ラジャスタン原子力発電所

ラジャスタン原子力発電所
ラジャスタン原子力発電所の位置(インド内)
ラジャスタン原子力発電所
インドにおけるラジャスタン原子力発電所の位置
インドの旗 インド
座標 北緯24度52分20秒 東経75度36分50秒 / 北緯24.87222度 東経75.61389度 / 24.87222; 75.61389 (ラジャスタン原子力発電所)座標: 北緯24度52分20秒 東経75度36分50秒 / 北緯24.87222度 東経75.61389度 / 24.87222; 75.61389 (ラジャスタン原子力発電所)
着工 1963
運転開始 1973年12月16日
運営者 インド原子力発電公社 LTD.
原子炉
運転中 1 x 100 MWe
1 x 200 MWe
4 x 220 MWe
建設中 2 x 700 MWe
発電量
平均発電量 3,140 GWh
正味年間発電量 50,497 GWh
ウェブサイト
Nuclear Power Corporation of India
2007年7月24日現在
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ラジャスタン原子力発電所英語: Rajasthan Atomic Power Station)はインドラージャスターン州チッタウルガル県英語版にある原子力発電所コーターからチャンバル川沿いに65kmほどの位置にあり、ラナ・プラタップ・サガーダム英語版のダム湖のほとりにある。ラワットバータ英語版、タムラオ(Tamlao)が隣接し、ラワットバータからは道路で10kmほどである。コーターには重水の工場があり1980年代から運用されている。

歴史

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ラジャスタン発電所計画(Rajasthan Power Project、RAPP)では2基の220MWeのCANDU炉をラジャスタンに建設し、それぞれ1973年および1981年に商業運転を開始する予定とした。インドはカナダとの間で原子力通商協力を行うこととなり、カナダからCANDU炉を導入し、インドの運営者や工学専門家はカナダのダグラス・ポイント原子力発電所英語版で訓練された。なお、カナダのダグラス・ポイント原発は1961年に運転を開始し、ラジャスタンのCANDU炉は1963年に運営を開始している。1973年の核実験の後、カナダとインドの原子力通商協力は縮小され、2号炉はカナダの協力無しで建設され、PHWR炉として建設された。

多くの事故と修理の後[要出典]、現在1号機は100MWで運転されており、2号炉は200MWで運転されている。

原子力計画の中で、さらに220MW級のPHWRが2基追加で建設された。費用はおおよそ5億7000万ドルと見積もられ、3号機は1999年12月24日、4号機は2000年11月3日に臨界を達成した。商業運用はそれぞれ2000年6月1日、2000年12月23日に始まっている。その後220MW級PHWRが更に2基の追加され、5号機は2010年2月4日に、6号機は2010年3月31日に商業運転を開始した[1]

現在、インド設計の700MWe級改良型加圧重水炉が2基建設中であり7号機、8号機になる予定である。7号機最初のコンクリート打ち込みは2011年7月18日に行われ[2]、2016年の商業運転開始を見込んでいる。2基の建設費は1232億ルピーと見積もられている[3]

事故・評価

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2012年6月、38人の作業員が溶接作業中にトリチウムに曝露した[4]

2012年11月国際原子力機関(IAEA)は数週間にわたってラジャスタン原発の2基の原子炉の安全性の集中監査を行った。これはこれらの原子炉は世界でも最良の状態で、これらの220MW級発電施設は福島のような事故にも耐えうると結論を出しており、「インドの安全文化が強く」高い国際安全基準をの勝者として現れたとさえ示唆している[5]

原子炉

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名称 形式 正味発電量 総発電量 建設 臨界達成 商業運転 運転終了
1号機 (Rajasthan−1) CANDU 90 MW 100 MW 1965年8月1日 – 1972年11月30日 1973年8月11日 1973年12月16日
2号機 (Rajasthan−2) PHWR 187 MW 200 MW 1968年4月1日 – 1980年11月1日 1981年5月 1981年4月1日
3号機 (Rajasthan−3) PHWR 202 MW 220 MW 1990年2月1日 – 2000年3月10日 2000年6月1日
4号機 (Rajasthan−4) PHWR 202 MW 220 MW 1990年10月1日 – 2000年11月17日 2000年12月23日
5号機 (Rajasthan−5) PHWR 202 MW 220 MW 2002年9月18日 – 2009年11月24日 [6] 2010年2月4日 [1]
6号機 (Rajasthan−6) PHWR 202 MW 220 MW 2003年1月20日 – 2010年3月31日 [1]
7号機 (Rajasthan−7) PHWR 630 MW 700 MW 2011年7月18日 [7]
8号機 (Rajasthan−8) PHWR 630 MW 700 MW 2011年12月

関連項目

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  1. ^ a b c Rajasthan Atomic Power Station (RAPS)”. Plants Under Operation. インド原子力発電公社 (NPCIL). 2020年8月24日閲覧。
  2. ^ “India begins construction of 25th nuclear plant”. ザ・ヒンドゥ英語版. (2011年7月18日). http://www.thehindu.com/news/national/article2237873.ece?homepage=true 2011年7月18日閲覧。 
  3. ^ Construction starts on new Rajasthan units”. 世界原子力ニュース. 世界原子力協会 (WNA) (2011年7月18日). 2011年7月18日閲覧。
  4. ^ Radiation scare in Rajasthan, workers exposed - ウェイバックマシン(2014年10月30日アーカイブ分). NDTV.com (2012-06-30). Retrieved on 2013-12-06.
  5. ^ UN's nuclear watchdog: Rajasthan reactors are among world's safest”. NDTV英語版.com (2012年11月15日). 2013年12月6日閲覧。
  6. ^ “RAPS’ fifth nuclear reactor attains criticality”. The Hindu. (2009-11-25). http://www.hindu.com/2009/11/25/stories/2009112561161400.htm 2009年11月25日閲覧。. 
  7. ^ "Construction of RAPP-7&8 Begins – First Pour of Concrete Achieved" (PDF) (Press release). NPCIL. 18 July 2011. 2017年6月25日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2011年7月18日閲覧

外部リンク

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