フロントミッションシリーズ | |
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ジャンル | シミュレーションロールプレイングゲーム |
開発元 |
スクウェア・エニックス(旧スクウェア) ジークラフト 大宮ソフト |
発売元 | スクウェア・エニックス(旧スクウェア) |
主な製作者 |
橋本真司 土田俊郎 天野喜孝 |
1作目 |
FRONT MISSION (1995年2月24日) |
最新作 |
LEFT ALIVE (2019年2月28日) |
公式サイト | フロントミッションシリーズ |
フロントミッションシリーズ (Front Mission Series) は、スクウェア(現スクウェア・エニックス)より発売されている家庭用コンピュータゲームのシリーズ。2006年時点でのシリーズ累計出荷本数は300万本以上を達成[1]。
日本コンピュータシステム(NCS・メサイヤ)より独立したジークラフトが開発を行っていたが、後にスクウェアに吸収。2003年以降はスクウェア・エニックス「フロントミッションプロジェクト」(旧第6開発事業部)がシリーズを統括している。
本編作品とされるシリーズは2005年に発売された5th以降は発売されていない。
ヴァンツァー(ヴァンダー・パンツァー、旧称ヴァンドルング・パンツァー)と呼ばれる人型機動兵器を操り物語を進めていくシミュレーションロールプレイングゲームで、略称は「FM」あるいは「フロミ」。「ヴァンドルング」とはドイツ語で、歩行する、の意。「パンツァー」も同じくドイツ語であり、鎧、軍事用語として「装甲兵器」を意味する。
本シリーズの作品は、西暦2100年前後の世界各地における紛争を題材にした近未来SFで、紛争に巻き込まれた人々がヴァンツァーを駆り、どのように生き抜いたかが描かれている。シリーズ各作品はそれぞれ独立した物語となっているものの、いずれも一貫した(『ガンハザード』を除く)世界設定の元に物語が進行する。
ゲームジャンルは、ナンバリング作品および『2089』シリーズはターン制のシミュレーションRPGだが、非ナンバリングタイトルとして、サイドビューのアクションRPG『ガンハザード』、リアルタイムシミュレーションの『オルタナティヴ』、サードパーソンシューティングの『オンライン』『エボルヴ』といった作品もリリースされている。
また、年代については
の順で進行する。なお、『5th』(2070年、2086年、2089 - 2121年)は50年間もの長期の年代で展開される。
2022年4月には、Zlongame傘下のBlack Jack Studioとの共同開発による、2089年を舞台とした新作タイトル『FRONT MISSION: BORDERSCAPE』の制作が発表されたが、同年12月15日に公式サイトやSNSアカウントが閉鎖され、翌16日にスクウェア・エニックスの手を離れたオリジナルタイトル『鋼嵐 - メタルストーム』として再発表された(日本語版は2024年10月23日リリース)。
詳細はハフマン島を参照
アジア・オセアニア諸国を主体とするO.C.U.と、アメリカ大陸を主体とするU.S.N.がそれぞれ共同体として成立している近未来。
本シリーズの舞台となるハフマン島は20世紀終盤に太平洋にて発生した隆起現象で現れた。ハフマン島は豊富な地下資源があることと、OCUとUSNの双方からの入植の結果、第一次ハフマン紛争により島は2分され、さらに世界で唯一OCUとUSNが陸地で接する国境を有することとなった。
主に利権争いが火種となり、軍事的緊張が長く続いていたが、2090年のラーカス事件を発端として、第二次ハフマン紛争が始まるところが本シリーズのスタートとなる。
アジア諸国が、欧米から経済的自立を果たし、その独自性を保つために造り上げた共同連合。2005年に結成された経済共同体「バンコク経済帯」(旧ASEAN)を母体に日本国の生産技術とオーストラリアの資源を包括した経済共同体計画が立てられた。協議の結果、日本、オーストラリア、バンコク経済帯が同列の権利を有するという案がまとまる、2019年にバンコク経済帯加盟国が面していたインド洋と新たに加盟する日本とオーストラリアが浮かぶ西太平洋という2つの大洋 (OCEAN) を抱くという意味で、誕生する連合国家の名称はオシアナ共同連合 (O.C.U.) とすることが決定。国旗のデザインも公募により決定され2026年オシアナ共同連合が誕生する。加盟国はO.C.U.憲章に準じた独自の自治が認められている。連合本部はオーストラリアの首都キャンベラ。
