ホンダ・クロスロード

クロスロード: Crossroad)は、かつて本田技研工業株式会社が日本国で販売していた乗用車(スポーツ用多目的車(SUV))である。

概要

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初代は、ローバー・グループ・リミテッドOEMとしてランドローバー・ディスカバリーの供給を受け、1993年から1996年まで販売された[1]。2007年発売の2代目は自社開発車となり、SUVとミニバンとの性格を併せ持ったクロスオーバーSUVとなった。

初代 LJ / LJJ型(1993-1996年)

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クロスロード(初代)
LJ / LJJ型
概要
製造国 英国
販売期間 1993年 - 1996年
ボディ
乗車定員 5名若しくは7名
ボディタイプ 3ドア若しくは5ドアのSUV
駆動方式 四輪駆動
パワートレイン
エンジン EF1型:3.9L V型8気筒 OHV
最高出力 180ps / 4,750rpm
最大トルク 31.8kgm / 3,100rpm
変速機 4速AT
サスペンション
車軸式
車軸式
車両寸法
ホイールベース 2,540mm(100in)
全長 4,465mm若しくは4,535mm
全幅 1,800mm
全高 1,950mm
車両重量 1,970kg
その他
製造事業者 ローバー・グループ・リミテッド
新車登録台数の累計 484台[2][3]
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1993年11月、日本国におけるRVブームに応じ、販売ラインナップを拡充するため、既にホンダクリオ店で販売していたクライスラー・コーポレーションジープ・チェロキーなどに加えて、ブリティッシュ・レイランド時代から提携関係にあったローバー・グループ・リミテッドをOEMとしてランドローバー・ディスカバリーの供給を受け、車名をクロスロードとしホンダベルノ店にて販売を開始した[1]。ローバー・グループ・リミテッド製のV型8気筒ガソリン・エンジンに四速の自動変速機を組み合わせ、ボデーは全長が異なる5人乗りの「V8i 3ドア[注 1]」と7人乗りの「V8i 5ドア[注 2]」の2種があった[5]

1994年7月に「V8i 5ドア[注 3]」を一部改良するとともに、革張りの座席などを採用した「V8i 5ドア ES[注 4]」を追加した[6]

1996年2月には、定員を減じるなど仕様を変更した「V8i 5ドア[注 5]」を発売した[7]

2代目 RT1/2/3/4型(2007-2010年)

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ホンダ・クロスロード(2代目)
RT1/2/3/4型
フロント
リア
室内
概要
製造国 日本国
販売期間 2007年2月2010年8月[8]
ボディ
乗車定員 7名
ボディタイプ 5ドアクロスオーバーSUV
駆動方式 前輪駆動/四輪駆動
パワートレイン
エンジン R20A型:2.0L 直列4気筒 SOHC i-VTEC
R18A型:1.8L 直列4気筒 SOHC i-VTEC
最高出力 2.0L 150ps
1.8L 140ps
変速機 5速AT
前:マクファーソンストラット
後:ダブルウィッシュボーン
前:マクファーソンストラット
後:ダブルウィッシュボーン
車両寸法
ホイールベース 2,700mm
全長 4,285-4,290mm
全幅 1,755mm
全高 1,670mm
車両重量 1,410-1,530kg
その他
販売期間中の新車登録台数の累計 3万2732台[8]
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2007年2月22日、2006年にモデルチェンジした3代目CR-VがプレミアムSUVクラスへ上級移行したため、初代・2代目CR-Vユーザーの受け皿になる車種として登場した。目標月間販売台数は3,000台と発表されている。2代目ストリームをベースに、3ナンバーサイズで3列7人乗りのクロスオーバーSUVとして登場した。エンジンはストリーム同様のR18A型とR20A型が設定されているが、トランスミッションはFF、4WDとも5速ATに統一されており、パドルシフトの設定もない。排気量でギア比が異なり、1.8Lは経済性重視の設定で、2.0Lはアクティブなユーザーに向け動力性能重視の設定となっている。

ボディサイズは全長4,285mm×全幅1,755mm×全高1,670mmであり、全長はコンパクトカークラスであるが、幅広い使い方を意識し高い車高と四角い形により幅方向に広い居住性が確保され、3列7人乗りを実現している。

