フッ化クロム(III) | |
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Chromium(III) fluoride | |
別称 Chromium trifluoride | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 7788-97-8 , 16671-27-5 (三水和物), 123333-98-2 (四水和物) |
PubChem | 10154021 |
ChemSpider | 8329529 |
UNII | YK57ASE6UA |
RTECS番号 | GB6125000 |
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特性 | |
化学式 | CrF3 |
モル質量 | 108.9913 g/mol (無水物) 163.037 g/mol (三水和物) 181.05 g/mol (四水和物) |
外観 | 緑色結晶固体 |
密度 | 3.8 g/cm3 (無水物) 2.2 g/cm3 (三水和物) |
融点 |
1100 °C, 1373 K, 2012 °F (昇華) |
水への溶解度 | 極微量 (無水物) わずかに可溶 (三水和物) |
溶解度 | アルコールに不溶 フッ化水素、塩化水素に可溶 |
磁化率 | +4370.0·10−6 cm3/mol |
構造 | |
結晶構造 | 菱面体晶, hR24 |
空間群 | R-3c, No. 167 |
危険性 | |
許容曝露限界 | TWA 1 mg/m3[2] |
半数致死量 LD50 | 150 mg/kg (モルモット、経口)[1] |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
フッ化クロム(III)(Chromium(III) fluoride)は、化学式CrF3の無機化合物である。関連するいくつかの水和物が存在する。緑色の結晶固体で一般的な溶媒には溶けないが、有色の水和物である[Cr(H2O)6]F3や[Cr(H2O)6]F3・3H2Oは、水に溶ける。三水和物は緑色、六水和物は紫色である。無水物は、1100-1200℃で昇華する[3]。
クロム(III)を含むほぼ全ての化合物と同様に、これらの化合物は、八面体のCr中心を持つ。無水物では、6つの配位部位がフッ化物配位子に占められ、これらは隣接するCr中心と架橋している。水和物では、一部または全部のフッ化物配位子が水分子に置換している[4]。
酸化クロム(III)とフッ化水素酸の反応により合成される[5]。
また、(NH3)CrF6の熱分解による合成方法もある。 (NH4)3CrF6 → CrF3 + 3NH3 + 3HF
繊維の媒染剤や腐食防止剤としての用途がある。また、フッ化水素によるクロロカーボンのフッ素化を触媒する[8] [9]。