しかし民族、宗教間の思想対立の根は深く、共同体が軌道に乗るには、実に36年という年月がさらに必要であった。2028年には大韓民国、2086年にはバングラデシュ(後のアロルデシュ人民共和国)も加盟した。2070年、2090年の2回にわたるハフマン紛争後、2097年のカンボジア・ラオス独立紛争、2102年のアロルデシュ人民共和国でのクーデターにより、各国でO.C.U.から独立を求める気運が高まり、2112年にはフィリピンで内戦、日本でクーデターが発生するなど、不安定な情勢となっている。
主な構成国はオーストラリア、ニュージーランド、日本、大韓民国、タイ、フィリピン、アロルデシュ人民共和国、シンガポール、インドネシア、ベトナム、マレーシア、パプアニューギニア、カンボジア、ラオス、ミャンマー等。
U.C.S. (United Continental States) 【北米版】
1994年にアメリカ合衆国・カナダ・メキシコによって発足した北米自由貿易協定がきっかけとなり、経済難に喘ぐ中南米諸国に対する救済としてそれらを吸収合併していった結果、2020年に南北アメリカ大陸を統一し、巨大な連邦として成立した。行政は原則としてアメリカ合衆国のシステムを継承しており、連邦内の旧諸国は自治権を有する州として残っている。軍事面ではニューコンチネント合衆国全体の武力(連邦軍・予備役)の他、各州に州独自の軍事力として州兵(有事には連邦軍に編入される)を有する。
ただし、南北の経済格差が問題となっており、加入を拒んだ国家も存在した。特に旧南米州では治安悪化や反政府活動が慢性的な問題となっている。O.C.U.とは二度の戦争を経て冷戦状態であり、アジア地域の勢力は事実上撤退しているものの、前代の友好国日本と限定的であるが交流の場が持たれている。
主な構成国はアメリカ合衆国、カナダ、メキシコ、ドミニカ[要曖昧さ回避]、パナマ、アルゼンチン、コロンビア、チリ、パラグアイ、ブラジル、ペルー、ベネズエラ、ボリビア等。
余談だが、2096年のベネズエラ政変では政権を得た公正ベネズエラに協力したと言われているU.S.N.脱走兵3人が州知事の財産の半分と共に行方不明となっている。
Republic of Zaftra
2015年にロシア共和国(2008年現在のロシア連邦)が旧CIS国家を軸とし、二世代前の国家であるソビエト連邦のような国家として再統合。首都モスクワ。
国際連合の機能を引き継ぐ、恒平和調停機構 (PMO) を本部に置いている。しかし、2090年の第2次ハフマン紛争の黒幕としてクローズアップされて以降、PMOを含む共和国の国際的信頼は失墜した。インフラ整備の進展や経済復興に対して大きな進展は無く、豊富な埋蔵資源を背景に経済を立て直していたが、E.C.がポーランドで新資源地帯を発見したことにより、域内での自給自足が達成されたことによって、経済に大きな打撃を受ける。
ソ連時代からなお秘密主義が強く、動静が注目される国家である。2112年時には旧東欧諸国を併合するまで国力を増強しているが国内テロが頻発しており、2096年頃と比べ体制に少々の変化が生じたか否かは不明。ラーブヌイとは長らく対立が続いていたが、近年になって同盟関係を結ぶ。
主な構成国はロシア、モルドバ、アルメニア、アゼルバイジャン、カザフスタン、グルジア、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン、キルギス等。
なお、国名はロシア語で「明日」を意味する名詞、副詞「Завтра」(ザーフトラ)に由来している。
Republic of Ravnui
現在のベラルーシ。ザーフトラ共和国の統合を拒否し、独自の国家として道を歩む、世界でも稀有な独立国家体制を維持している。 ラーブヌィとはベラルーシ語で「平等な」な意味。
ザーフトラとの同盟の他、遺伝子分野において大漢中人民共和国との密接な関係が取り沙汰されている。また、E.C.諸国からの援助も確認されており、閉鎖的に思われがちだが異なった面を持つ国家である。
英語名はRepublic of Rutheniaで、ロシア語名はРУТЕНИЯ。
現在のウクライナの北部から北西部にかけての地域を領土とする国。元々はウクライナという一つの国であったが、2090年代のサカタインダストリィ事件やE.C.ポーランド新資源地帯への襲撃事件によって国際的信頼が失墜し、勢いが衰えたザーフトラが22世紀に入って勢いを盛り返す中、これに伴ってザーフトラからの干渉が強まったのに対して国内が親ザーフトラ派と反ザーフトラ派に割れた末、住民の多数派が反ザーフトラ派である西部と親ザーフトラ派の東部とで国家分裂となり、これによって誕生した西部の国家。
