ペディオコッカス属

ペディオコッカス属
分類
ドメイン : 真正細菌 Bacteria
: フィルミクテス門 Firmicutes
: バシラス綱 Bacilli
: ラクトバシラス目 Lactobacillales
: ラクトバシラス科 Lactobacillaceae
: ペディオコッカス属 Pediococcus
学名
Pediococcus
Claussen, 1903

P. acidilactici
P. cellicola
P. claussenii
P. damnosus
P. ethanolidurans
P. inopinatus
P. parvulus
P. pentosaceus
P. stilesii

ペディオコッカス属Pediococcus)は、ラクトバシラス科に属するグラム陽性乳酸菌である。ペディオコッカス属は通常、対または四分子で増殖する。コッカスと付くことからも判るようにペディオコッカス属は球菌であり、他の乳酸球菌属であるアエロコッカス属(Aerococcus)及びテトラジェノコッカス属Tetragenococcus)と同様に、2つの対称面に沿って分裂する。それらは純粋にホモ乳酸発酵である。かつてペディオコッカス属に分類されていたPediococcus dextrinicusは、最近、ラクトバシラス属に再分類された[1]

食品加工

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ペディオコッカス属は、ロイコノストック属(Leuconostoc)やラクトバシラス属のような他の乳酸菌と共に、キャベツの発酵を担い、それをザワークラウトとする。この発酵工程では、新鮮なキャベツの乳酸に発酵される。これは、ザワークラウトに酸味と保存性を与える。ペディオコッカス属の細菌は通常、ビールワインの汚染菌であると考えられているが、ランビックベルリーナー・ヴァイセなどのビールではその存在が欠かせない。特定のペディオコッカス属株はジアセチルを産生し、これはバターまたはバタースコッチの香りをいくつかのワイン(シャルドネなど)や数種類のビールに与える。ペディオコッカス属の種は、サイレージ接種菌としてしばしば使用される。ペディオコッカス属はプロバイオティクスとして使用され、チーズヨーグルトの製造に有益な微生物として一般に利用されている。

出典

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  1. ^ Haakensen, M; Dobson, CM; Hill, JE; Ziola, B (2009). “Reclassification of Pediococcus dextrinicus (Coster and White 1964) back 1978 (Approved Lists 1980) as Lactobacillus dextrinicus comb. Nov., and emended description of the genus Lactobacillus”. International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology 59 (Pt 3): 615–21. doi:10.1099/ijs.0.65779-0. PMID 19244449. 

参考文献

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  • Abrunhosa, Luis; Ines, Antonio; Rodrigues, Ana I; Guimaraes, Ana; Pereira, Vania L; Parpot, Pier; Mendes-Faia, Arlete; Venancio, Armando (Oct 2014). “Biodegradation of ochratoxin A by Pediococcus parvulus isolated from Douro wines”. International Journal of Food Microbiology 188 (OCT 1 2014): 45–52. doi:10.1016/j.ijfoodmicro.2014.07.019. PMID 25087204. 

外部リンク

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