パフィオペディルム・サンデリアヌム

パフィオペディルム・サンデリアヌム
Paphiopedilum sanderianum
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 単子葉類 Monocots
: キジカクシ目 Asparagales
: ラン科 Orchidaceae
: パフィオペディルム属 Paphiopedilum
: パフィオペディルム・サンデリアヌム P. sanderianum
学名
Paphiopedilum sanderianum (Rchb.f.) Stein
シノニム
和名
オバケトキワラン
英名
Paphiopedilum sanderianum

パフィオペディルム・サンデリアヌム学名Paphiopedilum sanderianum)は、ラン科植物で、カリマンタン島北西部のムル山英語版マレー語版固有種。別名はオバケトキワラン(お化け常盤蘭)[1]

概説

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大型種[2]で、温暖から高温の地域で生育し、カリマンタン島の岩生植物である[3]。成体は2-5個の赤みを帯びた茶色の花を幅7–10センチメートルで同時に開花させる。側花弁は淡黄色に暗紫紅色を帯び、リボンのようによじれ、数十センチメートルほど垂れる[2]。各個体は4-5枚の光沢を帯びた淡緑色の葉をつけ、その葉は長さ45センチメートル、幅4–6センチメートルである[4]。花の寿命は5–7週間である。染色体数は2n=26[4]

種小名のsanderianumは、ヘンリー・フレデリック・コンラッド・サンダーにちなむ[2]

経緯など

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最初の発見は、1885年ヘンリー・フレデリック・コンラッド・サンダーの収集家仲間であるJ.フェルスターマン(J. Foerstermann)によって成され、時に1メートル超にもなる花弁の長さゆえに著名となった。この花弁の長さは、ラン科のみならず、すべての花の中で最長である[5][6][1]。その後、多くの交配で親種として利用されてきたが、その雑種は1つとして親のような異常な長さの花弁に成長する種はなかった[7]20世紀に入ってすぐに、栽培株が失われ、野生個体群も絶滅したと考えられたが、1978年にイワン・ニールソン(Ivan Nielson)に再発見された[8]。野生の個体群は、グヌン・ムル国立公園で保護されている。

生育環境

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耐寒性常緑多年草[1]。グヌン・ムル国立公園周辺に分布し、標高は100–500メートル、開花の時期は4月から6月である。急峻な苦灰岩質の石灰岩岩峰の頂上付近でみられ、生育環境の平均気温は22-25°Cである。適度な深い影で、石灰質のpH 7.3-7.5でコケや落ち葉、根が岩に付着した環境を好む。通年で多くの降雨が必要である。[4]

脚注

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  1. ^ a b c パフィオペディルム・サンデリアヌム(Paphiopedilum sanderianum)”. かぎけんWEB. 株式会社 科学技術研究所 (2013年12月22日). 2016年5月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月12日閲覧。
  2. ^ a b c 小学館(1989):456ページ
  3. ^ IOSPE, http://www.orchidspecies.com/paphsanderianum.htm
  4. ^ a b c http://www.slipperorchids.info/paphdatasheets/polyantha/sanderianum/index.html
  5. ^ 「世界一」のランの花 同時に3種類咲きました!”. 国立科学博物館 筑波実験植物園 (2013年12月). 2016年5月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月14日閲覧。
  6. ^ 【今だけ!】筑波実験植物園で3つの世界一のランが同時開花”. 大人の社会見学ニュース. エキサイト. 2016年5月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年5月14日閲覧。
  7. ^ Alexander, Crynan. "PAPHIOPEDILUM SANDERIANUM Orchidaceae", Curtis's Botanical Magazine Volume 1, Issue 1, pages 3–6, April 1984
  8. ^ "Paphiopedilum sanderianum - the holy grail of orchids Archived 2012年10月9日, at the Wayback Machine.", KEW

参考文献

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  • 『園芸植物大事典 5』小学館、1989年12月20日

関連項目

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外部リンク

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