ユリ熊嵐 | |
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ジャンル | 百合、学園、ファンタジー |
アニメ | |
原作 | イクニゴマモナカ |
監督 | 幾原邦彦 |
シリーズ構成 | 幾原邦彦、伊神貴世 |
脚本 | 幾原邦彦、伊神貴世 |
キャラクターデザイン | 森島明子(原案)、住本悦子 |
音楽 | 橋本由香利 |
アニメーション制作 | SILVER LINK. |
製作 | ユリクマニクル |
放送局 | TOKYO MXほか |
放送期間 | 2015年1月6日 - 3月31日 |
話数 | 全12話 |
漫画 | |
原作・原案など | イクニゴマキナコ |
作画 | 森島明子 |
出版社 | 幻冬舎コミックス |
掲載誌 | コミックバーズ |
レーベル | バーズコミックス |
発表号 | 2014年4月号 - 2016年6月号 |
巻数 | 全3巻 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ・漫画 |
ポータル | アニメ・漫画 |
『ユリ熊嵐』(ユリくまあらし、LOVE BULLET YURIKUMA ARASHI)は、2015年1月より3月まで放送された日本のテレビアニメ作品。
『少女革命ウテナ』、『輪るピングドラム』を手掛けた幾原邦彦監督による、オリジナルアニメ作品。SILVER LINK.にとっては今作が初オリジナル作品となる。
タイトルは「ユリが熊と出会って嵐が起こる」という意味が込められている[1]。
まず2013年3月にショートPVが公開され[2]、翌2014年3月から漫画版がアニメに先行して『コミックバーズ(→月刊バーズ)』(幻冬舎コミックス)連載された[2]。2014年8月20日から「ピングベアプロジェクト」として、サイト上でのカウントダウンが行われ[2]、8月25日には本格的に公式サイトが設置[1]され、テレビアニメ化が発表された[2]。
この作品の構想自体は、「輪るピングドラム」を制作していた最中に誕生[1]。その時点では、どの動物にするか決めていなかったが、やったことのないジャンルと、キャラクター原案を担当した森島明子によるキャラクターでやりたいという思いがあった[1]。制作開始にあたり、流行っているという理由で幾原は熊を起用[1]。制作開始当初、幾原は自分では無理と弱気になっていたが、作り続けているうちに、まだ手をつけていない要素があるのではないかと自信を持つようになった[1]。また、幾原はリアルロボットの先駆けとなった機動戦士ガンダムを引合いに、ユリというジャンルがこの作品で流れが変わるのではと述べている[1]。
原作はイクニゴマキナコで、その正体について幾原は、南米出身ではと述べる[1]一方で、森島は「ゴマの星から来た宇宙人」だと聞いていたという[1][3]。キャラクター原案に森島を起用したのは、Twitter上での会話がきっかけであるとされ、後に幾原と森島が実際に会って話をするうちに、幾原は森島と携わりたいという思いが強くなったことによるもの[1]。
この作品のプロモーションビデオの第一号は、2013年3月に「少女革命ウテナ」関係のトークイベントで公開され、そのPVでは既に「ユリ裁判!」や、「運命のキス!」という単語が行き交っていた[2]。2014年10月には、SILVER LINK.が制作し、「マチ★アソビ」企画の一環である「ユリ★アソビ」で上映された[1]。このバージョンのプロモーションビデオでは、話の細部は詰まっていない段階であったが、何度か女の子のパンツが出てきたシーンが含まれている[1]。当該シーンの投入について、単なる男性向けのサービスだけではなく、周囲の女性に意見を求め、とりあえずということで許しが出たことで踏み切ったことによるもの[1]。また、このプローモーションビデオにはショートバージョンが存在しており、こちらは女の子のパンツが出てきたシーンはカットされている[1]。
漫画版はキャラクター原案を担当した森島明子が作画を担当しているが、ストーリーも森島にある程度まかせている[1]。これは、幾原よるシナリオをそのまま作品にするには難しいことによるもの[1]。そのため、設定や展開がアニメ版とは異なっている[4][1]が、漫画版からアニメ版にフィードバックされている箇所も存在している[1]。
