千早 茜(ちはや あかね、1979年8月2日 ‐ )は、日本の小説家。北海道江別市出身[1][2]。立命館大学文学部人文総合インスティテュート卒業[3]。
父(国際協力機構勤務で病理学を専門とする獣医師)の仕事の関係で、小学校1年生から4年生までをアフリカ・ザンビアで過ごす。ザンビアではアメリカンスクールに通っていた[4]。小さい頃から本が好きで、北海道大麻高等学校[5][6]時代は『伊勢物語』全段を自分で現代語訳するほど古典文学に傾倒していた[3]。大学時代は美術活動も行い、絵に詩を付けた作品を発表したところ詩の評判が良く、映画部の友人から頼まれてストーリーを作り始める[7]。寺山修司の詩「てがみ」の影響を受けて魚の詩を多く書き、それを小説に起こして完成させた「魚神」がデビュー作となった。
創作を始めたときから「29歳のときに一度だけ文学賞に挑戦しよう」と決めており[3]、大学卒業後は医療事務や美術館など多数のアルバイトを経験[8]。挑戦をたった一度と決めたのは、自分が小説家に向いているかどうか“判断”するためであり、29歳という年齢は当時好きだった村上春樹の影響であると語っている[8]。
40歳の時に離婚した[9]。
- 『魚神』(2009年 集英社 / 2012年 集英社文庫)
- 『おとぎのかけら 新釈西洋童話集』(2010年 集英社 / 2013年 集英社文庫)
- 迷子のきまり / 鵺の森 / カドミウム・レッド / 金の指輪 / 凍りついた眼 / 白梅虫 / アマリリス
- 『からまる』(2011年 角川書店 / 2014年 角川文庫)
- まいまい / ゆらゆらと / からまる / あししげく / ほしつぶ / うみのはな / ひかりを
- 『あやかし草子 みやこのおはなし』(2011年 徳間書店 / 2015年 集英社文庫)
- 鬼の笛 / ムジナ和尚 / 真向きの龍 / 天つ姫 / 青竹に庵る / 機尋
- 『森の家』(2012年 講談社 / 2015年 講談社文庫)
- 『桜の首飾り』(2013年 実業之日本社 / 2015年 実業之日本社文庫)
- 春の狐憑き / 白い破片 / 初花 / エリクシール / 花荒れ / 背中 / 樺の秘色
- 『あとかた』(2013年 新潮社 / 2016年 新潮文庫)
- ほむら / てがた / ゆびわ / やけど / うろこ / ねいろ
- 『眠りの庭』(2013年 角川書店 / 2016年 角川文庫)
- 『男ともだち』(2014年 文藝春秋 / 2017年 文春文庫)
- 『西洋菓子店プティ・フール』(2016年 文藝春秋 / 2019年 文春文庫)
- グロゼイユ / ヴァニーユ / カラメル / ロゼ / ショコラ / クレーム
- 『夜に啼く鳥は』(2016年 KADOKAWA)
- シラ / はばたき / 梟 / ひとだま / かみさま / 躑躅
- 『ガーデン』(2017年 文藝春秋 / 2020年 文春文庫)
- 『人形たちの白昼夢』(2017年 PHP研究所 / 2020年 集英社文庫)
- コットンパール / プッタネスカ / スヴニール / リューズ / ビースト / モノクローム / アイズ / ワンフォーミー・ワンフォーユー / マンダリン / ロゼット / モンデンキント / ブラックドレス
- 『クローゼット』(2018年 新潮社 / 2020年 新潮文庫)
- 『正しい女たち』(2018年 文藝春秋 / 2021年 文春文庫)
- 温室の友情 / 海辺の先生 / 偽物のセックス / 幸福な離婚 / 桃のプライド / 描かれた若さ
- 『犬も食わない』(2018年 新潮社 / 2022年 新潮文庫) - 尾崎世界観との共著
- いちごミルク / 煙草コーヒー / 家弁当 / 間奏 / 古い鍋 / ラジカセ / ひとり相撲[注 1]
- 『わるい食べもの』(2018年 集英社) - エッセイ
- 『神様の暇つぶし』(2019年 文藝春秋)
- 『さんかく』(2019年 祥伝社 / 2023年 祥伝社文庫)
- 『透明な夜の香り』(2020年 集英社 / 2023年 集英社文庫)
- 『しつこく わるい食べもの』(2021年 集英社) - エッセイ
- 『ひきなみ』(2021年 KADOKAWA)
- 『しろがねの葉』(2022年 新潮社)
- 『こりずに わるい食べもの』(2022年 集英社) - エッセイ
- 『赤い月の香り』(2023年 集英社)
- 『マリエ』(2023年 文藝春秋)
「」内が千早茜の作品
- 『短篇ベストコレクション 現代の小説 2010』(2010年 徳間文庫)「管狐と桜」
- 『眠らないため息』(2011年 幻冬舎文庫)「赤い閨」
