ラグビーの用具(ラグビーのようぐ 英: Rugby union equipment)は本来、ラグビーユニオンのユニフォーム(キット)とボールを指す。キットはラグビージャージーとショーツ(Rugby_shorts)、ラグビーソックス(Rugby_socks)、鋲(Cleat)を打った短靴を組み合わせた。道具としてラグビーボールを揃えると用具が整う。
頭、肩、鎖骨周囲に「適度なパディング」(Scrum_cap)が認められ、ワールドラグビー標準を満たすには薄くて軽く、押せば凹み力を緩めると復元することが求められる[1]。脳震盪防止と歯が欠けないように、マウスピースの着用が認められる。
ラグビーで使うボールは楕円球で円球ではない。かつては茶色の牛革で縫い、現代版は合成皮革の防水素材で、製品にはさまざまな色とパターンがある。
ラグビーシューズは当初、足首の上まで覆うハイカットシューズであった。長年の間に一般的ではなくなり、多くの競技者は足首のすぐ下まで保護する「ミッドカット」を履いている[2]。スポーツの特質に配慮し物理的接触の量を考えると、足首のサポートは適切と見なされてきた。高めのカットには、ノック(ぶつかり)に対して、ある程度の衝撃吸収性が期待された。
現代のラグビー用シューズはむしろサッカーシューズ(Football_boot)との共通点が前面に出ており[3]、足首のサポートが少ないローカットで軽量化と柔軟性が実現している[注釈 1]。
安全上の考慮、特にスクラムでは着脱式のスパイクシューズの着用と改良[7]が不可欠である。底鋲(スパイク)の素材はアルミニウムまたは合成樹脂で、ワールドラグビーのレギュレーション12が定める許容寸法と材料の硬度を守る必要がある[1]。バックスの選手には方向転換で適切なグリップを確保できるよう、スパイクシューズ[3]が推奨される。
競技者は全員、試合前にレフリーからスパイクに鋭いエッジがないかどうか点検を受ける。レギュレーションと試合前の点検は、スパイクが競技者の肌に触れて裂傷を負わせるリスク[9]を排除するためである[12]。金属製の固定具が摩耗したスパイクは、ゲーム参加前に交換しなければならない。
一般的なスパイクのパターンは8本または6本の2種類ある。8本はスクラムやモールのグリップに備えてタイトフォワード(プロップ、フッカー、2列目)が最も着用する。6本は敏捷性とフィールド内での素早い動きを叶え、バックス(ハーフバックとフルバック)が用い、サッカーで一般的なプラスチック製の「ブレード型」もますます選ばれる傾向にある[3]。
ラグビーでは競技場の両端にH字型のゴールポストを立てる。左右の支柱の間隔は高さ5.6メートル(18フィート)、水平のクロスバーの地面からの高さは3メートル(9.8フィート)である。
ラグビーのトレーニングには、次のような特殊な機器を使う。
ラグビーのトレーニングとウォームアップに用いる道具。パッド入りの装置で、ラインを組む相手がいなくても単独練習ができる。2種類の形態があり、「ラッキングシールド」と「タックルバッグ」のうち、前者はコーチまたは仲間の競技者が手で支え、タックル役がぶつかってくる衝撃を吸収する。後者のタックルバッグを地面に立てて他の人が軽く支えると、タックラーはフルタックルを練習できる。
パッド入りで錘(おもり)を取り付けた装置であり、ラグビーのフォワード数名がスクラムとラッキングの練習に使う。体力と技術の向上を目指せる。
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