ハドロサウルス形類 Hadrosauromorpha | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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ゴビハドロスの骨格図
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地質時代 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
後期白亜紀 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Hadrosauromorpha Norman, 2015 vide Norman, 2014 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ハドロサウルス形類[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
属、科[2][3][4] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ハドロサウルス形類[1](はどろさうるすけいるい、学名 Hadrosauromorpha)は、圧縮された手の骨と母指を持つ基盤的分類群とそれらを欠く派生的分類群へハドロサウルス上科を二分するため2014年にデイヴィッド・B・ノーマンが定義した、イグアノドン類に属する鳥脚類の分岐群。Probactrosaurus gobiensisよりもEdmontosaurus regalisに近縁な全ての分類群として定義されている。このため、系統解析の結果によって含まれる分類群が異なる。
ハドロサウルス形類はヒプセロスピナスの系統分類の議論において2014年にデイヴィッド・B・ノーマンが初めて文献中で使用した。2014年の論文において、ノーマンはハドロサウルス形類の典拠として別の著書である Hadrosaurs のとある1つのチャプターを参照した[2]。しかし実際のところ、当該の書籍は2014年でなくより遅い2015年に出版されたものであった[5]。PhyloCodeの第19条の4に従い、分岐群のオーサーシップはNorman (2015)、定義のオーサーシップはNorman (2014)となる[6]。
Norman (2014 and 2015)によりハドロサウルス形類はProbactrosaurus gobiensisよりもEdmontosaurus regalisに近縁な分類群として定義されている[2][5]。この定義に対しミッキー・モーティマーは異議を唱えており、PhyloCodeに従ってハドロサウルス形類のタイプ属たるハドロサウルスを定義に含めなければならないと主張した[7]。この定義により、Norman (2015)はハドロサウルス形類にハドロサウルス科のみならずテティスハドロスとバクトロサウルスも内包されると考えた[5]。Norman (2014)はハドロサウルス形類により多くの分類群を内包させており、Norman (2015)で含められた分類群の他にレヴネソヴィアやギルモレオサウルスおよびテルマトサウルスを包含させた。Norman (2015)では、テルマトサウルスはハドロサウルス科の中に位置付けられていた[2]。
Xing et al. (2014)による別の系統解析では、ノーマンの解析においてハドロサウルス形類から除外されていてエオランビアとプロトハドロスが他の多数の分類群と同様に彼の定義に含まれるものとして扱われた[3]。
ハドロサウルス形類のグループではさまざまな異なる系統解析が実施されている[3]。Norman (2014)の解析は105個の異なる形態形質と27個の選択した鳥脚類の分類群が使用された。ノーマンの特定の分岐群の定義を用いて、彼の系統解析の結果を以下に示す[2]。
ハドロサウルス型類 (アルティリヌス + エドモントサウルス) |
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ノーマンの定義は分類にさらなる混乱をもたらす不必要な変更であるとしてミッキー・モーティマーから強く批判されている[7]。Madzia et al. (2020)のような他の系統解析の結果では、ハドロサウルス形類はステムハドロサウルス類の長い段階の中間的位置に位置付けられており、またユーラシアの分類群からなる大規模グループを除き、以前の解析で見られたような大規模グループが再現されなかった[8]。
ハドロサウルス上科 |
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Norman (2014)が重要と考えた多数の差異に基づき、プロバクトロサウルスはハドロサウルス形類の外群として選択された。具体的な差異として、歯骨の歯冠が非対称でありかつ多数の垂直方向の稜を持つこと、上角骨に孔が存在すること、方形骨が頬骨との関節部においてより発達した窪みを持つことが挙げられる。これらの特徴はより派生的なハドロサウルス形類の頭蓋骨に見られない。また、前上顎骨が前前頭骨に接し、口蓋の外翼状骨と頬骨との接触が小さい[2]。
四肢に関連する部位においては、ハドロサウルス形類の肩甲骨はJ字型でなく、張り出した突起を持つ。前肢の下部の骨はハドロサウルス形類とプロバクトロサウルスのいずれにおいても細長く、より頑強な祖先と異なる。しかし、プロバクトロサウルスは小型かつ円錐形の母指を持つという基盤的な状態を呈しており、これはイグアノドンやヒプシロフォドンといったより初期の鳥脚類と共通する。母指の喪失は手根骨の減少や、手の骨の可動性の低下にも寄与する。プロバクトロサウルスの腸骨はbrevis shelfを欠くハドロサウルス形類のものよりも角ばる。またハドロサウルス形類の大腿骨体は真っ直ぐであり、足の骨は先端を切ったような形状をなすことが確認されている[2]。