リンダ・L・フェイガン

リンダ・L・フェイガン
Linda L. Fagan
第27代アメリカ沿岸警備隊総司令官
就任
2022年6月1日
大統領ジョー・バイデン
代理官スティーブン・D・プーリン
前任者カール・L・シュルツ
第32代アメリカ沿岸警備隊副司令官
任期
2021年6月18日 – 2022年5月31日
大統領ジョー・バイデン
総司令官カール・L・シュルツ
前任者チャールズ・レイ
後任者スティーブン・D・プーリン
個人情報
生誕リンダ・リー・キーン
(Linda Lee Keene)

(1963-07-01) 1963年7月1日(61歳)
コロンバスアメリカ合衆国オハイオ州
教育アメリカ沿岸警備隊士官学校 (学士(理学))
ワシントン大学 (修士(理学))
国防大学校 (修士(理学))
兵役経験
所属国アメリカ合衆国の旗 アメリカ
所属組織アメリカ沿岸警備隊
軍歴1985年–現役
最終階級大将
指揮総司令官
アメリカ沿岸警備隊副司令官
沿岸警備隊太平洋管区
沿岸警備隊第1管区
沿岸警備隊ニューヨーク地区
受賞沿岸警備隊功労勲章
防衛上級貢献勲章
勲功章 (3)

リンダ・L・フェイガン(Linda L. Fagan、1963年7月1日 - )[1][2]は、アメリカ沿岸警備隊の軍人。階級は沿岸警備隊大将で、2022年6月1日より第27代アメリカ沿岸警備隊総司令官を務めている。前職は第32代アメリカ沿岸警備隊副司令官である。沿岸警備隊では女性として初の大将であり、沿岸警備隊副司令官就任であった[3]。その他に沿岸警備隊太平洋管区司令官、沿岸警備隊総司令官代理(作戦、政策、能力担当)、沿岸警備隊第1管区司令官、沿岸警備隊ニューヨーク地区司令官(ニューヨーク州)などを歴任している。また彼女は沿岸警備隊において海洋保安業務の最長勤務記録を持つ士官であり、その分野に精通している証であるゴールド・エンシェント・トライデント(Gold Ancient Trident)を授与された最初の軍人でもある。

2021年4月にアレハンドロ・マヨルカス国土安全保障長官からチャールズ・W・レイ大将の後任の沿岸警備隊副司令官として指名を受けたと発表された[4][5][6][7]。その後、2021年6月17日に大統領の認証を受けて、6月18日に就任した[8]

2022年4月、カール・L・シュルツ大将の後任の沿岸警備隊総司令官に就任することが発表された。アメリカ軍を率いる地位(統合参謀本部議長同副議長陸軍参謀総長海兵隊総司令官海軍作戦部長空軍参謀総長宇宙軍作戦部長沿岸警備隊総司令官州兵総局長)に女性が就くのは史上初である[9][10]。彼女の指名案は、2022年4月7日に上院に送付され、5月11日に、全会一致の同意をもって承認された[11][12]。そして6月1日に就任した[13]

幼少期と学歴

[編集]
2021年6月18日に沿岸警備隊本部の式典で中将から大将に昇進するフェイガン
2021年、国防総省で行われたアメリカ同時多発テロ事件20周年追悼式典で海軍作戦部長マイケル・M・ギルデイ大将と会話するフェイガン(写真左)

リンダ・L・フェイガンはオハイオ州コロンバスで生まれ、1985年にアメリカ沿岸警備隊士官学校を卒業した。この時、海洋科学理学士号を取得している。その後、2000年にワシントン大学で海洋問題に関する修士号を、2008年に国防大学校ドワイト・D・アイゼンハワー国家安全保障・資源戦略学校(当時は国防産業大学校(Industrial College of the Armed Forces (ICAF)))で国家安全保障戦略に関する修士号を取得している[5]

