フーティウ(ベトナム語:Hủ Tiếu[1], Hủ Tíu[2] / 粿條)は、ベトナム南部を中心に食べられている、米粉から作られた細くて白い乾麺の米麺[2][3]。
ベトナムでの麺料理は、外国人にはフォーが著名であるが、フォーは本来北部ハノイが本場であり、南部ではこのフーティウがポピュラーである[3]。フォー、ブンが生麺で販売されるのに対し、フーティウは通常、半乾燥麺として販売されるためコシのある食感が楽しめる[4]。
フーティウには、17世紀後期に中国南部からベトナム南部(広南国)へ移住してきた中国人によって広められた粿條(クェティオウ)がルーツとされるものと、同じく中国人がカンボジアに持ち込んだクェティオウが、「クイティウ」としてカンボジアに広まり、ポル・ポト時代にベトナムに「フーティウ・ナンヴァン」(プノンペン風フーティウ)として持ち込まれたものとの二系統がある[3]。今日ではフーティウといえば後者を指すことが一般的である[3]。
- フーティウ・ナムヴァン(ベトナム語:Hủ Tiếu Nam Vang)
- ナムヴァンはベトナム語でカンボジアの首都プノンペンを指す[3]。具はエビ、豚のモツ、うずら卵が一般的で、それぞれ海・陸・空の象徴とされる[3]。スープは甘め[2]。
- フーティウ・コー(ベトナム語:Hủ Tiếu khô)
- 汁なし麺[2]。別椀でスープが提供されるのが一般的。
- フーティウ・ナムヴァン・コー(ベトナム語:Hủ Tiếu Nam Vang khô)
- フーティウ・ナムヴァンの汁なし麺。
- フーティウ・ミー(ベトナム語:Hủ Tiếu mì)
- フーティウと中華麺をひとつの丼で出すもの[3]。
- フーティウ・ボーコー(ベトナム語:Hủ Tiếu bò kho)
- ボーコー(ベトナム風ビーフシチュー)に麺をいれたスパイシーなもの[3]。
- ^ トウェン, p22
- ^ a b c d 池田、p18
- ^ a b c d e f g h ベトナム二都麺類学
- ^ “ベトナムナビ ベトナムの麺あれこれ”. 2016年11月25日閲覧。
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