ローヌ・プーラン(フランス語: Rhône-Poulenc、[ʁon pulɛ̃k])とは、かつて存在したフランスの化学・製薬企業。
1928年に、ローヌ化学工場会社(Société des Usines Chimiques du Rhône)とプーランク兄弟社(Établissements Poulenc Frères)が合併してローヌ・プーランクを称した。ローヌ社は1895年にローヌ川流域の化学工場が合同しリヨンで創業された。プーランク社はパリで薬種商エチエンヌ・プーランクにより創業され、その息子エミール(作曲家フランシス・プーランク[1]の父に当たる)とカミーユ兄弟の代(1900年)に製薬会社として設立された。
その後、フランスを代表する総合化学・製薬企業として発展し、1980-90年代には国策企業として国有化された。これ以後、医薬品を中心に据える方針をとった。
1990年には、アメリカ合衆国の製薬企業であるローラー(Rorer)を合併し、グループの中核である医薬品部門はローヌ・プーランク・ローラー(Rhône-Poulenc-Rorer)となった。1997年には、化学品部門が分離しローディア(Rhodia)となるが、2011年にソルベイに買収されソルベイ傘下企業となった[5]。1999年、ローヌ・プーランクはヘキストと合併しアベンティス(Aventis)となった。さらにアベンティスは2004年、サノフィ・サンテラボ(Sanofi-Synthélabo)と合併し、サノフィ・アベンティスとなった。農薬部門はヘキストとの合併により、アベンティス・クロップサイエンス(Aventis CropScience)となり、さらに2002年にはバイエルに買収された。
ローヌ・プーランクにより創設された賞として、ローヌ・プーランク科学図書賞(その後アベンティス科学図書賞、現在は王立協会科学図書賞 Royal Society Prizes for Science Books)がある。