ブラックバーン ビバリー
ブラックバーン ビバリー (Blackburn Beverley) とは、1950年代のイギリスの軍用輸送機である。イギリス空軍が1952年にビバリー C.1 (C.Mk 1) として採用し、輸送飛行隊に配備した。機体は高翼配置に固定脚を備え、胴部には2重デッキの広い貨物室をもち、太い尾部の先に水平尾翼がある。
第二次世界大戦中、軍用輸送グライダーのハミルカーを作っていたゼネラル・エアクラフト社が戦後の中距離戦術輸送機として軍用グライダーの経験を生かして開発したGAL.60 ユニバーサル・フレイター (Universal Freighter) が元になっている。GALは小企業であったため、ブラックバーン・エアクラフト社とGALは合併して、1949年にブラックバーン・アンド・ジェネラル・エアクラフト社(Blackburn & General Aircraft Ltd)が作られた。
GAL.60の1号機は1950年6月20日に初飛行した。エンジンをブリストル飛行機社製セントーラスに変えた2号機GAL.65は1953年6月に飛行し、47機の量産型の注文をえた。落下傘部隊の搭載が想定されていたため胴体に武装兵94名と尾部に36名が搭乗でき、胴体後部には付け外し可能なクラムシェル・ドア(観音扉)が備えられていた。このドアは飛行中には開閉出来なかったため、貨物を空中投下する必要がある時はドアを最初から外して飛行した。また、降着装置は固定式で前輪、後輪ともダブルタイヤになっており、非舗装滑走路に着陸が可能であった。
出典: Aeroflight[1]