タイトルや内容からは1915年に北海道で発生した「三毛別羆事件」やこれを題材にした吉村昭の小説『羆嵐(くまあらし)』との関連も指摘されている[5]。また、主人公の部屋の背景に描かれた写真が「三毛別羆事件で村人を襲った羆の写真」であるとするツイートもあるが、その写真について写された状況や、北海道苫前町のコメントから無関係の写真であることが判明している[5]。
2014年10月に開催された「ユリ★アソビ」で公表されたキャラクターは、百合城銀子、百合ヶ咲るる、椿輝紅羽、泉乃純花の四人である[1]。このうち泉乃純花については、椿輝紅羽の友人であり、恋人であるという設定を除き、その時点では明かされていないが、幾原は自ら絶賛している[1]。また、椿輝紅羽は、「ユリ熊」における「ユリ」の部分を担う人間の女の子[1]の設定で、後述の銀子とるるが「熊」の部分を担っている[1]。
百合城銀子の姿については、衣装だけでなくシルエットにも拘っており、幾原が「どのキャラクターかわからないといけない」と述べるほどの念の入れようで、形の面白さも気にかけている[1]。また、クマの爪を手につけたことで、第1話を見ると「えっ!?」となるような感じに仕上がっている[1]。銀子の声は、オーディションを実施して、荒川美穂を起用[1]。「輪るピングドラム」で高倉陽毬を好演した荒川に、陽毬と正反対の役柄になる銀子をやらせると、面白いのではないかというのがその理由である[1]。
百合ヶ咲るるの造形については、男性受けしそうな要素を含みながらも、女性の意見も採用して、女性から嫌われないように仕上げている[1]。銀子同様に、幾原がシルエットに力を入れており、胸元を大きくしたのは、キャラクターの胸をあしらったマウスパッドをモデルに、幾原が商品化を狙ったことによるもの[1]。
あるとき、宇宙に浮かぶ小惑星「クマリア」が爆発し、その破片が隕石となって地球に降り注いだ。するとこれに呼応するように地球上の全てのクマが突然凶暴化し人間を襲うようになる。かくして人間とクマの長い戦いが始まり、いつしかお互いへの憎しみから両者を隔てる「断絶の壁」が築かれた。
そんなある日。人間側にある「嵐が丘学園」に百合城銀子と百合ヶ咲るるという2人の転校生がやってきた。だがこの2人、その正体は「断絶の壁」を越え、人間に化けた「人食クマ」だったのだ。
クラスで孤立し、透明な嵐に混じらなかった椿輝紅羽は唯一の親友にして「スキ」の相手である泉乃純花をクマに食べられる。そんな紅羽に学級委員長で人食グマの百合園蜜子が近づく。それを嫉妬した蜜子が「スキ」な百合川このみは紅羽を食べようとするが、蜜子に射殺される。その蜜子もまた自分が純花を食べたことを明かして紅羽を食べようとするが、紅羽に撃たれる。そして、銀子とるるは紅羽の友達になろうとするが、紅羽は頑なに拒絶する。
そのころ針島薫は、生前の純花に書かせた手紙を紅羽に渡して「悪」である紅羽を陥れる計画を実行し、そのために邪魔だった銀子とるるも排除する。しかし銀子は紅羽が「スキ」であるため、放火された、紅羽と純花の「スキ」の象徴である百合畑から純花の手紙を救い出す。この事件により銀子とるるは紅羽に一歩近づき、正式に紅羽の家に居候することになった。後日、紅羽は母の描いた未完の絵本「月の娘と森の娘」が自分と銀子を表していることに気づき、幼い頃に銀子と会っていたことを思い出す。しかし時を同じくして、紅羽の母・澪愛の友人で実は人食いグマであった箱仲ユリーカが銀子達を陥れる計画を練っていた。やがて紅羽はユリーカに騙されて銀子が母の仇であると思い込んでしまい、「罪グマ」である銀子を撃ってしまう。だが、実際に澪愛を食べたクマは銀子ではなくユリーカで、彼女はかつて自分の「スキ」を否定されたと思い込んでいたことから澪愛の命を奪い、更に彼女の娘である紅羽も自分のものにしようと目論んでいたのだった。 そんな中、紅羽のクラスで「人間に化けたクマが学園に紛れ込んでいる」ことが突如として暴露され、透明な嵐による「クマの排除」が行われようとしていた。その最中、ユリーカは紅羽を呼び出し襲い掛かるも、その様子を見ていた紅羽のクラスメイト達に撃退され命を落とす。その後、ユリーカを看取った紅羽は彼女からかつて母が描いた絵本の結末のページを隠したという告白を受け、絵本の最後のページを見つけ出す。絵本の結末には、クマと人間の和解が描かれていた
