ポリドカノール
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IUPAC命名法による物質名 |
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- 3,6,9,12,15,18,21,24,27-Nonaoxanonatriacontan-1-ol (with nine ethyleneglycol units)
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臨床データ |
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Drugs.com |
国別販売名(英語) International Drug Names |
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胎児危険度分類 |
- Topical: allowed
Injection: contraindication in months 1–3 and after week 36
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法的規制 |
- OTC (topical), ℞ (injection)
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データベースID |
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CAS番号
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9002-92-0 3055-99-0 (with nine ethyleneglycol units) |
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ATCコード |
C05BB02 (WHO) |
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PubChem |
CID: 656641 |
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ChemSpider |
570993 |
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UNII |
0AWH8BFG9A |
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KEGG |
D01993 en:Template:keggcite |
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ChEMBL |
CHEMBL1201751en:Template:ebicite |
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別名 |
- Polydocanol
- Laureth 9
- Macrogol lauryl ether
- Lauromacrogol
- PEG-9 lauryl alcohol
- POE-9 lauryl alcohol
- Dodecylpolyethyleneglycolether
- Hydroxyl polyethoxy dodecane
- Oxypolyethoxydodecane
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化学的データ |
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化学式 | C30H62O10 |
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分子量 | ~600 g/mol (average) |
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- CCCCCCCCCCCCOCCOCCOCCOCCOCCOCCOCCOCCOCCO
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- InChI=1S/C30H62O10/c1-2-3-4-5-6-7-8-9-10-11-13-32-15-17-34-19-21-36-23-25-38-27-29-40-30-28-39-26-24-37-22-20-35-18-16-33-14-12-31/h31H,2-30H2,1H3
- Key:ONJQDTZCDSESIW-UHFFFAOYSA-N
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ポリドカノール(Polidocanol)は、「食道静脈瘤出血の止血および食道静脈瘤の硬化退縮」[1]または「一次性下肢静脈瘤(伏在静脈瘤の本幹を除く)の硬化退縮」[2]を効能・効果とする医薬品である。食道静脈瘤周囲[1]または下肢静脈瘤内[2]に注入する事で止血および組織線維化作用を示し、同時に血管内皮細胞障害作用を示す事で血管の硬化(英語版)と静脈瘤の内腔断面積減少をきたす[3]。日本では食道静脈瘤の治療については1991年6月[4]:1に、一次性下肢静脈瘤については2006年7月[5]:1に承認を取得した。ただし下肢静脈瘤については直径8mmを超えるものに対する有効性は確認されていない。商品名エトキシスクレロール、ポリドカスクレロール。
米国では2010年3月に小静脈瘤(直径1mm未満)および網状静脈(直径1〜3mm)の治療薬として承認されている[6]。
米国では局所麻酔薬または鎮痒薬(英語版)として軟膏および入浴剤としても販売されており、湿疹による皮膚の乾燥で起こる瘙痒感を抑える働きを持つ[7]。
下記の患者には禁忌とされている。(エ:エトキシスクレロール[1]、ポ:ポリドカスクレロール[2])
- (エ・ポ)ショックあるいは前ショック状態にある患者
- (エ・ポ)多臓器障害あるいはDIC(播種性血管内血液凝固症候群)状態の患者
- (エ・ポ)重篤な心疾患のある患者
- (エ・ポ)抗凝固剤、抗血小板剤を服用している患者
- (エ・ポ)投与部位ならびにその周辺に炎症または潰瘍のある患者
- (エ・ポ)製剤に過敏症の既往歴のある患者
- (エ)胃潰瘍出血、十二指腸潰瘍出血または胃びらん出血のある患者
- (エ)内視鏡検査が危険と判断される患者
- (エ)動脈硬化または糖尿病性細小血管症のある患者
- (エ)妊娠初期(妊娠3ヶ月以内)の患者
- (ポ)妊婦または妊娠の疑われる患者
- (ポ)深部静脈血栓症を有する、あるいは血栓症の既往のある患者
- (ポ)動脈性血行障害を有する患者
- (ポ)歩行の困難な患者
- (ポ)経口避妊薬を服用している患者
- (ポ)気管支喘息の患者
添付文書で重大な副作用とされているものは、下記の通りである。
エトキシスクレロール[1]:
- ショック、アナフィラキシー様症状、DIC(播種性血管内血液凝固症候群)
ポリドカスクレロール[2]:
- アナフィラキシー様症状、血栓塞栓症、心停止、循環虚脱、肺水腫、錯乱、局所組織障害(壊死、潰瘍、瘤内血栓、色素沈着)