マイ・ポイント・オブ・ヴュー

『マイ・ポイント・オブ・ヴュー』
ハービー・ハンコックのスタジオ・アルバム
リリース	1963年
録音	1963年3月19日ニュージャージー州ヴァン・ゲルダー・スタジオ
ジャンル	ジャズ、ハード・バップ
時間	34分40秒
レーベル	ブルーノート・レコード
プロデュース	アルフレッド・ライオン
専門評論家によるレビュー
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ハービー・ハンコックアルバム年表
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『マイ・ポイント・オブ・ヴュー』（My Point of View）は、アメリカ合衆国のジャズ・ミュージシャン、ハービー・ハンコックが1963年に録音・発表した2作目のスタジオ・アルバム。

背景

「ブラインド・マン、ブラインド・マン」は、ハンコックが故郷シカゴの路地で見た盲目のギタリストにインスパイアされて作られた曲で、音楽的には前作『テイキン・オフ』（1962年）収録曲「ウォーターメロン・マン」の路線を引き継いでいる^[2]。なお、本作のセッションに参加したドナルド・バードは後に、ハンコックらを従えて録音した自身のリーダー・アルバム『アップ・ウィズ・ドナルド・バード』（1964年録音・1965年発表）において、同曲を再演した^[3]。「ア・トリビュート・トゥ・サムワン」は、ハンコックがまだバークリー音楽学校の学生だった1959年に作曲された^[2]。

本作の録音から2か月後の後の1963年5月、ハンコックはドナルド・バードの推薦によりマイルス・デイヴィス・クインテットに加入^[4]。ハンコックは以後5年にわたりデイヴィスと共に活動するかたわら、ブルーノート・レコードでのリーダー・アルバム制作も継続していく^[5]。

評価

Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「『テイキン・オフ』はハービー・ハンコックの素晴らしきデビュー作だが、彼は2作目の『マイ・ポイント・オブ・ヴュー』で、前作がまぐれでないことを証明した。彼は本作において、デビュー作以上に多様なスタイルを持つ5曲のオリジナル曲を収録し、さらに7人もの大編成によるセッションという、2つの挑戦を行っている」と評している^[6]。また、Charles Waringが2020年に選出した「ハービー・ハンコックの名盤20選」では、本作が11位となり「ハンコックは"Watermelon Man"におけるR&B的な雰囲気を"Blind Man, Blind Man"で再現している一方、気まぐれでモード・ジャズ的な"King Cobra"において、より大胆かつ正統派ジャズの枠組みから外れた構成、メロディ、ハーモニーに乗り出した」と評されている^[7]。

収録曲

全曲ともハービー・ハンコック作曲。

ブラインド・マン、ブラインド・マン - "Blind Man, Blind Man" - 8:20
ア・トリビュート・トゥ・サムワン - "A Tribute to Someone" - 8:45
キング・コブラ - "King Cobra" - 6:56
ザ・プレジャー・イズ・マイン - "The Pleasure Is Mine" - 4:04
アンド・ホワット・イフ・アイ・ドント - "And What If I Don't" - 6:31

参加ミュージシャン

脚注

[脚注の使い方]

^ “Herbie Hancock Discography”. Jazz Discography Project. 2021年1月31日閲覧。
^ ^a ^b オリジナルLPライナーノーツ（アイラ・ギトラー）
^ Donald Byrd - Up With Donald Byrd (1965, Vinyl) | Discogs
^ 小川隆夫『ブルーノートの真実』東京キララ社、2004年8月3日、504頁。ISBN 4-380-04206-5。
^ Ginell, Richard S. “Herbie Hancock - Biography & History”. AllMusic. 2021年1月31日閲覧。
^ Erlewine, Stephen Thomas. “My Point of View - Herbie Hancock”. AllMusic. 2021年1月31日閲覧。
^ Waring, Charles (2020年4月12日). “Best Herbie Hancock Albums: 20 Essentials From The Legendary Jazz Pianist”. uDiscoverMusic. 2021年1月31日閲覧。

外部リンク

マイ・ポイント・オブ・ヴュー - Discogs (発売一覧)

[1] “Herbie Hancock Discography”. Jazz Discography Project. 2021年1月31日閲覧。

[gitler-2] オリジナルLPライナーノーツ（アイラ・ギトラー）

[3] Donald Byrd - Up With Donald Byrd (1965, Vinyl) | Discogs

[4] 小川隆夫『ブルーノートの真実』東京キララ社、2004年8月3日、504頁。ISBN 4-380-04206-5。

[5] Ginell, Richard S. “Herbie Hancock - Biography & History”. AllMusic. 2021年1月31日閲覧。

[6] Erlewine, Stephen Thomas. “My Point of View - Herbie Hancock”. AllMusic. 2021年1月31日閲覧。

[7] Waring, Charles (2020年4月12日). “Best Herbie Hancock Albums: 20 Essentials From The Legendary Jazz Pianist”. uDiscoverMusic. 2021年1月31日閲覧。

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表話編歴ハービー・ハンコック
スタジオ・アルバム	テイキン・オフマイ・ポイント・オブ・ヴューインヴェンションズ&ディメンションズエンピリアン・アイルズ処女航海スピーク・ライク・ア・チャイルドザ・プリズナーファット・アルバート・ロトゥンダエムワンディシクロッシングスセクスタントヘッド・ハンターズスラスト (突撃) マン・チャイルドシークレッツハービー・ハンコック・トリオ'77 サンライトダイレクトステップザ・ピアノフィーツモンスター MR.ハンズマジック・ウィンドウズハービー・ハンコック・トリオ '81 ライト・ミー・アップカルテットフューチャー・ショックサウンド・システムビレッジ・ライフパーフェクト・マシーンマイルス・デイヴィス・トリビュート（with ウェイン・ショーター、ロン・カーター、トニー・ウィリアムス、ウォレス・ルーニー）ディス・イズ・ダ・ドラムザ・ニュー・スタンダード 1+1（with ウェイン・ショーター）ガーシュウィン・ワールド FUTURE 2 FUTURE ポシビリティーズリヴァー〜ジョニ・ミッチェルへのオマージュイマジン・プロジェクト
ライヴ・アルバム	デディケーション洪水：ライヴ・イン・ジャパン'75 ニューポートの追想イン・コンサート（with チック・コリア）イン・コンサート (デュオ・ライヴ)（with チック・コリア）ジャズ・アフリカ（with フォディ・ムサ・スソ）ディレクションズ・イン・ミュージック〜マイルス&コルトレーン・トリビュート（with マイケル・ブレッカー、ロイ・ハーグローヴ）
サウンドトラック	欲望狼よさらばラウンド・ミッドナイト
コンピレーション・アルバム	エッセンシャル・ハービー・ハンコック
主な楽曲	ウォーターメロン・マンカンタロープ・アイランド処女航海
関連項目	ドナルド・バードマイルス・デイヴィス V.S.O.P.クインテット