ドイツ語: Bildnis Jacopo de Strada 英語: Portrait of Jacopo Strada | |
作者 | ティツィアーノ・ヴェチェッリオ |
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製作年 | 1567–1568年 |
種類 | キャンバス上に油彩 |
寸法 | 125 cm × 95 cm (49 in × 37 in) |
所蔵 | 美術史美術館、ウィーン |
『ヤコポ・ストラーダの肖像』(ヤコポ・ストラーダのしょうぞう、独: Bildnis Jacopo de Strada、英: Portrait of Jacopo Strada)は、イタリア盛期ルネサンスのヴェネツィア派の巨匠ティツィアーノ・ヴェチェッリオが1567-1568年にキャンバス上に油彩で制作した絵画である[1][2]。多才なな宮廷人ヤコポ・ストラーダを描いている[1][2]。作品はレオポルト・ヴィルヘルム大公のコレクションにあったもので、現在はウィーンの美術史美術館に所蔵されている[1][2][3]。
ストラーダは16世紀における最も多才な人物の1人で、世紀半ばころにアルブレヒト5世 (バイエルン公) の芸術顧問となり、法王庁に仕えた後、1557年からオーストリアのハプスブルク家に雇われた[2]。彼は画家であり、建築家、金細工師、考古学者、文献学者、美術収集家、美術商でもあった[1][2]ため、雇い主たちにとってかけがえのない古美術の鑑識眼を持った美術品買い付け人であった[2]。
本作は、彼が書斎でその知識を示す事物に取り囲まれている姿を描いている。金鎖を身に着けているが、それはおそらく前年の1566年、彼の雇用主であったマクシミリアン2世 (神聖ローマ皇帝) により「Antiquarius Caesareus」 (帝国の古物収集家) に任命された時に与えられたものであり、彼を宮廷人として表している[1]。彼の剣と肩から垂れる毛皮は彼の富裕さを象徴している[1]。
画面右上の銘文は、「JACOBVUS DE STRADA CIVIS ROMANVS CAESS. ANTIQVARIVS ET COM. BELIC. AN: AETAT: LI: et C.M.D.L. XVI (ヤコポ・ストラーダ、ローマの市民、(神聖ローマ) 帝国の古物収集家兼宰相、1566年に51歳)」と記している[1]。 画面上部左側に「TITIANVS F (ECIT)」と署名されている[1]。さらに、テーブル上の文字は「Titian Vecellio Venezia」を含んでいる。
1世紀後の1659年[4] と1673年[5]に、本作はダフィット・テニールス (子) による、レオポルト・ヴィルヘルム大公の絵画コレクションの目録『絵画の劇場』に記録されたが、それ以前に本作はすでにテニールスが描いた大公の絵画コレクションの絵画で悪名高いものであった。