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読売ジャイアンツ #92 | |
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基本情報 | |
国籍 |
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出身地 | ピナール・デル・リオ州ピナール・デル・リオ |
生年月日 | 1996年10月11日(28歳) |
身長 体重 |
193 cm 93 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投左打 |
ポジション | 投手 |
初出場 | NPB / 2018年5月6日 |
年俸 |
12億2000万円(2025年)[1] ※2025年から4年契約[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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派遣歴 | |
国際大会 | |
代表チーム |
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WBC | 2017年、2023年 |
プレミア12 | 2019年、2024年 |
この表について
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ライデル・マルティネス・ペレス(Raidel Martinez Perez、1996年10月11日 - )は、キューバ・ピナール・デル・リオ州ピナール・デル・リオ出身のプロ野球選手(投手)。右投左打。読売ジャイアンツ所属。
2025年の推定年俸12億2000万円はロベルト・オスナの12億7000万円に次ぐNPB史上歴代2位の年俸である[2][3]。
2015年/2016年シーズンから、キューバ国内リーグ(セリエ・ナシオナル・デ・ベイスボル)のベゲーロス・デ・ピナール・デル・リオに所属しプレー[4]。
2017年2月8日に発表された第4回WBCキューバ代表のメンバーに名を連ねた[5]。
2017年2月26日、レオナルド・ウルヘエスとともに中日ドラゴンズへの派遣が発表され、育成選手として契約した[6]。
2018年4月19日、支配下選手登録となり、背番号は211から97となった[7]。当初は先発起用が続いていたが、キューバ代表で抑えを務めていたこともあり、8月14日の横浜DeNAベイスターズ戦に来日初のクローザーとして1点リードの9回のマウンドに上がる。二死は取るものの、1イニングを投げ切れず、被安打2四死球2で押し出しの四球を与えたところで降板。後続も抑えられず、結果敗戦投手となった[8]。
2019年4月2日にMLBとキューバ野球連盟(FCB)の連名で初めて発表された、亡命せずにMLBの球団と直接的に契約可能な選手のリストに名を連ねた[9]。4月12日に一軍昇格し、中継ぎとして登板した。5月31日の対読売ジャイアンツ戦で不調の鈴木博志に代わり抑えを務め、6月11日、対オリックス・バファローズ戦で来日初セーブを挙げた[10]。
2020年1月26日、新たに2年契約(総額1億2000万円)を結んだ[11]。8月13日の対広島東洋カープ戦でジョエリー・ロドリゲスと並ぶ球団最速タイ記録の159km/hを記録[12]。15日の対読売ジャイアンツ戦において球団最速記録を更新する160km/hを記録した[13]。8月21日の対DeNA戦ではナゴヤドーム初の160km/hを記録した。9月4日の対東京ヤクルトスワローズ戦では、NPB史上25人目(26度目)であり、球団では2013年7月9日に髙橋聡文が記録して以来2人目となる1イニング4奪三振を記録[14]。同時に、史上初となる1回4奪三振でセーブを記録した。10月2日の対DeNA戦では、同年8月に記録した自己最速および球団最速記録をさらに塗り替える161km/hを記録した[15]。17日の対広島カープ戦で24イニング連続奪三振のセ・リーグ新記録を樹立した[16]。
2021年は抑えとして49試合に登板し、1勝4敗23セーブ、防御率2.06を記録[17]。オフに推定年俸2億円の3年契約で残留し[17][18]、翌年より背番号を92に変更することが発表された[19]。
2022年は、3月31日のDeNA戦(バンテリンドーム ナゴヤ)で失点[20]してから7月16日の阪神タイガース戦(阪神甲子園球場)で失点[21]するまで球団歴代3位となる28試合連続無失点を記録[22]。前半戦終了時点で32試合に登板し、2勝1敗21セーブ4ホールド、防御率0.57[23]と圧倒的な成績を残した。監督推薦で[24]初めてオールスターゲームに出場し、7月27日の第2戦に登板した[25]。8月前半は調子を落とした時期もあった[26]が、最終的にキャリアハイの56試合の登板で4勝3敗39セーブ5ホールド、防御率0.97[27]という成績を残し、初めてセーブ王を獲得した[28]。
