メンズリブ(英語: Men's Lib、 Men's liberation)は、狭義では、男性がその性規範を批判的にとらえ男らしさからの解放を訴える思想や運動のことである。日本語では、男性解放論、男性解放運動。広義では、男性の権利を擁護する運動すべてを含めて指す場合もある。
メンズリブは1960年代のウーマンリブ運動の中、男性の離婚団体の派生として誕生した。現在では世界中に数多くのメンズリブ団体が存在している。
例として、以下のような主張や運動がある。メンズリブの潮流には、大別すると親フェミニズム的なものと反フェミニズム的なものがあり、メンズリブ団体にも大きな立場の違いがある。厳密に言えば同一の概念ではないが、ヨーロッパでは親フェミニズムのものはプロフェミニズム、反フェミニズムのものはマスキュリズム左派とも呼ばれる。
メンズリブ団体の殆どは男性リーダー及び男性によって構成されるが、一部には女性の参加者も存在する。
1995年、豊田正義がメンズリブ団体として「メンズリブ東京」を立ち上げて代表となった。当時のメンズリブ運動はかなり方向性や趣旨の違うものも含まれ、「メンズリブ東京」では上述の欧米のメンズリブとも同様の諸問題の他、それらに加えて性自認(性同一性障害)の問題、男性の異常性愛をどう肯定的に無害化するかの問題、男性のコミュニケーション障害の問題、オタクの自意識の問題、等かなり幅広い問題意識のもとで展開した(2000年に活動を停止)。
ジャーナリストの中村彰らが立ち上げに参加した大阪のメンズセンターは、1991年のメンズリブ研究会を前身として活動している。活動方針は『従来の「男らしさ」を批判的に検討し、「自分らしく」生きることを目的とする、日本ではじめての男性解放運動』『私たちは、 男性と女性が対等なパートナーシップを持ち、性差別のない男女共生社会を生きる男性のあるべき姿を模索しています。』と、ある。大阪のメンズセンターは、大阪府茨木市の男女共同参画課と共同した活動を行っている[1]。
現在の日本におけるメンズリブ組織のほとんどは、男性が性規範を無批判に内面化する事によって生じる弊害からの脱却を目指して男性解放論を掲げている。男性団体も参照。