1.8Lの一部グレードは、バンパー・フェンダーが無塗装でアクティブなイメージを醸し出し、最下級グレード「18L」は、キーレスエントリーが非装着(パワードアロックは搭載)でホイールキャップなしの銀色のスチールホイールという、現在のミドルクラス乗用車ではあまり見かけられない仕様である。このようなグレードは、価格帯を低く見せるための戦略価格車(量販車種ではない)で、過去にもCR-Vやステップワゴン / S-MXなどで見られ、他社でもトヨタ・アクア Lトヨタ・ヴィッツ FMパッケージなどで現在も見られる。

4WD車には、VSAの機能を拡張し、坂道発進をアシストするヒルスタートアシスト機能(車両挙動を安定させるVSAの機能を使い、坂道発進の際にクルマが後退するのを防ぐ)が採用された[9]

  • 2007年
  • 2010年
    • 8月末 - 販売不振のため生産・販売を終了した[10]。3年8か月と短い販売期間であった。

グレード

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搭載エンジン

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車名の由来

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  • Crossroad:英語で交差点十字路の意味。人々の趣味、想い、夢、可能性が果てしなく広がる未来への旅立ち・出会いの出発点という意味で名付けられた。キャッチコピーの『クロスロードしよう』もこの名前からできたと思われる。

関連項目

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本田技研工業株式会社は1990年台に、いすゞ自動車株式会社もOEMとして次のSUVを販売していた[5]

外部リンク

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ウィキメディア・コモンズには、ホンダ・クロスロードに関するカテゴリがあります。

  • クロスロード”. 今まで販売したクルマ. 本田技研工業株式会社. 2024年8月10日閲覧。
  • クロスロード”. 4輪製品アーカイブ. 本田技研工業株式会社. 2024年8月10日閲覧。

脚註

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註釈

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  1. ^ 「V8i 3ドア」の全国希望小売価格は、税別3,890,000JPY(税込4,006,700JPY)だった[4]
  2. ^ 「V8i 5ドア」の全国希望小売価格は、税別3,990,000JPY(税込4,109,700JPY)だった[4]
  3. ^ 一部改良後の「V8i 5ドア」の全国希望小売価格は、新発売時と同額に据え置かれた[6]
  4. ^ 「V8i 5ドア ES」の全国希望小売価格は、税別4,290,000JPY(税込4,418,700JPY)だった[6]
  5. ^ 仕様変更後の「V8i 5ドア」の全国希望小売価格は、税別2,990,000JPY(税込3,079,700JPY)だった[7]

出典

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  1. ^ a b 長谷川敦 (2022年6月7日). “知ってた?? 日産が和製VW車を作ってた!!! タッグを組んでた意外なクルマたち”. ベストカーWeb. 株式会社講談社ビーシー. 2024年8月10日閲覧。
  2. ^ デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第87号17ページより。
  3. ^ 小鮒康一 (2024年3月9日). “ロッキーライズの関係はわかる!! でもでもホンダまじか!! 初代クロスロードはなんでディスカバリーのバッジ替えだったん!?!?”. ベストカーWeb. 株式会社講談社ビーシー. 2024年8月10日閲覧。
  4. ^ a b 上質なつくりの四輪駆動車「クロスロード」を発売』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、1993年10月13日https://global.honda/jp/news/1993/4931013c.html2024年8月10日閲覧 
  5. ^ a b 道なき道ではなく我が道を行く!? 珍クロスカントリー4WD車5選”. くるまのニュース. 株式会社メディア・ヴァーグ (2020年4月24日). 2024年8月10日閲覧。
  6. ^ a b c 上質なつくりの高性能フルタイム4WD車 クロスロードの安全装備、内外装を充実させ発売』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、1994年7月28日https://global.honda/jp/news/1994/4940728-crossroad.html2024年8月10日閲覧 
  7. ^ a b クロスロードに「V8i 5ドア」タイプを追加し発売』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、1996年2月29日https://global.honda/jp/news/1996/496024.html2024年8月10日閲覧 
  8. ^ a b デアゴスティーニジャパン週刊日本の名車第62号13ページより。
  9. ^ 新型車「クロスロード」を発売』(プレスリリース)本田技研工業株式会社、2007年2月22日https://global.honda/jp/news/2007/4070222-crossroad.html2024年8月10日閲覧 
  10. ^ “出るのが早かったのか失敗作か!? 販売台数が低迷した車5選”. くるまのニュース. (2019年9月7日). https://kuruma-news.jp/post/175096