紀元前600年ごろから紀元前150年ごろまでのジョージア。マクローネスの地域(Macronia)は、黒海南岸のアナトリア北東部にあった。
アブラハム・オルテリウス が1624年に制作したアルゴナウタイ の地図。マクローネス(Macrones)が書き込まれている。
マクローネス (グルジア語 : მაკრონები ) (古代ギリシア語 : Μάκρωνες , Makrōnes ) は、ポントス の東方のモスキキ山脈(現ヤルヌズチャム山脈 、トルコ [ 1] )付近にいた、コルキス 人の一部族。
初めてマクローネスに言及したのはヘロドトス (紀元前450年ごろ)で、彼によればマクローネスはムシュキ(モスキ)人、タバル人、モッシノイ人、マッレス人とともにアケメネス朝 の第19州 を構成し、クセルクセス1世 の戦争に参加していた。他にも、古典古代の文献でマクローネスに言及しているものは少なくない。 クセノポン (紀元前430年-紀元前355年)によれば、彼らはトラペズス(現トラブゾン )の東方にいる強力で野蛮な人々で、頭髪で衣服をつくり、木製の冑をかぶって小さな小枝細工の盾を持ち、全長は短いが穂先の長い槍で戦った[ 2] 。ストラボン (xii.3.18)によれば、彼らはサンニと呼ばれるのを嫌ってマクローネスと名乗ったという。一方で大プリニウス は、サンニとマクローネスは全く別の人々であるとしている。ビザンティウムのステファノス は、ストラボンの説に賛同している。6世紀までには、彼らはトザンノイ (古代ギリシア語 : Τζάννοι )として知られるようになった。プロコピオス によれば、東ローマ皇帝 ユスティニアヌス1世 が520年代に彼らを従属させ、キリスト教 に改宗させた[ 3] 。
現在では、マクローネスは古ジョージア諸部族の一つであったと考えられている[ 4] 。彼らはヒッタイト の時代から既にアナトリア 北東部に存在していた可能性があり、その後のウラルトゥ の終焉も乗り切った[ 5] 。またミングレル人 やラズ人 の先祖であるという可能性もたびたび取りざたされる[ 1] 。
マクローネスはもう一つの「サンニ人」部族マケローネス と境を接し、密接な関係を持っていた[ 6] 。
^ a b Kavtaradze, Giorgi L. (2002), An Attempt to Interpret Some Anatolian and Caucasian Ethnonyms of the Classical Sources , pp. 63-83. Sprache und Kultur #3. Staatliche Ilia Tschawtschawadse Universität Tbilisi für Sprache und Kultur. Institut zur Erforschung des westlichen Denkens, Tbilissi .
^ Herodotus ii. 104, vii. 78; Xenophon Anabasis iv. 8. § 3, v. 5. § 18, vii. 8. § 25; comp. Hecataeus Fragm. 191; Scylax , p. 33; Dionysius Periegetes 766; Apollonius of Rhodes ii. 22; Pliny the Elder (1st century AD) vi. 4; Josephus c. Apion. i. § 22, who asserts that they observed the custom of circumcision ).
^ Procopius Bell. Pers . i. 15, Bell. Goth . iv. 2, de Aed. iii. 6.
^ Suny, Ronald Grigor (1994), The Making of the Georgian Nation: 2nd edition , p. 8. Indiana University Press ,
^ Bryer, A. & Winfield, D. (1985). The Byzantine Monuments and Topography of the Pontos , p. 300. DOS 20 (Washington, DC), I. Cited in: Kavtaradze (2002), pp. 63-83.
^ Edwards, Robert W. (1988), "The Vale of Kola: A Final Preliminary Report on the Marchlands of Northeast Turkey", p. 130. Dumbarton Oaks Papers , Vol. 42.