニー・ブリンケン
前任者モーガン・オルタガス
個人情報
生誕Edward Chase Price
(1982-11-22) 1982年11月22日(42歳)[1]
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
テキサス州 ダラス
教育ジョージタウン大学 (BA)
ハーバード大学 (MPA)

ネッド・プライス[2]英語: Edward "Ned" Price[3]1982年11月22日 - )は、2021年からアメリカ合衆国国務省報道官を務める政治顧問。2006年から2017年まで中央情報局(CIA)で勤務した元諜報員である。

2017年2月20日に、ドナルド・トランプ政権で働くくらいであればCIAから引退するという決意をワシントン・ポストに寄稿し[4]、物議を醸した[5][6][7][8][9][10]

前半生

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プライスはダラスで育ち、セントマークス高校テキサス校を卒業した[11]。学生新聞の貢献メンバーであり、毎年恒例のキャンプアウトに現在でも監督の役割で参加している。その後、ジョージタウン大学優等で卒業し、外交学院で国際関係学を学んだ[12]。卒業後にCIAに加わることを見越して、この研究分野を選んだと伝えられている[13]。その後、ハーバード大学ケネディスクールで修士号を取得し、パブリックサービスフェローシップと優秀論文賞を受賞した[14]

経歴

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ホワイトハウスで(2014)

プライスは、キャリアの初期には情報アナリストとして勤務した。彼の関心は、米国とその利益に対するテロ攻撃の可能性を検知し、それを阻止することにあった。2013年、マザージョーンズ誌は、CIAが気候変動に関する研究に資金を提供していることを「資源の無駄遣いだ」という共和党の反対[15]を押し切ってこれを擁護するプライスの言葉を引用した[16]。彼のCIAキャリアの後半に国家安全保障会議に出向し、その報道官およびバラク・オバマ大統領の特別補佐官を務めた[17]。オバマ大統領の下で働いた経験について書いた著書『West Wingers: Stories from the Dream Chasers, Change Makers, and Hope Creators Inside the Obama White House』を2018年に出版している[18]

論説

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2017年2月のワシントンポストの論説で、ドナルド・トランプに対する懸念の高まりを訴えた。例として、ライバル候補のヒラリー・クリントンとの討論中に、トランプが諜報機関高官の意見を躊躇なく却下したときに最初の懸念を覚えたとしている。また大統領就任直後のトランプが本部を訪問した際、選挙運動のような自己アピールをしていたことに、自分や同僚のCIA職員がどれほど落胆したかを語っている[4]。最後に、トランプが「閣僚級委員会」から情報機関高官を外したことを振り返り、彼らの助言を無視することで、公共の安全を危険にさらすことになると懸念を示した[9]

論説の中で、プライスは共和党政権と民主党政権の両方で忠実に奉仕したことを主張している[19]

ジャレッド・クシュナーに関連する懸念

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2017年7月14日のポリティコに掲載された記事で、プライスはドナルド・トランプ大統領の義理の息子であるジャレッド・クシュナーの任命とセキュリティクリアランスの継続的な保持に関連する懸念を表明した。記事の中で、プライスは、セキュリティクリアランスを取得するために経験した約1年に及ぶ広範な審査を振り返り、それをクシュナーに付与されたセキュリティクリアランスと比較した。クシュナーが2016年の大統領選挙に干渉しようとするロシアの試みにクシュナーが関与したと見られることに関連する進展中の情報が最近公開されたことについて、「元CIA職員である私が仮にこのような活動についてほんの一部でも非難されていたら、クリアランスは即座に取り消されていただろうと自信を持って言える」と述べている [20]

バイデン政権

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2021年1月20日、バイデン政権における米国国務省のスポークスパーソンに就任した[21]

2014年のガザ侵攻中に犯された戦争犯罪に関する国際刑事裁判所(ICC)の調査について、米国は「深刻な懸念」を抱いていると述べた[22]。プライスはICCについて、「この問題について管轄権を持たず」イスラエルを「不当に」標的にしているとしたが[23]、裁判所はハマスも調査している[22]。この声明は、アメリカとその同盟国に対する国際刑事裁判所の管轄権を否定するドナルド・トランプの大統領命令13928と一致している[24]

人物

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父はマーティン・ルイス・プライス、母はエリザベス・サラ・リーガー[1]。自らが同性愛者であることを公表している[25]

