YSR(ワイエスアール)は、かつてヤマハが製造販売していたオートバイである。
シリーズ車種として排気量別に車両が生産され、1986年から1992年にかけて販売された。
エンジンはRX50/80をベースとして開発が行われており、速さよりはローコストでレーシングマシンYZRのイメージを楽しもうという趣旨で作られている。今も継続して行われている12インチタイヤ採用のミニバイクレースのきっかけとなるモデルだったが、後を追う形でホンダから発売されたNSR50の本格仕様の車体・パワーに圧倒され、結果的に短命になってしまった。
旧式の空冷エンジンを採用していたため、水冷のライバル勢と比較するとピーク時に弱かったことから、個人によりTZR50/125・RZ125・DT200・SDR等のエンジンへ載せ換えが行われた例も多い。
後継モデルはTZR50を挟んで発売されたTZM50Rにあたるが、TZMは打倒NSR50を念頭に開発されたことから、車体構成は、ほぼ全て別物となった。ただしガソリンタンクは共通である。
YSR50には複数の特別仕様車が存在し、1型は合計4車種が限定生産された。YSR50の2型では、車体色変更のほか、骨格形状変更・キャスター角変更・内燃機搭載方法変更・排気管装着位置変更がされており、主にアメリカ仕様と部品の共通化が図られている。