- 『恋の聖地 そこは、最後の恋に出会う場所。』(2013年 新潮文庫)「しらかんば」
- 『明日町こんぺいとう商店街 招きうさぎと七軒の物語』(2013年 ポプラ文庫)「チンドン屋」
- 『きみのために棘を生やすの』(2014年 河出書房新社)「夏のうらはら」
- 【改題】『偏愛小説集 あなたを奪うの。』(2017年 河出文庫)
- 『なんたってドーナツ 美味しくて不思議な41の話』(2014年 ちくま文庫)「解けない景色」 - エッセイ
- 『本をめぐる物語 小説よ、永遠に』(2015年 角川文庫)「あかがね色の本」
- 『京都好き あの人が見た、食べたモノ・コト』(PHP研究所)「京都、思い出の店」 - エッセイ
- 『暗黒グリム童話集』(2017年 講談社)「ラプンツェル」
- 『おしゃべりな銀座』(2017年 扶桑社)「帽子の光沢」 - エッセイ
- 『女ともだち』(2018年 文春文庫)「卵の殻」
- 「青い壺」(『小説新潮』2011年1月号)
- 『罪のひかり』(『小説すばる』)
- 「ルージュ」(2011年5月号)
- 「かお」(2011年7月号)
- 「白光」(2011年9月号)
- 「甘い肉」(2012年1月号)
- 「蠅」(2012年3月号)
- 「らせんの鞭」(2012年5月号)
- 「熱」(2012年7月号)
- 「縛す」(『群像』2013年4月号)
- 「くろい豆」(『小説新潮』2014年3月号)
- 「ロクオン」(『別册文藝春秋』2014年9月号)
- 「ゆきつり」(『yom yom』2017年3月号)
- 『いつかの旅』(朝日新聞デジタル「& TRAVEL」2018年6月 - 2019年5月) - エッセイ
- 「乳房の樹」(『GINZA』2018年9月号)
- 「白い食卓」(『紙魚の手帖』vol.14 DECEMBER 2023)
- 「黄色い夢」(『小説新潮』2024年9月号)
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第1回 - 第10回 | |
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第21回 - 第30回 | |
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第31回 - 第40回 |
- 第31回 増島拓哉 「闇夜の底で踊れ」
- 第32回 上畠菜緒 「しゃもぬまの島」、佐藤雫 「言の葉は、残りて」
- 第33回 鈴村ふみ 「櫓太鼓がきこえる」
- 第34回 永原皓 「コーリング・ユー」
- 第35回 青波杏 「楊花の歌」
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1930年代 - 1950年代(第1回 - 第42回) |
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1930年代 | |
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1940年代 |
- 第11回 堤千代『小指』他/河内仙介『軍事郵便』
- 第12回 村上元三『上総風土記』他
- 第13回 木村荘十『雲南守備兵』
- 第14回 該当作品なし
- 第15回 該当作品なし
- 第16回 田岡典夫『強情いちご』他/神崎武雄『寛容』他
- 第17回 山本周五郎『日本婦道記』(受賞辞退)
- 第18回 森荘已池『山畠』『蛾と笹舟』
- 第19回 岡田誠三『ニューギニヤ山岳戦』
- 第20回 該当作品なし
- 第21回 富田常雄『面』『刺青』他
- 第22回 山田克郎『海の廃園』
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1960年代 - 1970年代(第43回 - 第82回) |
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1980年代 - 1990年代(第83回 - 第122回) |
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2000年代 - 2010年代(第123回 - 第162回) |
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2020年代 - 2030年代(第163回 - ) |
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