三島有紀子

みしま ゆきこ
三島 有紀子
三島 有紀子
2016年 東京国際映画祭 での三島
生年月日 (1969-04-22) 1969年4月22日(55歳)
出生地 日本の旗 日本 大阪府大阪市北区北新地[1]
職業 映像作家映画監督脚本家
ジャンル 映画テレビドラマドキュメンタリー
公式サイト www.yukikomishima.com
主な作品
しあわせのパン
繕い裁つ人
少女
幼な子われらに生まれ
ビブリア古書堂の事件手帖
Red
一月の声に歓びを刻め
受賞
モントリオール世界映画祭
審査員特別大賞

2017年幼な子われらに生まれ
報知映画賞
監督賞
2017年『幼な子われらに生まれ』
山路ふみ子映画賞
2017年『幼な子われらに生まれ』
シアトル映画祭
最優秀作品賞(長編映画国際部門)

2024年Red
シアトル映画祭
最優秀監督賞(全部門)

2024年Red』『IMPERIAL大阪堂島出入橋
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三島 有紀子(みしま ゆきこ、1969年4月22日[2] - )は、日本映像作家映画監督脚本家

来歴

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大阪府大阪市北区北新地生まれ[1]。名前は父が付けた本名であり、三島由紀夫に由来する[3]。4歳から近所の名画座に通い、小学生の頃にはすでに映画監督を志していた[4]大阪府立豊中高等学校時代に演劇に目覚める[5]

神戸女学院大学文学部在籍中に、アルバイトで貯めた資金で自主映画『夢を見ようよ』の脚本と監督を手がけた[2]

大学卒業後、1992年にNHKに入局[2]。『NHKスペシャル』『トップランナー』などのドキュメンタリー作品を企画・監督した[6]

劇映画を撮るため退局後、東映京都撮影所などで助監督、脚本執筆などを経て『刺青 匂ひ月のごとく』で映画監督デビュー[2]

脚本を担当した『世界がお前を呼ばないなら』が2009年サンダンス・NHK国際映像作家賞の優秀作品に選出される[7]

脚本・監督を務めた『ぶどうのなみだ』(2014年)は第38回モントリオール世界映画祭のワールド・グレイツ部門に招待された[8]。企画・監督を務めた『繕い裁つ人』(2015年)は、第16回全州国際映画祭、第18回上海国際映画祭日本映画週間に招待された[9]

同年公開の『幼な子われらに生まれ』は、第41回モントリオール世界映画祭で、最高賞のグランプリに次ぐ審査員特別グランプリを受賞し[10]第42回報知映画賞では監督賞を受賞した。女性監督の受賞は西川美和以来、2人目である[11]。同年第41回山路ふみ子映画賞を受賞[12]

エピソード

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繕い裁つ人』で主演を務めた中谷美紀は、三島有紀子との関係を相思相愛と語り、同作品への出演を「映画会社の方が用意したお見合い結婚ではなく、恋愛結婚が出来た幸せな作品だった」と振り返っている。[13]

幼な子われらに生まれ』でデビューした南沙良は当時芝居の仕方が分からず悩んでいたところ、三島有紀子から「芝居をしようとしなくていい」「相手からもらったものに対して、沙良が役として思ったことをそのまま投げればいい」と言われ、現在もその言葉を胸に芝居を続けている。[14]

Red』に出演した妻夫木聡は、三島有紀子は作りものではなく「役として生きて欲しいこと求める監督だと思った」と語り、一方で「このセリフはもっと強くして、生命力を感じられた方がいい」など具体的な演出する場面もあったとインタビューで述べている。 また、同作品に出演した夏帆は、三島有紀子から「今までにないないものが見たい」と撮影中に言われ、その役作りに悩んでいたところ、三島有紀子の丁寧な環境作りによって「今自分の出せるものをすべてさらけ出すつもりで、毎シーン演じていた。」と語っている。[15]

