ヨーロッパ教区 (ヨーロッパきょうく、英語: Diocese in Europe)は、ヨーロッパ大陸にある聖公会教会・集会が所属する教区で、イングランド教会カンタベリー管区の管轄下にあり、教区本部はジブラルタル(イギリスの海外領土)の聖三一大聖堂にある。
イングランド教会の教会・集会は宗教改革以前からヨーロッパ大陸にも作られていて、1633年にはロンドンの主教の下になっていた。パリに本部を置くなどの経過を経て、1842年にはジブラルタル教区(Diocese of Gibraltar)が設立され、西のポルトガルから東のカスピ海までをカバーし、具体的にはリスボン、オポルト、ジブラルタル、マラガ、マルセイユ、ニース、チュニス、ルッカ、レグホン、フィレンツェ、ローマ、パレルモ、トリエステ、バレッタ、メッシーナ、ナポリ、コルフ、ザキントス、アテネ、シロス、スマーナ、コンスタンティノープルであった[1]。
1926年にはヨーロッパ北部の集会は「北部・中部教区」になったが、これも1980年代にはヨーロッパ教区にまとまった。こうして、「ヨーロッパのジブラルタル教区」(Diocese of Gibraltar in Europe)という名称が使われるようになり、通称はヨーロッパ教区と呼んでいる。
広い地域を、現在は7つの大執事区(archdeaconry)に分けて管轄している。