この様な経緯故にザーフトラの周辺国ながらも同国やガルモーニヤとの関係は悪く、ガルモーニヤとの国境付近に位置する都市ノヴォスラヴァ(Novo Slava)巡って領有権争いという火種を抱えており、それが2127年12月のガルモーニヤ軍によるノヴォスラヴァ侵攻に至った。
ガルモーニヤと比較して経済的基盤が貧弱で、政治や経済面での混乱が長期化した結果、貧困層の増加や治安の悪化という問題を産んでいる。一方で技術水準自体は周辺国と比べて特別劣ってはおらず、2020年代初めにルテニア陸軍は歩兵の生存性向上と円滑な作戦遂行を目的に開発されたAIシステム「コーシカ」を導入している。
英語名はRepublic of Garmoniyaで、ロシア語名はГАРМОНИЯ。
現在のウクライナの南部から東部にかけての地域を領土とする国。旧ウクライナが親ザーフトラ派と反ザーフトラ派に割れた末、住民の多数派が親ザーフトラ派である東部に誕生した国家。このため、ザーフトラと友好関係である一方でルテニアとは緊張状態にあり、国家分裂時には本来反ザーフトラ派の住民が多数派を占めていたノヴォスラヴァを、旧ウクライナ時代からの大都市を友好国のガルモーニヤ領に帰属させようと図ったザーフトラによる露骨な介入によって獲得することに成功したが、この強引なやり方に反発した住民からのルテニアへの帰属を求める運動が活発化した末、ルテニアに割譲するという敗北に至った。このため、その後もルテニアとは外相会談を行うも和解には至らず、遂に2127年12月にノヴォスラヴァ侵攻という強硬手段に出た。
元々ルテニアと比べて経済的基盤が整っており、加えて領土の一部が黒海の沿岸部であることから、ザーフトラからは黒海を経由する貿易や資源輸出の中継地として様々な恩恵を受けており、これによってザーフトラとは政治的にも経済的にも密接な繋がりを有しているが、それは裏を返せばザーフトラへの経済的依存度が高く、「独立国家としては脆弱」とも見なされている。
なお、軍事的にもザーフトラとは繋がりがあり、同国のドミトーリ公社製のヴァンツァーである「ジラーニ P3」が陸軍にて採用されている。
People's Republic of Da Han Zhong
現在の中華人民共和国。首都北京。
21世紀前期より市場開放主義に移行してから二大国と優劣を争う超大国となっていたが、22世紀初頭から一世紀前の社会主義に転換した事を機に国名を変更。その路線変更はジエ・ボリアオ国家主席(2112年時)によるものが多く、国家を一つの企業体とする思想を推し進めた。
当然ながら、反発も根強く国内では反政府組織「華蓮団」が活動するなど情勢も不安定となっている。軍事国家としての側面はやはり強く、正規軍である常強軍の他に字の如しの、即時対応軍や緊急展開軍。そして、移動要塞「哮天雷関」を拠点とする精鋭部隊「快速反応部隊」などを有する。
USNとは前政権時代(前大漢中)には経済協力関係にあったが、大漢中発足後は関係を断絶。「華蓮団」を介して代理紛争状態となっている。
OCUのモデルとなった国家共同体。21世紀中期以降はO.C.U.とU.S.N.の覇権争いにより、国際的存在感は薄くなっているようだが、ヴァンツァー産業にかけては、老舗のシュネッケを台頭に現在も存在感を放っている。史実のEUの歴史をある程度踏襲している。
主な構成国はイギリス、アイルランド、フランス、ドイツ、イタリア、ポーランド、オランダ、ギリシャ、ベルギー、ルクセンブルク、ポルトガル、スペイン、フィンランド、オーストリア、ハンガリー、チェコ、スロバキア、スイス等。
アフリカ紛争を参照
それぞれの企業の概要および製造ヴァンツァーの詳細については当該項目を参照。
技術の進展や、WAW、およびヴァンツァーの誕生がきっかけとなり、従来の兵器を含める形で本シリーズ劇中での兵器体系は進化を遂げている。本稿ではシリーズ最も登場兵器の種類が多いFM2を基準に、他作品での扱いを含めた形で記述する。
2003年フロントミッションシリーズ再始動時に、海外展開を視野に入れたことから、シリーズ全体を通して用語やマークなどの見直しが行われ、いくつかの名称が変更された。主なものとして以下のようなものがある。
このほかにも企業ロゴ、部隊マークなどで細かい変更がある。