大乗仏教 |
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大宝積経(だいほうしゃくきょう、梵: Mahāratnakūṭa Sūtra, マハーラトナクータ・スートラ)、または単に『宝積経』(ほうしゃくきょう、梵: Ratnakūṭa Sūtra, ラトナクータ・スートラ)は、大乗仏教の経の1つ、120巻。各種の経典49部(それぞれを「会」と称する)を集めたものである。西域僧である竺法護によって編纂・翻訳され、[1]唐代の713年に菩提流志(ぼだいるし)が再翻訳し完成させた[2]。
原題は、「マハー」(mahā)が「大」、「ラトナ」(ratna)が「宝」、「クータ」(kūṭa)が「集積・蓄積」、「スートラ」(sūtra)が「経」、総じて「宝を集積した大きな経」の意。
中国仏教においては、『般若経』・『華厳経』・『涅槃経』・『大集経』と共に、大乗仏教五部経の1つに数えられ、大蔵経の構成にも影響を与えている。大正新脩大蔵経310番(第11巻・宝積部)。
また、チベット仏教にも輸入され、チベット大蔵経のカンギュル(律・経蔵)においても、『般若経』・『華厳経』と並んで、大乗仏教顕教経典の一角を占めている[3]。
各会の名は以下のとおり。『無量寿経』・『勝鬘経』など、単行の経典として別に翻訳されているものも多い。大蔵経ではこれらの異訳の大部分が宝積部に収められている。