2023年は1月26日に第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のキューバ代表にチームメイトのジャリエル・ロドリゲスやフランク・アルバレスと共に選出された[29]。シーズンでは同年5月6日の読売ジャイアンツ戦(バンテリンドームナゴヤ)でNPB通算100セーブを達成[30]。7月19日に開催されたオールスターゲーム(第1戦、バンテリンドームナゴヤ)には2年連続で出場を果たし、自己最速タイの球速161km/hを記録、1回を無失点に抑えた[31]。3月31日のシーズン開幕から8月13日の広島東洋カープ戦(バンテリンドームナゴヤ)で自責点を記録するまでNPB記録歴代3位となる36試合自責点0を記録。2022年9月9日の読売ジャイアンツ戦(東京ドーム)で自責点1を記録してから同日8月13日の広島東洋カープ戦(バンテリンドームナゴヤ)までNPB歴代2位タイとなる44試合連続自責点0も記録[32]。シーズン終盤の9月16日に腰と臀部の痛みで登録抹消されて以降、同年シーズンの登板は無く、2年連続のセーブ王のタイトルは逃したが、最終的に48試合登板で3勝1敗32セーブ、防御率0.39の成績を修めた[33][34]。
2024年は7月12日の阪神戦で3点リードの9回表に登板して三者凡退に抑え、プロ野球史上19人目、球団では岩瀬仁紀以来となる通算150セーブを達成した[35]。外国人投手の150セーブは、クルーン、サファテ以来3人目であり[35]、育成出身選手としては史上初の快挙であった[36]。この年はキャリアハイとなる60試合に登板。自己最高の43セーブを挙げ、2年ぶり2度目となる最多セーブのタイトルを獲得した[37]。オフにはWBSCプレミア12のキューバ代表に選出された[38]。この年限りで3年契約が切れ、球団は残留交渉に尽力したものの、話がまとまらず、12月2日に自由契約選手として公示された[39]。11月21日にキューバに帰国する際、空港で取材に応じ、「本当はドラゴンズを出たくないけど、今は戻ってこられるとは言い切れない」と涙ながらに語った[40][41]。
2024年12月16日に読売ジャイアンツが獲得を発表した[42]。推定4年総額50億円超の契約とみられる[43][注 1]。NPB最高額の年俸となった[44]。背番号は中日時代に引き続き92となった[45]。2025年1月26日に入団会見が行われ[46]、金髪だった髪を黒く染めて登場し、移籍を決めた理由について「競争力のあるチームに行きたい」「優勝の瞬間を経験したい」とした[47]。また、「中継ぎだとしてもクローザーの時と同じように100%を出し切る。どんなポジションが与えられてもその役割を全うするだけです」と語り、前年に巨人の守護神を務めた大勢と争う気持ちも見せた[48]。
193cmの長身から投げ下ろす最速161km/h[15]、常時150km/h台後半を記録する重いストレートにナックルカーブ、チェンジアップ、スプリット、スライダーを投げる[49][50]。変化球でも球速は140km/hを超える。
肩の可動域が非常に広く、試合前のグラウンドやプレー開始前のマウンド上で見せる、両腕を180度開いて背中側で肩を密着させるストレッチ運動のルーティンはファンの間でも注目を集めた。
愛称は「ライマル」や「ライデル」[51][52]。また、2020年シーズンの、祖父江大輔、福敬登と自身とのリリーフトリオで構成する勝利の方程式は、ファンや選手からそれぞれの名前の一部を合わせて「大福丸」と呼ばれた[53][54]。
2018年から2022年には中日に同姓のアリエル・マルティネスが所属していたため、区別のためライデルを「R.マルティネス」、アリエルを「A.マルティネス」と表記していた。アリエルは2022年12月に中日を離れたが、この間にフルネームで呼ばれることが多くなったため、表記はそのまま「R.マルティネス」が継続されている。
2020年に、MLBをはじめ、キューバ野球について情報を発信し続けている専門サイト『Cibercuba』 の独占インタビューにて「球団から放り出されるまで、日本でずっと投げきるつもりだよ」と語り、日本に対して深い愛着があることを窺わせた[55][56]。
年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015-2016 | PRI | 13 | 3 | - | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | - | .000 | 152 | 34.1 | 44 | 4 | 11 | 1 | 0 | 16 | 1 | 0 | 20 | 17 | 4.46 | 1.60 |
2016-2017 | CAV/PRI | 21 | 11 | - | 0 | 0 | 7 | 3 | 3 | - | .700 | 366 | 85.2 | 85 | 5 | 27 | 8 | 5 | 47 | 2 | 1 | 31 | 20 | 2.10 | 1.31 |
2017-2018 | PRI | 8 | 0 | - | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 | - | .000 | 61 | 14.2 | 10 | 0 | 6 | 2 | 2 | 11 | 0 | - | 8 | 5 | 3.07 | 1.09 |
2018 | 中日 | 7 | 4 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | .250 | 99 | 21.2 | 28 | 4 | 8 | 0 | 1 | 14 | 0 | 0 | 16 | 16 | 6.65 | 1.66 |
