レバウジオシドA

レバウジオシドA
識別情報
CAS登録番号 58543-16-1
PubChem 124378
ChemSpider 5294031
UNII B3FUD0528F チェック
ChEBI
ChEMBL CHEMBLCHEMBL430341
特性
化学式 C44H70O23
モル質量 967.01 g mol−1
外観 白色粉末
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

レバウジオシドAまたはレバウディオサイドA[1]: Rebaudioside A、略称 Reb A)は、ステビオール配糖体の1つで、砂糖の240倍の甘味度を示す[2]ステビア (Stevia rebaudiana) の葉に含有される[3][4]。ステビアの葉には複数の甘味物質が含まれるが、レバウジオシドAの含有率は3.8%とステビオシドの9.1%の次に多く含まれる[3][4][5]。1970年ごろステビア乾燥葉の抽出物から発見されたのち、1973年に構造決定されレバゥディオシドAと命名された[4][6]

ステビオール配糖体の中でもレバウジオシドAは甘味が最も強くかつ最も安定であり、ステビオシドよりも後味に苦味が少ない[3][4][5][7]。砂糖、異性化糖などを代替する天然由来の低カロリー甘味料として使用でき、ソルビトールマルチトールなどの糖アルコール甘味料、還元麦芽水飴などに添加することで甘味強化剤としても利用できる[3][4]。ステビアに含まれる甘味物質の中でも有用とみなされ、レバウジオシドAを主成分とする新しい品種である和甜菊が開発された[7]

レバウジオシドAは、単糖部分構造としてグルコースのみを含む(他の一般的に見られる単糖を含まない)。合計で4つのグルコース分子を含み、3量体の中央のグルコースがステビオール骨格のヒドロキシル基と結合し、残り1分子のグルコースはステビオール骨格のカルボキシル基エステル結合する。

出典

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  1. ^ レバウジオシドA | 科学技術用語情報 | J-GLOBAL 科学技術総合リンクセンター”. jglobal.jst.go.jp. 2024年7月7日閲覧。
  2. ^ Izawa, Kunisuke; Amino, Yusuke; Kohmura, Masanori; Ueda, Yoichi; Kuroda, Motonaka (2010). "4.16 - Human–Environment Interactions – Taste". In Liu, Hung-Wen (Ben); Mander, Lew (eds.). Comprehensive Natural Products II (English). Vol. 4. Elsevier. pp. 631–671. doi:10.1016/B978-008045382-8.00108-8. ISBN 978-0-08-045382-8. Among the glycosides, stevioside is the most abundant followed by rebaudioside A. Stevioside is 140 times sweeter than sucrose, while rebaudioside is 240 times sweeter.
  3. ^ a b c d 甘味植物ステビアについて”. 株式会社モリタ食材開発研究所. 2024年7月7日閲覧。
  4. ^ a b c d e 低カロリー甘味料実態調査報告書 1985年(昭和60年)3月 財団法人甘味資源振興会。
  5. ^ a b “Stevia (Stevia rebaudiana) a bio-sweetener: a review”. International Journal of Food Sciences and Nutrition 61 (1): 1–10. (2010). doi:10.3109/09637480903193049. PMID 19961353. 
  6. ^ 食品化学新聞 1979年(昭和54年)10月25日。
  7. ^ a b 日経産業新聞 1980年(昭和55年)3月1日。