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ボランタリー・チェーン(英語:voluntary chain)は、流通における事業形態(ビジネスモデル)のひとつ。別名は任意連鎖店、または自発的連鎖店と言う。
多数の独立した小売事業者が連携・組織化し、商標使用・仕入れ・物流などを共同化し、これを行う形態のことを指す。これにより、仕入先との取引が大口化され、仕入れ単価の引き下げが期待できる。小規模の小売店は大手との価格差をできるだけなくし、独自のサービスで差別化を図る事ができる。
組織形態としては以下のようになっている。
1923年、資生堂が日本で最初のボランタリー・チェーンである。
高度経済成長期から第一次オイルショックの時期にかけて、数多くのボランタリー・チェーンが誕生した。
当時、チェーンストアが次第に規模を拡大し始めており、これに価格等で対抗するため、ボランタリー・チェーンへ加盟する小規模な小売事業者が多かった。このため、中小企業庁もボランタリー・チェーンを後押ししていた。
現在では、事業を急速に拡大できることからフランチャイズ方式を採用する事業者が増え、このため一時期よりその数を減らしている。また、フランチャイズ・チェーンと違い、ボランタリー・チェーンは同じチェーンでも事業者によって営業方針などがバラバラであり、メリットを感じにくいこともある。しかし、フランチャイズではリスクが高く、契約上制約が多いことから、比較的緩やかな形態を持つボランタリーチェーンに加入する業者も少なくない。