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数学における双八元数(そうはちげんすう、英: bioctonion)または複素八元数(ふくそはちげんすう、英: complex octonion)は、双四元数 p, q の対 (p, q) として与えられる。二つの双八元数の積は、双四元数の乗法と双共軛 (biconjugate) p ↦ p* を用いて と定義される。
双八元数全体の成す多元環(双八元数代数、双八元数環)は、単純に実係数の八元数体の複素化として導入されることもあるが、抽象代数学においては複素数体・自明な対合・二次形式 z2 の三つ組からのケイリー–ディクソン構成の結果として得られる。双八元数環は一般八元数環の一つの例である。
双八元数の任意の対 y, z に対して が成り立つから、これにより N は合成可能な二次形式であることが分かり、したがって双八元数環は合成代数を成す。
複素八元数はクォークやレプトンの世代を記述するのに用いられた[1]。