2019 | 43 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 8 | 14 | .200 | 171 | 40.2 | 34 | 2 | 14 | 1 | 2 | 48 | 1 | 0 | 13 | 12 | 2.66 | 1.18 | |
2020 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 21 | 7 | 1.000 | 155 | 40.0 | 24 | 2 | 12 | 1 | 1 | 49 | 2 | 0 | 5 | 5 | 1.13 | 0.90 | |
2021 | 49 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 23 | 0 | .200 | 178 | 48.0 | 26 | 1 | 10 | 1 | 1 | 59 | 1 | 1 | 11 | 11 | 2.06 | 0.75 | |
2022 | 56 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 3 | 39 | 5 | .571 | 213 | 55.2 | 30 | 2 | 12 | 2 | 4 | 62 | 0 | 0 | 6 | 6 | 0.97 | 0.75 | |
2023 | 48 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 | 32 | 9 | .750 | 173 | 46.2 | 31 | 1 | 4 | 0 | 0 | 62 | 0 | 0 | 4 | 2 | 0.39 | 0.75 | |
2024 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 43 | 7 | .400 | 217 | 58.0 | 35 | 1 | 12 | 2 | 2 | 59 | 0 | 1 | 8 | 7 | 1.09 | 0.81 | |
CNS:3年 | 42 | 14 | - | 0 | 0 | 7 | 8 | 5 | - | .467 | 579 | 134.9 | 139 | 9 | 44 | 11 | 7 | 74 | 3 | *1 | 59 | 42 | 3.94 | 1.36 | |
NPB:7年 | 303 | 4 | 0 | 0 | 0 | 14 | 18 | 166 | 42 | .438 | 1206 | 310.2 | 208 | 13 | 72 | 7 | 11 | 353 | 4 | 2 | 63 | 59 | 1.71 | 0.90 |
年 度 |
代 表 |
登 板 |
先 発 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ | ブ |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ | ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017 | キューバ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0.1 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 27.00 |
2023 | 3 | 0 | 0 | 1 | 1 | 15 | 4.0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 3 | 2 | 4.50 |
年 度 |
代 表 |
登 板 |
先 発 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ | ブ |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ | ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2019 | キューバ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 | 1.0 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.00 |
年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2018 | 中日 | 7 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1.000 |
2019 | 43 | 5 | 6 | 0 | 1 | 1.000 | |
2020 | 40 | 0 | 4 | 1 | 0 | .800 | |
2021 | 49 | 3 | 10 | 0 | 1 | 1.000 | |
2022 | 56 | 6 | 9 | 1 | 1 | .938 | |
2023 | 48 | 3 | 6 | 0 | 0 | 1.000 | |
2024 | 60 | 2 | 10 | 0 | 0 | 1.000 | |
通算 | 303 | 18 | 45 | 2 | 3 | .969 |
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