劉セイラ

りゅう せいら
劉 セイラ
プロフィール
本名 刘婧荦
愛称 kkryu 、パンダ氏
性別 女性
出身地 中華人民共和国の旗 中国北京市
生年月日 (1985-11-25) 1985年11月25日(38歳)
血液型 A型
身長 163 cm
職業 声優ラジオパーソナリティアニメーター
事務所 青二プロダクション
活動
活動期間 2011年 -
声優テンプレート | プロジェクト | カテゴリ
劉セイラ
プロフィール
出生: (1985-11-25) 1985年11月25日(38歳)
出身地: 中華人民共和国の旗 中国北京市
職業: 声優、ラジオパーソナリティ、漫画家
各種表記
ラテン字 Ryū Seira
和名表記: りゅう・せいら
各種表記(本名)
繁体字 劉婧犖
簡体字 刘婧荦
拼音 Liú Jìngluò
和名表記: リュウ・セイラク
テンプレートを表示

劉 セイラ(りゅう セイラ、1985年11月25日[1] - )は、日本で活動している中華人民共和国出身の女性声優漫画家ラジオパーソナリティアニメーター青二プロダクション(ジュニア)所属から2015年4月3日、青二プロダクション所属へ変更[2]中国北京市出身。北京外国語大学卒業[3]

人物・経歴

[編集]

幼稚園のテレビで観たアニメ『聖闘士星矢』のオープニングやエンディングの歌から日本語に惹かれ、アニメが好きになり、将来アニメと関係がある仕事に就きたいと思うようになった[4]。小学校6年生のとき、中国語字幕付きの『新世紀エヴァンゲリオン』を見て、日本の声優の演技に衝撃を受け、声優という仕事や日本語に憧れを抱くようになる[4]

高校時代には同人ゲーム、オリジナルドラマCDなどの製作に参加し、「kkryu」の名義で声優・歌手活動を行う[5]。高校3年生のとき、アニメ『鋼の錬金術師』に感動し、また主人公を演じた声優、朴璐美の名前を見て「外国人でも声優になれる」と思いこみ、(朴璐美が日本生まれ日本育ちであることを知らず、後にその事実を知り愕然とすることとなる)将来の夢を声優に決めて北京外国語大学日本語学科に入学した(#エピソードに後述)[4]

北京外国語大学日本語科在学中の2006年、日本でアニメ声優になる夢を追いかけ、交換留学生として来日。愛知文教大学国際文化学部(現・人文学部)で10か月間の留学生活を送った[6]2008年に北京外国語大学を卒業。卒業後は日本工学院専門学校へ2年間の留学のため再び来日する。日本工学院在学中、『明・めぐみのドリーム・ドリーム・パーティ』にD.F.A.7期生として出演する。

2011年には長編アニメーションとしては初の日中共同制作で、中国のベストセラー小説を原作とした劇場版映画チベット犬物語』(中国語題『藏獒多吉』)の中国語版で、主人公「田勁(テムシン)」役に映画初出演にして主役抜擢される。また、同年7月7日より中国全土で公開され、制作に5年の歳月が費やされた中国の国産劇場版アニメ映画魁拔(KUIBA/クイーバ)』においても主演を飾った。作中では主役「蛮吉(マンジー)」のほか、「元(ユェン)」などいくつかのキャラクターを演じている。さらにこの作品では中国語版と日本語版両方に声優として参加した。

この年より青二プロダクションジュニア所属の「劉セイラ」名義で、日本でアニメ声優としての活動を本格的に開始する。日本での活動と同時に、中国国内でも本名の「刘婧荦 [劉婧犖]」、または「kkryu」の名義で、母語である北京語による活動の他、イベントでは得意の日本語とのバイリンガルの能力を活かして通訳や司会をこなすなど、日中を股にかけて声優活動に留まらず幅広く活躍している。また、かつてニコニコ動画で「パンダ氏」名義で活動していたこともある[7][8][9]

2017年には、エッセイ漫画『教えて 劉老師! 2カ国語声優の日常』で漫画家デビューする[10]

日本語力

[編集]

劉の日本語での演技について、朝日新聞はアニメ『美少女戦士セーラームーンCrystal』での演技を「その発音やイントネーションは、日本語ネイティブでないとは信じられないほど正確」と紹介している[4]

あさのますみ原作、畑健二郎作画の漫画作品『それが声優!』のweb4コマ漫画版にはゲストとして登場している[11]。漫画の紹介文で劉の日本語力は「びっくりするくらい堪能で、ボキャブラリーなんて、平均的な日本人より多いかも!」と紹介されている[11]