脚注

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  1. ^ a b “1982 Births”. Texas Birth Index, 1903-1997 (Texas Department of State Health Services) 
  2. ^ Career CIA Analyst Ned Price Quits Rather Than Serve Trump Administration”. NPR.org. 2017年3月2日閲覧。
  3. ^ Watch Edward "Ned" Price Talk & Discussion Videos at Conferences | ConferenceCast.tv” (英語). www.conferencecast.tv. 2021年8月28日閲覧。
  4. ^ a b I didn't think I'd ever leave the CIA. But because of Trump, I quit. - The Washington Post” (2017年2月20日). 2017年2月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月18日閲覧。
  5. ^ Edward Rosva (2017年2月21日). “National Security Council spokesman quits CIA, writes scathing editorial in Washington Post”. Salon magazine. オリジナルの2017年2月23日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20170223080842/http://www.salon.com/2017/02/21/national-security-council-spokesman-quits-cia-writes-scathing-editorial-in-washington-post/ 2017年2月24日閲覧。 
  6. ^ CIA analyst quits after 11 years because of Donald Trump's 'disturbing' behaviour | The Independent” (2017年2月23日). 2017年2月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月18日閲覧。
  7. ^ Trump effect: CIA 'terrorist hunters' to quit in opposition to president | Middle East Eye” (2017年2月23日). 2017年2月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月18日閲覧。
  8. ^ Departing CIA official blasts Trump in Washington Post op-ed - The Boston Globe” (2017年2月24日). 2017年2月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月18日閲覧。
  9. ^ a b A CIA analyst just very publicly resigned because of Trump” (英語). The Daily Dot (2017年2月21日). 2021年1月18日閲覧。
  10. ^ Logan. “CIA analyst resigns, calls Trump's actions in office 'disturbing'”. Business Insider. 2021年1月18日閲覧。
  11. ^ Price, Edward (February 21, 2017). “I quit my CIA career because of Trump” (英語). Dallas News. http://www.dallasnews.com/opinion/commentary/2017/02/21/quit-cia-career-trump 
  12. ^ WAC - Beta - Secondary Page - World Affairs Council of Dallas/Fort Worth” (英語). www.dfwworld.org. 2017年3月2日閲覧。
  13. ^ Disgusted By Trump, A CIA Officer Quits. How Many More Could Follow?” (英語). NPR.org. 2021年1月18日閲覧。
  14. ^ Ned Price” (英語). trumanproject.org. 2017年3月2日閲覧。
  15. ^ Mooney. “CIA Backs $630,000 Scientific Study on Controlling Global Climate” (英語). Mother Jones. 2021年1月18日閲覧。
  16. ^ Sheppard. “The CIA’s Weather Underground” (英語). Mother Jones. 2021年8月17日閲覧。
  17. ^ “BREAKING: CIA Analyst Resigns Over Trump's 'Disturbing' Actions, But There's A MAJOR Problem” (英語). The Political Cult. (2017年2月21日). https://politicalcult.com/breaking-cia-analyst-resigns-trumps-disturbing-actions-theres-major-problem/ 2017年3月2日閲覧。 
  18. ^ West Wingers: 9780143133292 | PenguinRandomHouse.com: Books” (英語). PenguinRandomhouse.com. 2021年1月18日閲覧。
  19. ^ Rozsa (February 21, 2017). “National Security Council spokesman quits CIA, writes scathing editorial in Washington Post”. Salon. 2017年3月2日閲覧。
  20. ^ Price (July 14, 2017). “Why Does Jared Kushner Still Have a Security Clearance?”. Politico Magazine. July 15, 2017閲覧。
  21. ^ Ned Price tapped by Biden team as first-ever out gay State Dept. spokesperson” (英語). Washington Blade: Gay News, Politics, LGBT Rights (2021年1月16日). 2021年1月18日閲覧。
  22. ^ a b U.S. has 'serious concerns' about ICC ruling on Israel war crime probe”. www.msn.com. 2021年3月25日閲覧。
  23. ^ Cohn (2021年3月3日). “Biden admin: International Criminal Court 'unfairly' targeting Israel” (英語). TheHill. 2021年3月25日閲覧。
  24. ^ Executive Order 13928—Blocking Property of Certain Persons Associated With the International Criminal Court | The American Presidency Project”. www.presidency.ucsb.edu. 2021年3月25日閲覧。
  25. ^ State Department's 1st openly gay spokesperson sends signal to the world, advocates say” (英語). ABC News. 2021年2月3日閲覧。

外部リンク

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