ルシアン・キャスティン=テイラー(英語: Lucien Castaing-Taylor、1966年 - 、イギリス・リヴァプール生まれ)は、映画、ビデオ、写真の分野で活動する人類学者、アーティスト。
ケンブリッジ大学で学士号を、カリフォルニア大学バークレー校で博士号を取得[1]。2002年からはハーバード大学[2]で教鞭をとり、感覚民族誌学ラボ (Sensory Ethnography Lab) のディレクターを務める[3]。1992年にIlisa Barbashと製作したIn and Out of Africa[4]は、8つの国際的な賞を受賞した、アフリカの美術市場における真正性、趣味、そして人種政治の問題について描いた民族誌的映像作品(エスノグラフィック・ビデオ)である。また「アメリカ西部と旧石器時代後の人間と動物の間の1万年間の不安定な適応における非感傷的な哀歌」と描写される映画Sweetgrass (2009) を撮影し、アメリカ人類学会 (American Anthropological Association) の映像人類学ジャーナルVisual Anthropology Review (1991 - 94) の初代編集者でもある。
彼の作品は、美術館と博物館のコレクションの一部であり、ヴェネツィア・ビエンナーレ(2010年、2017年)、ドクメンタ14、テート・ギャラリー、バービカン・センター、ポンピドゥー・センター、ホイットニー美術館、MoMA PS1、上海ビエンナーレ(2014)、あいちトリエンナーレ(2017)にて展示。