ジャンル | アクションRPG |
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対応機種 |
メガドライブ (MD) 対応機種一覧
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開発元 | セガ第2AM研究開発部 |
発売元 | セガ |
デザイナー | 岡安啓司 |
シナリオ | ありかわゆきのぶ |
プログラマー |
岡安啓司 板井克倫 |
音楽 |
川口博史 光吉猛修 |
美術 | 伊崎和宏 |
シリーズ | レンタヒーローシリーズ |
人数 | 1人 |
メディア | 8メガビットロムカセット[1] |
発売日 |
![]() |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
その他 | 型式:G-5508 |
『レンタヒーロー』 (RENT A HERO) は、1991年9月20日に日本のセガから発売されたメガドライブ用アクションロールプレイングゲーム。
誰でもヒーローになれるアーマースーツを手に入れた主人公を操作し、悪徳企業やギャングを倒して街の平和を守る事を目的としている。通常は当時のスタンダードなトップビュー(上から見下ろし)型RPGの体裁で、プレイヤーは自分の分身である「ヒーロー」を操作し自宅や街を歩き情報収集したり謎を解き明かす。時折遭遇する敵との戦闘時はサイドビュー(横から見る)型アクションゲームのような画面になり、キック・パンチ・必殺技などをリアルタイムで繰り出して敵を倒す。この繰り返しで最終目標(ゲームクリア)を目指す事になる。
開発はセガ第2AM研究開発部が行い、企画はメガドライブ用ソフト『ヴァーミリオン』(1989年)を手掛けた岡安啓司、音楽はアーケードゲーム『スペースハリアー』(1985年)や『アウトラン』(1986年)を手掛けた川口博史および後にアーケードゲーム『バーチャレーシング』(1992年)を手掛けた光吉猛修が担当している。
2007年にWii用ソフトとしてバーチャルコンソールにて配信された。
本作の特徴は題名のとおり「ヒーロー」の力の根源が「レンタル」されたものである、ということにある。ヒーローは第三者から依頼を受けてお金を稼ぐが、超人的な力を発揮する「ヒーロースーツ」はレンタルしたもので、定期的にレンタル料金を払わなければならない。またスーツのエネルギー源も乾電池から得ているが、乾電池のエネルギーが切れると変身できなくなってしまう。これらの料金は依頼料から捻出され、スーツレンタル代は定期的に銀行振込をしなければならず一定期間滞納させると使えなくなってしまう(乾電池や体力回復剤などの雑費系アイテムはコンビニエンスストアで購入するなど複数の手段あり)。しかし主人公は地道に依頼をこなす(最初の方の依頼も出前の手伝いなどが多い)うち、徐々に街のヒーローとして有名になり、敵も本格的な悪へとグレードアップしていく。
ファンの口コミを通じて発売後10年の間にじわじわと再評価の機運が高まり、長い時間差を経てブレイクした[2][3]。2000年には「超一流のB級。」をコンセプト[2]およびキャッチコピー[3][4]に掲げたリメイク作『レンタヒーローNo.1』が発売(詳細は#続編・移植を参照)、2019年9月にはセガ自ら手掛けリリースされる復刻系ゲーム機・メガドライブ ミニにプリインストールされる42作品の一つとして収録されるまでとなった。
本作は主題曲付きのオープニングが当時としては非常に作りこまれているが、基本的にゲーム冒頭に1回しか見る事ができない(オープニング開始直前にデータセーブを行えば何度でも見られるが、3つあるセーブスロットの1つが埋まってしまう)。『レンタヒーローNo.1』では主題曲に影山ヒロノブによる歌唱が追加されている[2]。
仕事の依頼は主人公の自宅にあるパソコンでセカにアクセスすることで受けられる。与えられた仕事をこなすと報酬となるお金を受け取ることができ、再びパソコンでセカより次の仕事の依頼を受ける。基本的にこの繰り返しでゲームは進行していく。
主人公にはHP(ヒットポイント)とBT(バッテリー。コンバットアーマーのエネルギー残量で、ファンタジーRPGにおけるマジックパワーに相当する)という数値が設定されている。HPが0になると主人公は力尽きてしまい、シナリオ等の進行状況はそのままに、コージャの町にある病院から再スタートする。このとき、手持ちのお金の半分を治療費として取られてしまう。ただし銀行に預けた分は減らずに済む。BTは特殊武器(魔法に相当)を使ったときだけでなく、コンバットアーマーを着て歩いているだけでも減っていく。BTが0になるとコンバットアーマーそのものを使うことができなくなり、強制的に生身に戻され大幅な戦闘力ダウンを強いられる。
