『ハオ君の不思議な旅』(ハオくんのふしぎなたび)は、キャリーラボ開発、DOGブランドから発売されたファミリーコンピュータ ディスクシステム用のアクションアドベンチャーゲーム。1987年5月1日に発売された。
北米では『Mystery Quest』のタイトルで発売された。
コントロールキーはSTARTでゲーム開始あるいはポーズ、ポーズ中にSELECTボタンを押すと現在の持ち物を確認できる。十字キーは左右で移動、下はしゃがんだり樹から飛び降りたり又はワープにも使われる。上は城に入ったり、城内でのドアを開けるのに使われる。Bボタンは魔法による攻撃(特定のアイテムを取ると、十字+Bでダッシュ。上を押しながらBボタンを押すと上斜めに左右交互に攻撃する)、Aボタンはジャンプ(方向とBを組み合わせてその方角にダッシュジャンプも可能)に使用する。
モンスターや罠に触れるとダメージを受け、ライフが減少する。また、時間がたつと徐々にライフが減り、空になるとゲームオーバーになる。また、ハオ君は元々泳ぎが苦手なため、水が深い場所(底なし)に落ちると死んでしまう(浅い場所でもじわじわダメージを受ける)。なおかつ、地形によってはモンスターのダメージの反動で弾かれて、水場に叩き落されるケースもある。ただでさえ水に落ちやすいフィールドなのに、先へ進むにつれてそうした危険度が増してくる。
- 2周目以降
- エンディングの後、マークがついて再スタート(周により異なるマークが追加)。一部の敵のHPがアップする。また、2周目以降の偶数周では、シンボルマークが1周目を含む奇数周と異なる。
魔法使いを目指して修行中にもかかわらず、サボり気味で失敗ばかりしている主人公のハオ君に対し、師匠のウィザーズ先生がとある試練を課した。それは、この世で一番大切なものを探し出すための冒険である。
ハオ君の冒険舞台は、フィールドと城に分けられている。フィールドは、地上と地下の二層分で三層構成されている(位置の凡そは画面上のLOCATEで確認できる。1:地上、2:地下1、3:地下2、そしてA〜は左端からの座標)が、特定の場所で上下につながっている。城は各層に2箇所設けられており、それぞれに特殊なアイテムやシンボルが隠されている(特殊アイテムを取らないと次に進めないようになっている)が、それを守るボス(表は主にザコ、裏はボスが主役)が待ち構えている。
- ブロック
- 一切壊せないブロックを除き、2回当てると壊せる(または出現させる。この場合、1回の出現では乗ることはできない。)
- 全く壊せないブロック
- 魔法を当てると壊せるブロック(パワーアップしないと壊せないものもある)
- アイテムを使うと壊せるブロック(パワーブーツ、パワーヘルメットを使用)
- 魔法を当てると出現するブロック(2回魔法を当てないと乗る事はできない)
- 一部のブロックにはアイテムが隠されている(1マスのブロックは横から押すとアイテムが飛び出す)。
- 特殊ブロック
-
- 移動ブロック
- 魔法の薬を飲まないと動かせないブロック
- ジャンプ・ブロック
- 文字通りのジャンプ台。フィールドと城内では形が違う。
- キック・ブロック
- 当たった面の反対にキーを押すと壁蹴りでジャンプできる。
- 罠
-
- どくろブロック
- じわじわとダメージを受けたり、ダメージをうけて弾かれるもの(消滅)もある。フィールドに出現。
- 水たまり
- 泳げないハオ君は、浅い水たまりでもじわじわとダメージを受ける。フィールドに出現。
- 針ブロック
- じわじわとダメージを受ける。城内に出現。
- 湖
- 底なしの水域。落ちると死ぬ。SOSの浮き輪を使えば助かる。とあるアイテムで水を干上がらせて下層に行けるようになる。フィールドに出現。
- 下水道
- 湖と同じ。城内に出現。
- 移動・ワープ
-
- 穴
- フィールドでは、下に水域があると落ちて死ぬが、ない場合は上下の層に移動できる。
- 木の切り株
- 上に乗れ、下ボタンを押せば降りられる。たまにアイテムも出現する。一部ワープできる事もある(逆戻りになる事も)。低い切り株は一部のモンスターが飛び乗れる。フィールドの地上にある。
- 柱
- フィールドの地下にあり、木の切り株と同じ。
- 柱(城内)
- たまに横からスライドするとアイテムが出現したり、下ボタンを押すとワープできる。
- 木の茂み
- 木の切り株に掛かっている茂み。左右に移動するものもある。
- 雲
- 上下左右、斜めに移動し、上に乗れる。
- ドア
- 城内にある。上ボタンで入れる。鍵のマークはキーがないと入れない(使いきり)。
- 出口
- 城内にあるが、パワーアップアイテムとシンボルマークを取らないと入る事ができない。フィールドに戻る。
- その他
-
- 矢印(200点)
- フィールドでは、取ると得点になる。死んだ後コンティニューでその近くの矢印から再スタート。城内のは単なる道しるべ。時々1、2、3、Gのマークが見られるが、Gはゴールが間近という印。