2024年4月から9月までのNHKラジオまいにち中国語」のナビゲーターとしてレギュラー出演(※10月からは2019年度の再放送)。明瞭な中国語は勿論のこと、ネイティブの日本人と遜色ない、聴き取りやすく、正確な日本語で番組をナビゲーションし、日本語ネイティブ話者でなくともここまで話せるようになるというお手本として、また劉セイラ自身もかつてはカタカナなど、日本語習得に苦労した語学習者としての視点も交えて番組に貢献した。また、テキストには劉セイラ自身の日本語学習経験を描いた「セイラのほのぼの語学道」を4月から連載中。

エピソード

[編集]
  • 意識して発話する場では特に、日本語母語話者と区別できないほどの訛りの非常に少ない流暢な日本語を話す。そのため日本語のナレーションの仕事を多くこなしている。書き言葉についても同様。日本語関連資格では日本語能力試験1級、ビジネス能力検定3級を保有する。
  • 香港出身で現在日本に留学中の人気ニコニコ歌手、ほんこーんとの会話は、中国人同士でありながらも広東語を母語とするほんこーんと北京語を母語とする劉との間にある方言の違いゆえに成り立たないため、日本語によって行うという。
  • 北京生まれ北京育ちで生粋の中国人である彼女が日本で声優を目指すという困難に挑んだ理由は、夢の実現のためという情熱以外にも、現在の中国ではまだアニメ声優という職業が十分に確立していないという切実な現実問題が背景にあることも一因だという。
  • 中学生のとき、日本語の文法が分からないままに『新世紀エヴァンゲリオン』のキャラクターのセリフを真似て演じ分けてネット掲示板に音声を投稿。評価の声や日本で声優になるように薦める反応が集まったという[4]
  • 鋼の錬金術師』の大ファンで、声優業に憧れたのも主演を演じた朴璐美の名前の字面を見て日本国外出身者だと思い、「前例がいるのだから、外国人の自分でもアニメの声優ができる」と思ったからだという。朴は韓国籍だったが日本生まれ日本育ちであり(のちに帰化し、現在は日本国籍)、劉がその事実を知ったのは来日後だった[4]

出演

[編集]

太字はメインキャラクター。

テレビアニメ

[編集]
2012年
2014年
2015年
  • 雛蜂-BEE- 日本語版(女の子、通行人の女性、一般人G)
2016年
2017年
2018年
2019年
  • 群青のマグメル(クリクス、キャスター、ステイン、ポラン、テレビナレーション 他)
2020年
2022年
2023年
2024年

劇場アニメ

[編集]

OVA

[編集]

Webアニメ

[編集]

ゲーム

[編集]
2011年
  • パラディン5(冰鱗)
2012年
2013年
  • パラディン5前編(暮檀桓)
2014年
2015年
2016年
2017年
  • 夢間集(エツジョ[22]
  • ヴァルハラフロント〜パニッシュメントデイズ〜(紅月龍)
2018年
2019年
2020年

アニメ吹き替え(中国語)

[編集]

ドラマCD

[編集]
  • √3= (ひとなみにおごれやおなご) vol.1(女生徒A[26]

舞台劇

[編集]

ナレーション、パーソナリティ、朗読など

[編集]
2012年
2013年
  • アニメミライ 海外広報担当および「アニメミライ 2011・2012 セレクション」JAL 国際線機内上映番組のナレーション(日本語)[27]
2014年
2019年

2024年

その他

[編集]
  • バーチャル・シンガー「VOCALOID3」『言和』
  • 早稲田大学がedXで配信するMOOC[注 1]Japanese Pronunciation for Communication』に「日本語音声発音の達人」として自身の日本語学習経験を紹介(2016年12月5日配信分)
  • チャイナPOP研究会「羅小黒戦記」その先の中国ポップカルチャーの世界へ(2023年、講師[28]

作品リスト

[編集]
  • 『教えて 劉老師! 2カ国語声優の日常』集英社〈ヤングジャンプコミックスDIGITAL〉、2018年5月
2017年から2018年にかけて『ふんわりジャンプ』(集英社)で連載された[10][29]
  • 『中華は難しくない!(1) 劉セイラのテキトー中華レシピマンガ』ナンバーナイン、2021年1月
  • 『中華は難しくない!(2) 〜夏〜劉セイラのテキトー中華レシピマンガ』ナンバーナイン、2021年7月
  • 『中国少女、日本で声優になる。』 - 2021年9月から『本当にあった笑える話』(ぶんか社)で連載開始[29]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ MOOC:Massive Open Online Coursesの略称。

シリーズ一覧

  1. ^ XIV』(2016年)、『XV[21](2021年)