コンバットアーマーの着脱は移動中に「へんしん」のコマンドを入力することで行う。コンバットアーマーを身につけると戦闘力が強化されるだけでなく、移動中の歩くスピードも速くなる。前項で述べたようにアーマーを使い続けるにはレンタル料を支払わなければならず、ゲーム中一定の時間が経過するごとに支払い期限を告げる警告メッセージが表示される。支払いが滞った場合もそれ以上アーマーを使うことができなくなってしまう。レンタル料の支払いは銀行の窓口や店のキャッシュディスペンサーで行うこともできるが、預金をしておけばそこから自動的に引き落としが行われる。
本作には経験値やレベルの概念が無く、主人公の成長もすべてお金を使って行う。HPはより強いアーマーを入手することで、BTは「エナジータンク」というアイテムを入手して使うことで、それぞれ最大値が上昇する。アーマーの強化や特殊武器の入手にはセカへの寄付を行う必要があり、これらの成長にはまとまった金額のお金が必要になってくる。また仕事の依頼をこなす以外にも、町を歩いていると通り魔やヤクザなどの悪漢が襲ってくることがあり、これらの敵を倒すことで回復アイテムなど消耗品程度の資金なら調達することが可能(回復アイテムそのものが手に入る場合もある。)。「おれと勝負しろ」という言葉に応じると戦闘になり、勝つと一定金額のお金をくれる男もいる。
戦闘はサイドビューの格闘ゲームタイプのアクションゲームになっている。1対1の場合が多いが、イベント戦闘にて時おり敵が複数で襲ってくることもある。コンバットアーマーを着ていればジャンプ攻撃や特殊武器が使えるが、生身では地上でのパンチ攻撃しかできない。なお本作では、戦闘中は逃走・アイテムの使用・アーマーの着用は一切できない。
基本的な回復アイテムはコンビニエンスストアのほかデパートでも購入でき、不要なものは買値の半額で売ることもできる。なお、本作の貨幣単位は「ゴード」である。
自宅に届いた出前のミスにより主人公が手に入れた「誰でもヒーローになれるアーマースーツ」。このスーツ(コンバットアーマー)、実は「センセーショナル・カフェテリア」略して「セカ (SECA) 」という会社のレンタル用品だった。主人公はセカより依頼のあった仕事をこなし、出前の手伝いや小学生の使い走り、やがては平和な街を襲う悪徳企業やギャングの暗躍など、待ち受ける難事件に挑んでゆく。
舞台である『エアロシティ』には全部で10の町があり、その名前はいずれも発売当時にセガ本社ビルが所在していた大鳥居周辺の地名(京浜急行電鉄の駅)のパロディになっている[5][※ 1]。「エアロシティ」も当時セガが販売していたアーケードゲーム筐体の名前である。
町と町の間の移動は電車で行うが、これは無料で利用することができる。 ()はモデルとなった駅および地名
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 備考 |
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1 | レンタヒーロー | ![]() |
Wii | SEGA-AM2 | セガ | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
- | 日本では2019年1月31日配信・発売終了。 |
評価 | ||||||||||||||
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項目 | キャラクタ | 音楽 | 操作性 | 熱中度 | お買得度 | オリジナリティ | 総合 |
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得点 | 4.13 | 3.76 | 3.30 | 3.91 | 3.77 | 4.31 | 23.18 |
2018年1月17日から21日まで東京・六行会ホールで『NO.1』を含んだ内容をもとに『レンタヒーロー』として舞台演劇化。主催・制作はSPIRAL CHARIOTS[14]。脚本・演出は、SPIRAL CHARIOTS主宰の服部整治が担当[15]。セガゲームス、セガホールディングスが監修および特別協力[15]。