一方嵐が丘学園では学園に潜むクマを探し出す活動が本格化していた。るるは紅羽と銀子の仲を取り持つために奔走するが、その中で紅羽に本当のことを話してしまったため人間の姿ではいられなくなり、クマの姿に戻ってしまう。それを見た大木蝶子は紅羽を捕まえ、銀子をおびき出そうとする。銀子は蜜子の導きに従って、紅羽に迫る。そこを蝶子が狙撃するが、クマの世界から人間に戻ってきたるるが銀子のかわりに蝶子の銃弾を受ける。
倒れたるるを見て銀子は泣き叫び、クマの姿をあらわにする。そこで拘束されていた紅羽はかつて銀子を人間にする際に自分がユリ裁判で「スキ」を諦めたことを思い出し、紅羽を拒む銀子に近づく。ユリ裁判で「傲慢の罪」を認めた紅羽は女神クマリアに自らをクマにしてほしいと願う。降臨したクマリアは純花の姿をしていた。クマになった紅羽と銀子は蝶子らから銃撃される。撃子はともだちの扉の前に捨てられていたサイボーグのこのみを抱き上げる。るるは「スキがキスになる場所」でみるんの約束のキスを受けた。銀子と紅羽は約束のキスを交わす。
「透明な」高校生椿輝紅羽は1ヶ月前編入してきた百合城銀子だけが自分に話しかけてくれていることに気づく。しかし紅羽は銀子が実はクマではないかと疑っていた。そんな中2人の前に「銀子の友達」を自称する百合ヶ崎るるがやってくる。るるを疎んずる銀子だったが、るるが学生寮で火事を起こしてしまったため紅羽と3人で住むことになる。紅羽は銀子が秘密を隠していることに気づき、銀子に真実を訊く。
漫画版では、ライフ・セクシーを生徒会長として3人を中心に嵐が丘学園の生徒会を運営している。
話数 | サブタイトル | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | 総作画監督 |
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EPISODE 1 | 私はスキをあきらめない (NEVER BACK DOWN ON LOVE) |
幾原邦彦 古川知宏 |
阿保孝雄 | 相澤伽月 | 住本悦子 |
EPISODE 2 | このみが尽きても許さない (I WILL NEVER FORGIVE YOU) |
古谷田順久 | 栗田聡美 | ||
EPISODE 3 | 透明な嵐 (INVISIBLE STORM) |
酒井和男 | 河野亜矢子 | 斎藤美香、高野やよい | 相澤伽月 |
EPISODE 4 | 私はキスがもらえない (I CAN'T GET A KISS) |
柴田勝紀 | 山崎みつえ | 栗田聡美、かおり 山吉一幸、平田和也 澤入祐樹 | |
EPISODE 5 | あなたをヒトリジメにしたい (I WANT TO HAVE YOU ALL TO MYSELF) |
高橋亨 | 石川健朝、吉田和香子 | 住本悦子 | |
EPISODE 6 | 月の娘と森の娘 (THE MOON GIRL AND THE FOREST GIRL) |
阿保孝雄 | 吉田りさ子 | 瀧原美樹 | |
EPISODE 7 | 私が忘れたあの娘 (THE GIRL THAT I FORGOT) |
幾原邦彦 古川知宏 |
三上喜子 | 高野やよい(キャラクター) 中島裕里(クマ) |
相澤伽月 |
EPISODE 8 | 箱の花嫁 (BRIDE- IN-THE-BOX) |
金子伸吾 | 佐々木睦美 | 住本悦子 | |
EPISODE 9 | あの娘たちの未来 (THE FUTURE OF THE GIRLS) |
山崎みつえ | 瀧原美樹、工藤裕加 袖山麻美 |
相澤伽月 | |
EPISODE 10 | ともだちの扉 (THE DOOR TO FRIENDSHIP) |
澤井幸次 | 栗田聡美、佐々木睦美 山吉一幸、平田和也 澤入祐樹、佐藤香織 |
住本悦子 | |
EPISODE 11 | 私たちの望むことは (WHAT WE HOPE FOR) |
黒澤雅之 | 八瀬祐樹 | 中島裕里、進藤優 高野やよい、相澤伽月 |
瀧原美樹 |
EPISODE 12 | ユリ熊嵐 (YURI KUMA ARASHI) |
幾原邦彦 古川知宏 菊田幸一 |
古川知宏 | 住本悦子、相澤伽月 栗田聡美、遠藤大輔 |
住本悦子 |