一月の声に歓びを刻め』(2024年2月9日公開)で、初めて三島有紀子作品に出演することになった前田敦子は、三島有紀子と共に撮影した時間を「呼吸を合わせるように撮影させていただいた時間は経験した事のない感情と感覚だった」と振り返っている。[16]

一月の声に歓びを刻め』(2024年2月9日公開)に出演したカルーセル麻紀は、本作品で2024年(第79回)毎日映画コンクールで助演俳優賞を受賞。 当初は三島有紀子を厳しい監督と思っていたが、全ては三島有紀子の演出術であったことを知り「でも、久しぶりに映画らしい現場だった。監督が目の前にいて、やりやすかったの」 「これが最後の映画だと思ってました。でも、三島監督とだったら撮るわ。いろんな監督さんとお仕事してきましたけど、今回は本当に映画を撮ったって感じ。さんざん苦しめられたけど、よくできたなと思います」[17] と三島有紀子との信頼関係が築け、本作品での自身の演技に満足したことを述べている。

フィルモグラフィー

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長編映画

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※ドキュメンタリー作品 ※第24回全州国際映画祭(韓国)正式出品

短編映画

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※アメリカ グローバル・ステージ・ハリウッド映画祭2023 ベストショート受賞

テレビドラマ

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ゲスト主演・唐十郎烏丸せつこ

ドキュメンタリー

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著作

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脚注

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  1. ^ a b 三島有紀子 (2008年9月22日). “このブログ・サイトについて。”. yukikomishimafilm. 2018年7月9日閲覧。
  2. ^ a b c d “【報知映画賞】2人目の女性の監督賞に「震えが止まらない」三島有紀子監督”. スポーツ報知. (2017年11月29日). https://web.archive.org/web/20171130202926/http://www.hochi.co.jp/entertainment/20171128-OHT1T50297.html 2017年12月18日閲覧。 
  3. ^ “三島有紀子 - FILT”. FILT. http://filt.jp/lite/issue73/s02.html 2017年12月18日閲覧。 
  4. ^ “【神戸女学院大学卒業 三島有紀子さんに聞く”. 神戸新聞社. https://www.kobe-np.co.jp/info/go_university/interview2.html 2017年12月18日閲覧。 
  5. ^ “女子の友だち関係って恋愛に近い”. Filmers. (2016年10月7日). http://filmers.jp/articles/2016/10/07/post_99/ 2017年12月18日閲覧。 
  6. ^ “映像クリエーターの制作ノート 「幼な子われらに生まれ」 三島 有紀子さん”. 小説丸 (小学館). http://www.shosetsu-maru.com/storybox/creator/52 2017年12月18日閲覧。 
  7. ^ AFF + Sundance Institute/NHK Award”. www.nhk.or.jp. 2018年8月16日閲覧。
  8. ^ 「今生きているみなさまのために 自分にしか作れないものを目指して――」 『繕い裁つ人』三島有紀子監督インタビュー - インタビュー&レポート | ぴあ関西版WEB”. kansai.pia.co.jp. 2018年8月16日閲覧。
  9. ^ 第71回「スポーツ報知特選試写会」〜第42回報知映画賞二部門受賞記念特別上映〜”. はぴよみひろば. 宮城県読売会 (2018年6月26日). 2018年8月18日閲覧。
  10. ^ “三島監督作品が特別賞 モントリオール映画祭”. SANSPO.COM (産経デジタル). (2017年9月5日). http://www.sanspo.com/geino/news/20170905/geo17090510330019-n1.html 2017年9月6日閲覧。 
  11. ^ “【報知映画賞】2人目の女性の監督賞に「震えが止まらない」三島有紀子監督”. スポーツ報知. (2017-1129). https://web.archive.org/web/20171130202926/http://www.hochi.co.jp/entertainment/20171128-OHT1T50297.html 2017年12月4日閲覧。 
