本社所在地 |
![]() アムステルダム |
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設立 | 1854年 |
事業内容 | 宝飾品 |
関係する人物 | ジョセフ・アイザック・アッシャー(創業者) |
外部リンク | https://royalasscher.com/ |
ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンド(英称:ROYAL ASSCHER DIAMOND)は、オランダ・アムステルダムを本拠地とするダイヤモンドおよび宝飾品のブランドである。
1854年にダイヤモンドのカッター職人であったジョセフ・アイザック・アッシャーがオランダのアムステルダムに創業した名門ダイヤモンド・ジュエラー[1]。デビアス社サイトホルダーの最古参[2]でもあり、創業当時よりアッシャー・ダイヤモンドとして名を馳せ数多くの偉業を成し遂げてきた。1902年、58面体のアッシャー・カットを開発。革新的な8角形のフォルムが人気を博し、模範的なスクエア・カットと称された。1903年、ダイヤモンド原石「エクセルシオール」のカットに成功。エクセルシオール原石は995ctあり、1903年当時に世界最大のダイヤモンドであったと言われている。 1908年には世界最大のダイヤモンド原石「カリナン」のカットに成功。カリナン原石は3,106ctもの大きさを有しており、現在も世界最大のカラット数を誇っている[1]。そして1980年、オランダ王室から「ロイヤル」の称号を授かる。これを機に社名をロイヤル・アッシャーに改名[3]。2011年、オランダ王室より「ロイヤル」の称号を再び授与され、ロイヤルの称号を持つ唯一無二のダイヤモンドジュエラーとして今現在も世界各国の王室からも賞賛を集め続けている[2]。これはロイヤル・アッシャー社で大切に保管されている来賓名簿「ゴールデンブック」からも見て取ることができ、この歴史ある名簿には昭和天皇、エリザベス女王をはじめとする世界の王室、各国首脳の署名が記録されている[4]。
ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンドが手掛けるダイヤモンドの特徴として、白くて明るい高貴な輝きが挙げられる。この至高の美しさはロイヤル・アッシャー・ダイヤモンドのコンセプトである、原石選び(ラフマテリアル)・輝き(ブリリアンス)・対称性(シンメトリー)・磨き(ポリッシュ)のバランスを追求することで生み出されている[5][7]。美しく輝くダイヤモンドの絶対的条件に、良い原石を選ぶことを重要視しており、具体的には「八面体の形」「結晶に歪みがない」「透明度が高い」「グレー味・ブラウン味がない」「蛍光性が弱い」「超微細の内包物が含まれていない」ことを挙げている[2][7]。なおロイヤル・アッシャー・ダイヤモンドのジュエリーには、美しさや着け心地といった品質基準を満たした証明として、社章であるクラウンマークが刻印されている[注 1][5]。
現在ロイヤル・アッシャー社が特許を取得している独自のカット技法とそれにより生み出されたデザインは4種類。 オリジナルのアッシャー・カットはジョセフ・アッシャーにより1902年に開発されたもので、現在のブリリアントカットの原型となったオールドヨーロピアンカットとは異なる、革新的な8角形のフォルムと58面のファセット、そこから放たれる上品で澄んだ輝きは世界中で愛されていた[注 2][6]。
原初のアッシャー・カットが開発されてから約100年後、エドワード・アッシャーとジョープ・アッシャーにより、更なる輝きを追求した結果生まれたカット技法である。58面に16面を追加した74面のフォルムは皇室に献上されたカリナンIIを彷彿とさせるデザインで、ラウンドカットならではの華やかな輝きとエメラルドカットの魅力である透明感のある光を兼ね備えた独特の美しさを持っている。
クラシカルな上品さが特徴であるオーバルシェイプをモダン的に洗練させるために開発されたカット技法。ダイヤモンドならではの虹色の輝きであるファイヤーを更に引き立たせるための緻密な計算と工夫のもと生み出されており、優美ながら鮮やかな煌めきを持った形に仕上がっている。
最もスタンダードなカットであるブリリアントカットをロイヤル・アッシャー流にアレンジしたもの。ダイヤモンドそのものの輝き、そして光が動くことで生まれる煌めきが元来のブリリアントカットよりもクリアで強くなっている点が特徴とされる[6]。
大きなカット面から放たれる虹色の光と丸みを帯びた角からヴィンテージ感を醸し出すクッションカットを現代風に仕上げたのがこのカットである。クッションカット本来の魅力を保ちながらもより輝きが高まるようなファセットが施されており、ヴィンテージとモダンを絶妙なバランスで両立させたものになっている[6]。