- 草むら、キノコ
- 前者はフィールドの地上、後者は地下に出現する。ハオ君はそれらに隠れる事になるが、たまに蹴るとアイテムが出現したり、モンスターが隠れていたりする。
- ろうそく(100点)
- フィールド上にあって、魔法で撃つとアイテムが出現する。
- 山
- 上に乗れ、下ボタンで降りられる。たまにアイテムも出現する。
- 鉢植え(100点)
- 城内にある。魔法で撃つと得点が入る。ドアに入って画面が切り替わったり、ある程度スクロールさせると復活する。囲いは上に乗る事ができ、上のフロアに移動できる。
- 浮き板
- 上に乗れ、下ボタンで降りられる。
- パワーアップアイテム
- ハオ君の修行のためにウィザーズ先生が至る所にばらまいたアイテム。
- 巻物(ROLL)
- 魔法による攻撃ができるようになる。
- 得点:10,000点
- 場所:序盤のどこかの草むらに隠されている。
- パワーブーツ(BOOTS1)
- ジャンプの着地の際、足元の特定のブロックを壊せる。
- 得点:20,000点
- 場所:城1
- パワーヘルメット(HELMET)
- ジャンプで頭上の特定のブロックを壊せる。
- 得点:20,000点
- 場所:城2
- ファスターブーツ(BOOTS2)
- 走る速度が早くなり、遠くにジャンプできる。4マス以上の穴はこれがないと飛び移れない。
- 得点:30,000点
- 場所:城3
- 魔法の薬(MEDICINE)
- 特定のブロックを動かせるようになる。
- 得点:30,000点
- 場所:城4
- 魔法の杖(STICK)
- 攻撃力が2倍になる他、巻物では壊せない特定のブロックを壊せる。
- 得点:40,000点
- 場所:城5
- 水晶(CRYSTAL)
- 攻撃力が4倍になる。
- 得点:100,000点
- 場所:フィールドの奥
- スーパーマント(MANTLE)
- 敵から受けるダメージが半減する。
- 得点:40,000点
- 場所:城6
- バイタリティーアイテム
- ダメージを受けたりした時の回復アイテム。
- お星さま
- 初期値の1/8回復。
- 得点:魔法で撃つと1,000点
- 場所:フィールドの特定の切り株ないし柱・山の上に乗る。またはろうそくを撃つと出現。
- お星さま(顔つき)
- 初期値の3/8回復。
- 場所:敵を倒すとたまに出てくる。
- お月さま
- バイタリティーをすべて回復。
- 得点:1,000点(柱の上に乗ると出てくるものは撃つと3,000点入る)。
- 場所:その場に置いてある/ブロックの中に隠されている/特定の柱の上に乗ると出てくる(フィールド)/柱の裏に隠されている(城内)
- ハオ君人形
- バイタリティーのゲージを1/8増やせる。最大初期値の1/2まで。死ぬと効果が全て失われる。
- 場所:その場に置いてある/ブロックの中に隠されている/柱の裏に隠されている(城内)
- その他のアイテム
-
- 鍵
- 鍵のついた城のドアを開ける事ができる。画面右上にKEYが表示される。1度使うとなくなる。
- 得点:1,000点
- 場所:その場に置いてある/ブロックの中に隠されている/城のボスを倒す
- SOS
- 湖や下水道に落ちた時に跳ね上げる。画面右上にSOSが表示される。1度使うとなくなる。ゴムボートの形状をしている。
- 得点:1,000点
- 場所:ブロックの中に隠されている(フィールド)
- 魔法のランプ
- 30秒弱の間無敵になる。
- 場所:ブロックの中に隠されている(フィールド)
- エメラルドストーン
- 四角い白いブロックに楕円形のエメラルドが埋め込まれている。取ると今までのスコアが2倍になる。城内もしくはフィールドのどこかで入手できる。
- 魔法のほうき
- そのまま取ると得点になるが、ブロックに入った状態で横から押すと水が干上がる。
- 得点:10,000点
- 場所:フィールドまたは場外
- 魔法の帽子
- 効力は不明。
- 得点:10,000点
- 場所:フィールドまたは場外
- シンボルマーク
-
- お金(MONEY)
- 物欲のシンボル。$マークの袋。偶数周では¥マークの袋。
- 得点:100,000点
- 場所:城1
- 禁煙(HEALTH)
- 健康のシンボル。禁煙マーク。偶数周では禁酒マーク。
- 得点:100,000点
- 場所:城2
- 本(KNOWLEDGE)
- 知識のシンボル。偶数周では本をめくった形。
- 得点:200,000点
- 場所:城3
- ハート(HEART)
- 精神のシンボル。偶数周では傷心のハートになっている。
- 得点:200,000点
- 場所:城4
- 温泉(FAMILY)
- 家族のシンボル。偶数周ではカラオケになっている。
- 得点:300,000点
- 場所:城5
- ピースマーク(PEACE)
