バッシャール(アラビア語: بَشَّار, bashshār, バッシャール、トルコ語: Başar、ベンガル語: বাশার)は、アラビア語および諸言語に見られるアラビア語由来の男性名、姓。
促音を省略してバシャール、そこから更に長母音を省略してバシャルとカナ表記されることもある。
アラビア語では بَشَّار(bashshār, バッシャール)と表記・発音。意味は「人々に吉報をたびたび運ぶ者、他者に福音を多数伝える者;微笑んでいる、喜色を顔に浮かべた、喜色満面の;美貌の、美男(の)[1][2][3][4][5][6]」。
بُشْرَى(bushrā, ブシュラー, 「吉報、福音」の意)と語根を同じくする姉妹語で、能動分詞「~している(人);~する者」を強調し「たびたび~する(者)、何度も繰り返し~する(者)、非常に多くの回数~する(者)」という意味合いを持たせた語形。
バッシャールと促音が入るが英字表記をBashsharなどとすると冗長になるためBashar、Bassharのように書かれることが多い。フランス語圏ではshの代わりにchを用いたBacharといった表記が用いられている。
原語での発音と一致しない英字表記が一般的であることから日本ではバシャールというカタカナ表記が多く、英字表記Basharそのままに長母音を含まないバシャルなども見られる。
なおバシャルというカタカナ表記は別の名詞 بَشَر(bashar, バシャル, 「人間;人類」の意)のカタカナ表記「バシャル」と全く同じになるが、本項目で扱っている名詞・人名 بَشَّار(bashshār, バッシャール) はという全く別の語であり、بَشَر(bashar, バシャル, 「人間;人類」の意)と同じく「集合的存在としての人類、人間性」といった意味を持つことは無い。
また促音を含まない بَشَار(bashār, バシャール)という語は実在しない。
その他つづりや響きが似た単語としては بُشَار(bushār, ブシャール, 「滓、おり、かす;(人間の)屑、屑のような人物」の意)、بَشَارَة(bashāra(h), バシャーラ, 「美貌、美しさ」の意)など。