放送期間 | 放送時間 | 放送局 | 対象地域 [11] | 備考 |
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2015年1月6日[注 1] - 3月31日 | 火曜 0:30 - 1:00(月曜深夜) | TOKYO MX | 東京都 | |
2015年1月7日[注 2] - 4月1日 | 水曜 2:05 - 2:35(火曜深夜) | テレビ愛知 | 愛知県 | |
2015年1月7日[注 2] - 4月1日 | 水曜 3:30 - 4:00(火曜深夜) | MBS | 近畿広域圏 | 製作委員会参加 / 『アニメ特区』第3部 第3話より字幕放送 |
2015年1月8日[注 3] - 4月2日 | 木曜 0:00 - 0:30(水曜深夜) | BS11 | 日本全域 | 『ANIME+』枠 |
2015年1月13日 - 4月6日 | 火曜 23:30 - 水曜 0:00 | AT-X[12] | 日本全域 | リピート放送あり |
放送開始日 | 配信時間 | 配信サイト | 備考 |
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2015年1月9日 | 金曜 0:00(木曜深夜) 更新 | GYAO! | 第1話無料、第2話以降1週間無料 |
2015年1月16日 | 金曜 1:00 - 1:30(木曜深夜) | ニコニコ生放送 | |
金曜 1:30(木曜深夜) 更新 | ニコニコチャンネル | 第1話無料、第2話以降有料[7][8] |
巻 | 発売日 | 収録話 | 規格品番 | |
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BD | DVD | |||
1 | 2015年3月25日 | 第1話 - 第2話 | MFXC-0007 | MFBC-0052 |
2 | 2015年4月24日 | 第3話 - 第4話 | MFXC-0008 | MFBC-0053 |
3 | 2015年5月27日 | 第5話 - 第6話 | MFXC-0009 | MFBC-0054 |
4 | 2015年6月24日 | 第7話 - 第8話 | MFXC-0010 | MFBC-0055 |
5 | 2015年7月24日 | 第9話 - 第10話 | MFXC-0011 | MFBC-0056 |
6 | 2015年8月26日 | 第11話 - 第12話 | MFXC-0012 | MFBC-0057 |
発売日 | タイトル | 規格品番 |
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2015年2月25日 | あの森で待ってる | ZMCZ-9902 |
2015年3月25日 | TERRITORY | ZMCZ-9903 |
2015年4月24日 | TVアニメ「ユリ熊嵐」 オリジナルサウンドトラック | ZMCZ-9904 |
小説の著者は幾原邦彦、伊神貴世、高橋慶である。幻冬舎コミックスから発行されている。漫画版の原作はイクニゴマキナコ、作画は森島明子、レーベルはバーズコミックスである。
巻数 | 発売日 | ISBN | 表紙 |
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小説 | |||
上 | 2015年1月31日 | 978-4-344-83334-0 | 銀子・るる・紅羽 |
下 | 2015年3月31日 | 978-4-344-83400-2 | |
漫画 | |||
1巻 | 2014年11月24日第1刷 | 978-4-344-83256-5 | 銀子・るる・紅羽 |
2巻 | 2015年7月24日第1刷 | 978-4-344-83480-4 | |
3巻 | 2016年5月24日第1刷 | 978-4-344-83711-9 |
毎日放送 アニメ特区 第3部 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
ユリ熊嵐
(MBS製作委員会参加) |
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続
(TBS製作) |