  12. ^ 三島有紀子、田中麗奈、石橋静河らが山路ふみ子映画賞の贈呈式に出席”. 映画ナタリー (2017年11月24日). 2018年7月22日閲覧。
  13. ^ “中谷美紀、三島有紀子監督と相思相愛 「恋愛結婚ができた幸せな作品」と信頼明かす”. (2015年1月31日). https://eiga.com/news/20150131/15/ 2023年10月29日閲覧。 
  14. ^ “南沙良、“型にはまらない”が表現力のカギに? 「ずっと“いろんなもの”になってみたかった”. (2020年3月21日). https://realsound.jp/movie/2020/03/post-524876_2.html/amp 2023年10月29日閲覧。 
  15. ^ “男女の宿命の愛を“今まで見せなかった表情”で表現 夏帆&妻夫木聡が初共演で魅せた更なる新境地”. (2021年10月5日). https://times.abema.tv/articles/-/7042510?page=1 2023年10月30日閲覧。 
  16. ^ “前田敦子×カルーセル麻紀×哀川翔が共演 三島有紀子監督『一月の声に歓びを刻め』公開へ”. (2023年10月5日). https://realsound.jp/movie/2023/10/post-1452578.html/amp 2023年10月30日閲覧。 
  17. ^ “トランスジェンダー初受賞に「伝説になるわよ」 毎日映画コンクール助演俳優賞 カルーセル麻紀「一月の声に歓びを刻め」”. (2025年1月25日). https://hitocinema.mainichi.jp/article/79mainichifilmawards-interview-karuserumaki 2025年3月7日閲覧。 
  18. ^ “田中麗奈、重松清「幼な子われらに生まれ」映画化で浅野忠信と初共演!”. 映画.com. (2016年6月9日). https://eiga.com/news/20160609/1/ 2016年6月9日閲覧。 
  19. ^ “映画『ビブリア古書堂の事件手帖』黒木華×野村周平で人気ミステリー小説を実写化、監督に三島有紀子”. FASHION PRESS. (2018年5月25日). https://www.fashion-press.net/news/34858 2018年7月23日閲覧。 
  20. ^ “三島有紀子監督、初のドキュメンタリー映画「東京組曲2020」5月13日公開 松本まりかが“泣き声”を担当”. 映画.com. (2023年3月23日). https://eiga.com/news/20230323/3/ 2023年3月23日閲覧。 
  21. ^ “『DIVOC-12』三島有紀子監督作品に富司純子&藤原季節が主演”. cinemacafe.net. (2021年4月30日). https://www.cinemacafe.net/article/2021/04/30/72606.html 2021年5月22日閲覧。 
  22. ^ “ソニーのクリエイター支援から生まれた短編映画製作プロジェクト、キャスト発表第1弾”. ORICON NEWS. (2021年4月30日). https://www.oricon.co.jp/news/2192113/full/ 2021年5月22日閲覧。 
  23. ^ “あなたにふれてもいいですか? 佐藤浩市×三島有紀子”. FILT. (2022年3月20日). https://filt.jp/lite/issue115/f01.html 2022年7月9日閲覧。 
  24. ^ “東京ドラマアウォード2014 ローカル・ドラマ賞 受賞”. 中京テレビ. (2014年10月23日). http://www.ctv.co.jp/company/press/2014/20141023.pdf 2018年7月23日閲覧。 
  25. ^ 黒島結菜が「ごはん」で成長する女子高生に ドラマ『東京すみっこごはん』”. CINRA.NET (2017年1月27日). 2018年8月17日閲覧。
  26. ^ 黒島結菜「東京すみっこごはん」実写化ドラマ主演!料理シーンにも挑戦”. 映画.com (2017年1月27日). 2018年8月17日閲覧。
  27. ^ 黒島結菜主演、連続ドラマW「東京すみっこごはん」5月放送スタート”. 映画ナタリー (2017年1月27日). 2018年8月17日閲覧。
  28. ^ 黒島結菜、主演ドラマで料理に挑戦 『東京すみっこごはん』連ドラ化”. ORICON NEWS (2017年1月27日). 2018年8月17日閲覧。

外部リンク

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