- 平和のシンボル(スマイルマーク)。偶数周では出版業界で使われている類似の微笑んでいるマーク(写植記号BA-90、俗称「ぽげムたマーク」)になっている。
- 得点:300,000点
- 場所:城6
- 空中アニマル
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- ブンタン
- 巣を壊されたミツバチのアニマル。ハオ君をしつこく追いかける。
- HP:1
- ダメージ:1/8(初期バイタリティーに対してのダメージの割合。以下同様)
- スコア:100点
- 出現地:フィールド(地上のごく一部でしか出現しない)
- クルトン
- 赤トンボのアニマル。8の字を描いて動く。
- HP:1(体当たりでも死ぬ)
- ダメージ:1/8
- スコア:100点
- 出現地:フィールド
- バタコー
- コウモリのアニマル。波状に飛ぶ。
- HP:1(体当たりでも死ぬ)
- ダメージ:1/8
- スコア:100点
- 出現地:フィールド
- 地上アニマル
-
- サソリン
- サソリが巨大化したアニマル。魔法を撃つとジャンプし、低い切り株では飛び移れる。
- HP:2(2周目以降は耐久力が高くなる)
- ダメージ:1/8(頭の上には乗ってもダメージを受けない)
- スコア:200点
- 出現地:フィールド、城内。出現回数が最も多い敵。
- ニョロ
- 毒ヘビのアニマル。高速で移動。ハオ君が反対方向にいると引き返してくる。
- HP:2(上から踏んでも殺せる)
- ダメージ:1/8
- スコア:200点
- 出現地:フィールド、城内。出現回数が2番目に多い敵。
- チクチク
- 針ネズミのアニマル。高速で移動するが、ニョロと違って引き返してくる事はない。草むらやキノコに身を潜めている。
- HP:3(2周目以降は耐久力が高くなる)
- ダメージ:1/8
- スコア:300点
- 出現地:フィールド
- ムクムク
- モグラのアニマル。不意に地面から顔を出す。
- HP:4(2周目以降は耐久力が高くなる)
- ダメージ:1/8
- スコア:400点
- 出現地:フィールド
- モンスター
-
- カンガルマウス
- カンガルーとネズミの結合種。前後に移動
- HP:10
- 武器:魔法で壊せる
- ダメージ:1/8
- スコア:1,000点
- 出現地:城1裏面
- ビートル
- カブトムシが巨大化したもの。前後に移動
- HP:10
- 武器:魔法で壊せる
- ダメージ:1/8
- スコア:1,000点
- 出現地:城2裏面
- キリキリ
- カマキリが巨大化したもの。飛び跳ねる
- HP:10
- 武器:魔法で壊せない
- ダメージ:1/8
- スコア:1,000点
- 出現地:城3裏面
- メル
- カタツムリが巨大化したもの。攻撃を受けると上下段に逃げる。
- HP:10
- 武器:魔法で壊せない
- ダメージ:1/8
- スコア:1,000点
- 出現地:城4裏面
- ドラゴン
- 伝説のモンスター。円運動で動く。
- HP:20
- 武器:魔法で壊せない
- ダメージ:1/8
- スコア:1,000点
- 出現地:城5裏面
- 鳥人
- 人類が地上に君臨する以前に地上を跋扈していた生物。前後左右に移動。
- HP:40
- 武器:魔法で壊せる
- ダメージ:1/8
- スコア:1,000点
- 出現地:城6裏面
- ストーリー:HaHi(長谷川浩)、Onsen(草津きよし)
- タイトル:Noa、Onsen(草津きよし)、Nishi
- 音楽:Pina(平野洋一郎)、Onsen(草津きよし)、カズミ
- プログラム:HaHi(長谷川浩)、Onsen(草津きよし)
- ゲーム誌『ファミコン通信』のクロスレビューでは、4・7・8・6の合計25点(満40点)となっている[5] [2]。レビュアーの意見としては、「特徴がないなあ、というのが第一印象」などと評されている[5]。
- ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、15.12点(満25点)となっている[3]。また、同雑誌1991年5月24日号特別付録の「ファミコンディスクカード オールカタログ」では、「ゲームシステムはスーパーマリオタイプ。違いは進行方向が左になることがあることと、弾を撃てること、それにパワーアップしたらその効力は死んでも失われないことだ」と紹介されている[3]。
項目
|
キャラクタ |
音楽 |
操作性 |
熱中度 |
お買得度 |
オリジナリティ
|
総合
|
得点
|
3.27 |
2.98 |
3.07 |
2.97 |
- |
2.83
|
15.12
|
- ゲーム誌『ユーゲー』では、「メリハリのないBGMに緊張感のない地形、おまけに歩けど歩けど終わりの見えない広大なフィールドが、徐々にプレイヤーの精神を蝕んでいく。発狂寸前でようやくお城にたどり着いても、内部はさらに単調だったりするから油断は禁物だ」と評している[4]。