徽章

[編集]
Bronze star
バッヂ 海洋保安徽章
1列目 沿岸警備隊功労勲章
2列目 防衛上級貢献勲章 勲功章 (3回受章) 従軍功労勲章
3列目 沿岸警備隊表彰勲章 (Oデバイス付、2回受章) 沿岸警備隊成果勲章 (Oデバイス付、2回受章) 総司令官表彰徽章 (Oデバイス付)
4列目 沿岸警備隊大統領感状 (ハリケーンシンボル付) 国土安全保障省功労部隊徽章 統合功労徽章
5列目 運輸長官優秀部隊徽章 沿岸警備隊功労部隊徽章 (Oデバイス付、2回受章) 功労部隊徽章 (5回受章)
6列目 沿岸警備隊200周年記念部隊徽章 国防従軍勲章 (2回受章) 南極従軍勲章
7列目 沿岸警備隊北極従軍勲章 対テロ戦争従軍勲章 人道支援勲章
8列目 徽章沿岸警備隊海上勤務徽章 沿岸警備隊海外勤務徽章 沿岸警備隊上級ピストル射手徽章
バッヂ 沿岸警備隊陸上司令部徽章
バッヂ 統合参謀本部識別章
バッヂ 沿岸警備隊本部徽章
  • Oデバイスは、特に沿岸警備隊の運用上、実践的な任務に従事中に勲章が贈られた場合に装着するデバイスである。

私生活と家族

[編集]

リンダ・L・フェイガンは、父ジョン・ハーレー・キーンと母ロアン・キャロル(モリス)・キーンの間に生まれた[14]。娘のアイリーンもアメリカ沿岸警備隊士官学校を卒業している[15]

脚注

[編集]
  1. ^ Biographical Information and Qualifications of Linda L. Fagan”. U.S. Senate Committee on Commerce, Science and Transportation. 2021年4月20日閲覧。
  2. ^ Senate Commerce Committee Coast Guard Nominee Questionnaire, 117th Congress - Linda L. Fagan”. U.S. Senate Committee on Commerce, Science and Transportation. 2021年5月13日閲覧。
  3. ^ Adm. Linda Fagan Becomes USCG's First Female Four-Star Admiral”. The Maritime Executive. 2022年6月10日閲覧。
  4. ^ Vice Admiral Linda L. Fagan”. 2021年4月20日閲覧。
  5. ^ a b Rear Admiral Linda L. Fagan”. 2021年4月20日閲覧。
  6. ^ U.S. Coast Guard Public Affairs (2021年4月19日). “Vice Adm. Linda L. Fagan nominated to be Coast Guard Vice Commandant, first Coast Guard female 4-star admiral” (英語). U.S. Coast Guard. 2021年4月19日閲覧。
  7. ^ Statement by Secretary Mayorkas on President Biden's Nomination of Vice Adm. Fagan for USCG Vice Commandant”. U.S. Department of Homeland Security (2021年4月19日). 2021年4月20日閲覧。
  8. ^ U.S. Coast Guard welcomes new vice commandant”. U.S. Coast Guard (2021年6月18日). 2021年6月19日閲覧。
  9. ^ LaGrone, Sam (2022年4月5日). “Biden Nominates Adm. Linda Fagan to Head Coast Guard, First Woman to Lead Military Service”. USNI News. 2022年4月5日閲覧。
  10. ^ Benson, Samuel (2022年4月5日). “Biden to nominate first woman to lead a military service”. 2022年4月5日閲覧。
  11. ^ PN1947 — Adm. Linda L. Fagan — Coast Guard, 117th Congress (2021-2022)”. U.S. Congress (2022年4月7日). 2022年4月8日閲覧。
  12. ^ O'Brien, Connor (2022年5月11日). “Coast Guard admiral approved to be first woman to lead a military service”. 2022年5月11日閲覧。
  13. ^ Fagan to be first woman to serve as Coast Guard commandant”. Workboat (2022年4月12日). 2022年5月13日閲覧。
  14. ^ “Certificate of Birth”. Birth Records (Columbus, Ohio: Ohio Vital Records Office) (106567). (1963年) 
  15. ^ Nomination Hearing for U.S. Coast Guard Commandant Nominee Admiral Linda Fagan”. U.S. Senate Committee on Commerce, Science & Transportation (2022年4月28日). 2022年5月4日閲覧。