ルドルフとイッパイアッテナ | ||
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著者 | 斎藤洋 | |
イラスト | 杉浦範茂 | |
発行日 | 1987年5月23日 | |
発行元 | 講談社 | |
ジャンル | 児童文学 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 上製本 | |
ページ数 | 274 | |
次作 | ルドルフともだちひとりだち | |
公式サイト | https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000139081 | |
コード | ISBN 978-4-06-133505-9 | |
ウィキポータル 文学 | ||
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『ルドルフとイッパイアッテナ』は、斉藤洋の児童文学作品。1986年度の講談社児童文学新人賞入選作で、1987年に講談社から出版された。挿絵は杉浦範茂。以降、シリーズ作品が全5冊刊行された。
1991年にNHK教育テレビ『母と子のテレビ絵本』で堀口忠彦の絵、毒蝮三太夫の語りで放映され、2016年に劇場アニメ作品が制作された。
飼い猫のルドルフは、魚屋から逃げてうっかり長距離トラックに乗ってしまい、知らない大都市へ運ばれてしまう。 途方に暮れているところで現地の野良猫の親分に出会う。ルドルフが親分に名前を訊ねると、「おれの名前はいっぱいあってな……。」との答えが返ってきた。しかしルドルフは親分の名前が「イッパイアッテナ」であると勘違いしてしまう。 そこから、ルドルフと「イッパイアッテナ」の生活が始まった。
ルドルフは自分がここに来たいきさつをイッパイアッテナに説明する。 それを聞いたイッパイアッテナは、ここが東京の江戸川で、もといた町がどこなのかわからないと帰りたくても帰ることができないとルドルフに話す。
イッパイアッテナは、休日の小学校にしのびこみ、ルドルフに字の読み書きを教える。 練習は毎日のようにあり、7月の半ばには、ルドルフはひらがなとカタカナの読み書きができるようになった。
8月の半ば、ルドルフは、クマ先生が見ていた甲子園の試合中継で、自分が住んでいた町が岐阜であることを知る。 日本地図と乗り物図鑑を見たルドルフは、東海道新幹線で岐阜に帰れないかとイッパイアッテナに提案するが、それは現実的ではないと聞かされる。
9月の台風の日、ルドルフとイッパイアッテナは、岐阜行きのバス旅行のポスターを見つけた。しかし、肝心の情報が書かれている下半分が見つからない。
金物屋の飼い猫・ブッチーにこのポスターについて尋ねると、商店街のバス旅行について聞いたことはあるが、このポスターと同じものはまだ貼り出されていないという。
数日後、ポスターが貼り出される。出発の日時は11月2日の午前6時半である。
出発する前日、ブルドッグのデビルと喧嘩してイッパイアッテナが重傷を負う。 ルドルフはクマ先生をイッパイアッテナのところに誘導し、クマ先生はイッパイアッテナを動物病院につれていく。 ブッチーに事情を聞くと、出発前日のルドルフに肉をごちそうしたいイッパイアッテナが、どこかで肉が手に入らないかとブッチーに聞いた。ブッチーは、デビルに頼んで食べ残しの肉を分けてもらうことにした。 イッパイアッテナとブッチーがデビルの家に行ったところ、デビルはイッパイアッテナをからかい、肉をやる代わりに腹ばいでのダンスをすることを要求した。 すると、デビルは腹ばいになっていたイッパイアッテナに噛みつき、隣の空き地に投げ飛ばしたという。
翌日、ルドルフは、イッパイアッテナの仇をうつために、ブッチーとともにデビルのところに行く。 2匹は協力して、追ってきたデビルを庭の池に落とす。 ルドルフは、猫に手を出さないことを約束させてデビルを助ける。 その後、ルドルフがブッチーに明かしたのは、イッパイアッテナが怪我をしたときから岐阜に帰るつもりがなくなったことだった。
同名タイトルの3DCGアニメ映画が、2016年8月6日に公開され[2][3][4]、観客動員数は120万人[5][6]、興行収入は14億6000万円[7]である。
劇団たんぽぽが公演。小学生を対象に1991年から脚本:武井岳史、演出:吉岡敏晴による舞台が、2005年から脚色:久野由美、演出:三亜節朗による舞台が巡演された[11]。2005年開始の公演から引き続き脚色:久野由美、演出:三亜節朗によって、4歳以上を対象にした公演が2021年より巡演されている[11]。
2015年10月31日~11月8日に水戸芸術館ACM劇場にて、同施設が名作児童文学を舞台化する人気シリーズのACMファミリーシアターによって舞台を上演した[12]。2016年11月5日〜13日にもスタッフ・出演者の変更なく再演を行った[13]。
1993年7月7日〜11日に俳優座劇場にてミュージカルカンパニー イッツフォーリーズ(上演時はいずみたく記念ミュージカル劇団フォーリーズ)が親と子どものミュージカル「ルドルフとイッパイアッテナ〜ともだちがいるさ〜」として初演。作曲家いずみたくの最期の企画作品としてミュージカル化。現在までに500ステージを超える上演を続ける。
2016年3月20日に亀戸文化センター3Fホールで人形劇団ポポロが、同名タイトルを出使い形式の人形劇として初演する。青、赤、黄、黄緑、深緑に塗られた箱が様々な形に変化する舞台セットで、フリューガボーン、トロンボーン、フルート、メロディオン、パイプフォン、リコーダーなどのさまざまな楽器を演奏して効果音として使用する。同劇団による公演は以後も続いている。
2022年9月8日〜11日にあうるすぽっとにてオペラシアターこんにゃく座が、オペラとして初演を上演[14][15]。「ね組」と「こ組」の2チーム制で行われた。
ね組 / こ組の順に記載。