ホブズ(アラビア語: خُبْز, khubz, フブズ)[1]は、アラブのパンの総称。文語アラビア語ではフブズと発音されるが、日本語では口語発音[2]の一つであるホブズとカタカナ表記することが多い。
アラビア語でホブズ・アラビー(خُبْز عَرَبِيّ, khubz ʿarabī, フブズ・アラビー)と呼ばれる空洞のある薄いパン(ギリシア語由来名称:ピタ、レヴァント方言名称:كْمَاج, kmāj, クマージュ[3])はその代表例だが、風呂敷のように薄く大きなパン、円形のパン、フランスパンに近いものや、硬いパンや重いパンまで、様々な種類が存在する。
イスラム教の教えでは、パンは神の恵みの象徴であるため、パンを捨てたり、踏みつけたりすることは禁じられている。敬虔なイスラム教徒は、落ちているパンを見つけたら拾い上げ、パンに接吻する仕草をしてから額まで持ち上げて神に感謝し、踏みつけられないような場所に置くべきとされる。また、日が経って固くなったパンを無駄にしないために、サラダにまぜて食べるなど、パンを使った種々の料理が工夫されている。