出典

[編集]
  1. ^ 劉 セイラ”. エキサイトニュース. エキサイト. 2024年8月24日閲覧。
  2. ^ 劉セイラの2015年4月3日のツイート。- X(旧Twitter)
  3. ^ "劉セイラ". 青二プロダクション. 2018年10月26日閲覧
  4. ^ a b c d e f "エヴァで日本の声優に憧れて 夢をつかんだ100回練習". 朝日新聞デジタル. 6 July 2021. 2021年7月8日閲覧
  5. ^ kkryu名義で参加したオリジナルドラマCD 「僕らに片翼を」シリーズ 公式ウェブサイト(2004年)
  6. ^ 自己紹介記事「Hello, everyone!」 - ブログ:劉セイラの少年漫画の日々
  7. ^ 劉セイラ [@kkryu_k] (2011年5月22日). "皆さんよろしくお願い致します! RT@aoike: ニコニコに登場してました中国のパンダ氏が、この度、青二プロダクション所属になり、劉セイラとして……". X(旧Twitter)より2021年7月7日閲覧
  8. ^ 劉セイラ [@kkryu_k] (2011年5月22日). "大会議お疲れ様でした!本当にありがとうございました!これからはパンダ氏から劉セイラとして活動して行きますが、中身は変わらないので……". X(旧Twitter)より2021年7月7日閲覧
  9. ^ 劉セイラ [@kkryu_k] (2019年10月27日). "ありがとうございます!ニコニコのパンダ氏時代も、たくさんの方から支えていただきました…嬉しいです!". X(旧Twitter)より2021年7月7日閲覧
  10. ^ a b "日中で活躍するバイリンガル声優のエッセイマンガ、ふんわりジャンプで". コミックナタリー. 13 April 2017. 2017年4月13日閲覧
  11. ^ a b それが声優!-劉ちゃん
  12. ^ "STAFF / CAST". TVアニメ「アイドルメモリーズ」公式サイト. 2016年8月9日閲覧
  13. ^ "STAFF & CAST". TVアニメ「侍霊演武:将星乱」公式サイト. 2016年8月4日閲覧
  14. ^ "CAST・STAFF". TO BE HEROINE. 2017年5月10日閲覧
  15. ^ "キャラクター&キャスト". TVアニメ「若おかみは小学生!」公式サイト. 2018年6月1日閲覧
  16. ^ "CAST - STAFF". 『楽園追放 -Expelled from Paradise-』. 2014年9月11日閲覧
  17. ^ "セーラームーンアニメ、四天王に岸尾だいすけ、鳥海浩輔ら". コミックナタリー. 2014年6月30日閲覧
  18. ^ "生放送アニメ「直感×アルゴリズム♪」公式サイト". 25 March 2017. 2017年4月1日閲覧
  19. ^ "『デジモンストーリー サイバースルゥース』で巻き起こるハッカーたちの暴走。その裏には何者かの暗躍が?". 電撃オンライン. 2014年12月25日閲覧
  20. ^ "生徒一覧". あんさんぶるガールズ!!. Happy Elements. 2018年3月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年1月31日閲覧
  21. ^ a b "『KOF15』明天君のキャラクタートレーラーが公開。いつも眠そうに枕を抱える"八極眠眠拳"の使い手". ファミ通.com. KADOKAWA. 21 January 2021. 2021年1月21日閲覧
  22. ^ mukanshuのツイート(974584027788136450)
  23. ^ "《深渊地平线》轻巡洋舰宁海、平海人设曝光". 87g.com. 17 May 2018. 2018年6月24日閲覧 (簡体字中国語)
  24. ^ "ヒーロー". 【新作】リボルバーズエイト(リボハチ)公式サイト. セガゲームス. 2019年4月22日閲覧
  25. ^ 【公式】聖闘士星矢 ライジングコスモの2020年8月12日のツイート2020年10月9日閲覧。
  26. ^ "√3=(ひとなみにおごれやおなご)オーディオドラマCD販売特設サイト". SOUND MOVE. 2013年6月2日閲覧
  27. ^ "アニメミライ2011・2012のセレクションがJAL国際線で機内上映". 1 December 2012. 2012年12月12日閲覧
  28. ^ 【7/30無料ライブ配信】チャイナPOP研究会「羅小黒戦記」その先の中国ポップカルチャーの世界へ”. NHKグループモール (2023年6月29日). 2023年11月4日閲覧。
  29. ^ a b 新連載「中国少女、日本で声優になる。」が始まります!”. note (2021年9月1日). 2022年1月23日閲覧。

外部リンク

[編集]
公式サイト
関連リンク