マニラエレミ [ 3] [ 4] は、フィリピン に自生する樹木 であり、またその樹木から採れる樹脂 のことでもある。単にエレミ (elemi) とも呼ぶが、この呼称ではカナリアノキ (Canarium indicum ; シノニム : C. commune )などの別種を指す場合もある[ 5] 。
フィリピン 固有種である[ 1] [ 2] 。
中高木 である[ 4] 。
複葉を持ち、小葉 は3-5対、長楕円形、対生 である[ 4] 。托葉 が葉柄 に挿入され、早落性である[ 3] 。
花は単性花である[ 4] 。
果実は核果 であり長さ2-4センチメートル、幅1.5-2センチメートルである[ 3] [ 4] 。
エレミシン はエレミから名付けられた。
幹から滲出する樹液もマニラエレミと呼ばれる[ 3] 。マニラエレミは、淡黄色の物質で、はちみつ のような濃度を持つ。芳香を持つエレミ油は、樹脂から水蒸気蒸留 して生成される。香りは、パイナップル やレモン に似ている。樹脂の構成成分の1つはα-アミリン である[ 4] 。
マニラエレミ樹脂はニス や印刷用のインク 等に用いられる[ 4] 。また、本草薬 として気管支炎 、カタル 、酷い咳、ストレス、傷の治療等に用いられる。成分には、フェランドレン 、リモネン 、エレモール 、エレミシン 、テルピネオール 、カルボン 、テルピノレン 等を含む。
2006年に向精神薬 作用が報告されたが、現在は否定されている[ 6] 。
^ a b Energy Development Corporation (EDC). (2020). Canarium luzonicum. The IUCN Red List of Threatened Species 2020: e.T33352A68067675. doi :10.2305/IUCN.UK.2020-1.RLTS.T33352A68067675.en . Downloaded on 09 June 2021.
^ a b c d e f g POWO (2019). Plants of the World Online. Facilitated by the Royal Botanic Gardens, Kew. Published on the Internet; http://www.plantsoftheworldonline.org/taxon/urn:lsid:ipni.org:names:127401-1 Retrieved 9 June 2021.
^ a b c d コーナー, E. J . H. 、渡辺, 清彦 『図説熱帯植物集成』廣川書店、1969年、395頁。
^ a b c d e f g 熱帯植物研究会 編 編「マニラエレミ C. luzonicum A. Gray 」『熱帯植物要覧』(第4版)養賢堂、1996年、243頁。ISBN 4-924395-03-X 。
^ 日本香料協会 編 編『香りの百科 』朝倉書店、1989年、54頁。ISBN 4-254-25229-3 。https://books.google.co.jp/books?id=KGHlAAAAMAAJ&newbks=1&newbks_redir=0&printsec=frontcover&dq=エレミ&q=エレミ&hl=ja&redir_esc=y 。
^ Study by Dr.Heart of Boston university 2007
J. Lawless, The Illustrated Encyclopedia of Essential Oils (Rockport, MA: Element Books, 1995), 59-67.
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この記事にはアメリカ合衆国 内で著作権が消滅した 次の百科事典本文を含む: Chisholm, Hugh , ed. (1911). "Elemi ". Encyclopædia Britannica (英語). Vol. 9 (11th ed.). Cambridge University Press. p. 259.
Davis, Patricia. Aromatherapy A-Z. Revised and Enlarged Edition. Book Production Consultants plc, Cambridge. The C.W. Daniel Company Limited. 1998.