パイミオのサナトリウム | |
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Paimion Parantola | |
![]() パイミオのサナトリウム | |
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概要 | |
現状 | 総合病院 |
用途 | サナトリウム |
建築様式 | 機能主義 |
所在地 |
Alvar Aallontie 275, 21540 |
自治体 | パイミオ |
国 |
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座標 | 北緯60度27分54.0秒 東経22度44分6.2秒 / 北緯60.465000度 東経22.735056度座標: 北緯60度27分54.0秒 東経22度44分6.2秒 / 北緯60.465000度 東経22.735056度 |
着工 | 1929年 |
完成 | 1933年 |
設計・建設 | |
建築家 | アルヴァ・アールト |
ウェブサイト | |
www |
パイミオのサナトリウム[1][2][3](フィンランド語: Paimion Parantola, 英語: Paimio Sanatorium)は、フィンランドのサナトリウム(結核療養所)である[4]。
南西スオミ県トゥルク郡のパイミオに所在する建築物であり、建築家アルヴァ・アールトによって設計された[1][3]。現在は、トゥルク大学付属の総合病院として用いられている[4]。
トゥルク近郊にある木々に覆われた深い森の中に、機能主義と呼ばれる建築様式によって建てられた[1][5]。1928年に建築コンペティションの要項が発表され、翌1929年にアールトによる設計案が1等に入選した[4]。1929年に着工が行われ、1933年に完成した[5][6]。
アールトとその妻、アイノは、このサナトリウムのために「パイミオ・チェア」と呼ばれる安楽椅子を製作している[7]。
エントランス棟の南側に6階建ての病室棟があり、それぞれの病室は南東を向いているため、朝日を浴びることができる一方で、西日が避けられるようになっている[1][4]。メインエントランスに設けられた車寄せの庇は、意図的に左右非対称にデザインされている[8]。
病室棟の窓は、格子状にデザインされている[7]。病室棟の末端には、ガラス張りのエレベーターシャフトが設けられている[9][10]。病室棟の東側には、外気浴棟がある[11]。病室棟の廊下側の壁面には、ル・コルビュジエによって提唱された近代建築の五原則の1つである水平連続窓が採用されている[12]。最上階には、日光浴や外気浴をするためのテラスが設けられている[7]。
エントランス棟の北側には、食堂棟、医師棟、サービス棟の他、自動車の車庫などがある[4]。食堂は、日光を十分に取り入れるために、天井が高く取られ、南面には大きな窓が設けられている[7]。サービス棟にある煙突に付随している白色の筒は、煙突の熱を利用して水を加熱していた装置である[7]。