削除キー

削除キー(左下のキー)

削除キー(デリートキー、DELキー、: Delete key)は、ワードプロセッサーコンピュータ用のキーボードのキーの一つ。

PC/AT互換機のキーボードでは「Delete」、もしくは「Del」、「削除」などと刻印され、文章やコマンドの入力中の文字間にカーソルが位置する場合に、その直後の方の文字の削除などに使用される。文字が削除されることにより、その位置以降のテキストを前にずらし、「先方向の削除」などとも言われる。これに対し、バックスペースキーはカーソルの直前にある文字を削除する。

ただし、Macintoshの場合には、「delete」キー、「del」および右方向削除をイメージした図が刻印されたキーの2種類があり、それぞれ機能が異なる[1]。「delete」キーがPC/AT互換機でのバックスペースキーと同じ働きを行う (backward delete key) のに対し、「del」および右方向をイメージした図が刻印されたキーは、PC/AT互換機のキーとほぼ同じ働きをする (forward delete key) 。

またUNIX用のキーボードでは時期にもより「Del」と「Backspace」の両方があるもの、片方だけのものなど、様々である。

歴史

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削除キーはASCII削除文字コード(7F hex、127 decimal)を生成する。この由来は7ビットの紙テープである。紙テープを間違って穴あけ(パンチ)した場合、その文字の箇所の7ビット全部の穴をあければ、その文字は無視される設計になっていた。つまり該当の文字が削除されたことになる。

初期のパーソナルコンピュータのキーボードでは、削除キーは存在しないもの、テンキー側にしか無いものもある。PC/AT互換機で現在の位置(逆T字カーソルの上の、6個のキーのうちの左下)となったのは、101キーボード以降である[2]

詳細

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ノートPCの例

ノートパソコンでの削除キーの位置は、バックスペースの上、ファンクションキーの更に上など、色々である。ノートパソコンのキーボードでも通常は「Delete」、「Del」などと刻印されているが、中には「Delete」と「Backspace」が同じキーに刻印されていてバックスペースと同じ働きをするものもある。

環境によっては削除キーを押すと「^H」などの文字が表示される事がある(端末エミュレータなど)。これはASCIIコードのBS(バックスペース)やDEL(削除)が表示されたものである。

また削除キーは、例えばファイルマネージャなどでのオブジェクトの削除にも使われる他、PC/AT互換機ではコンピュータ起動時のBIOS画面の呼び出しにも使われることがある。

用途

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冒頭の説明のように、基本的にはカーソル位置にある文字の削除や、選択したオブジェクトの削除に使用する。

なお、Windowsでは、削除キーを使用した以下のショートカットキーが使用できる。

Shift + 削除(Del)
完全に削除、または切り取り
WindowsのWindows Explorerやコモンダイアログなどでは「完全に削除」の動作となり、通常の「削除」と異なり削除されたオブジェクトは「ごみ箱」に残らない。なお、通常はマニュアルに明記されないため非公式ではあるが、いくつかのエディタオフィスソフトでは、このショートカットキーは「切り取り」(Ctrl+X と同じ)として動作し、Shift + 挿入(Ins)は「貼り付け」(Ctrl+V と同じ)として動作する[注 1]。この動作はSAACUAに由来している(WindowsはWindows 3.0まではCUA準拠だったが、Windows 3.1からMacintosh風のショートカットキーを主流に変更された)。

脚注

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注釈

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  1. ^ 2009年11月現在では、Windows 7標準のメモ帳ワードパッドMicrosoft Office 2007WordExcelOpenOffice.org 3.1WriterやCalc、Lotus Notes 8など。

出典

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  1. ^ MacintoshのApple Extended Keyboard IIのキー配列(従来からのdeleteキー(後退キー)と、delキー(PC/AT互換機と同様の削除キー)が搭載されている)
  2. ^ PFU キーボードコレクション

関連項目

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