完全食(かんぜんしょく)とは、健康を維持するために必要な栄養をすべて含んだ食品、あるいは食事である。
一般に「完全食」と呼ばれているものを、ここで挙げる。完全食の中にも、栄養素に過不足がないもの(完全食)と、過不足があるもの(準完全食)に分かれるが、一般には両者を合わせて「完全食」と言われている。
現状において、あらゆる必要栄養素を過不足なく補える自然界の食材はない(探せば存在するかもしれないが、味・量・価格などの問題により、少なくとも一般には出回っていない)。そのため、完全食と言われる食材をメインに、完全食同士を組み合わせたり、完全食でない他の様々な食材を取り入れて足りない栄養を補うことが肝心である。
たんぱく質、脂質、ミネラル、ビタミンをバランスよく含んでいる。ビタミンC、食物繊維が含まれていない(殻を食べればカルシウムも摂取できる)が、ほぼ完全栄養食と言える。以前は、コレステロールを取りすぎないよう1日1個が推奨されていたが、それは草食動物の兎に高カロリーの鶏卵を摂取させるという実験から得られた結果であり、現在では毎日5個くらい食べても問題はないとされている。[要出典]
マサイ族の伝統的な食事はほぼ、大量のこれと少量の牛の生き血(牛の健康を害さないように採取)のみである。
ビタミンDをほとんど含まないが、屋外活動が必須である伝統的な生活様式では、日光浴による体内での生合成で十分に贖われる。
鉄分が少なく貧血になるが、吉田たかよし氏は著書「宇宙生物学で読み解く「人体」の不思議」[13]に於いて、栄養状態や衛生状態の悪い生活環境では、アメーバ赤痢などの深刻な感染症を回避する効果があると主張している。[14]
ヒトと違い牛は体内で合成できるため、人乳と違い牛乳にビタミンCはほとんど含まれない。 江部康二が自身のブログで紹介した、マサイ族の血液検査についての研究によると、マサイ族の血中ビタミンC濃度は極端に低い。 にも拘らず同研究に於いて、壊血病などのビタミンC欠乏症がマサイ族には見られなかったという。[15] 同時に同氏は、マサイ族と同程度の血中ビタミンC濃度を保っている、イヌイットのビタミンC欠乏症にも触れている。[16]
食物繊維を全く含まない一方、牛乳に含まれる炭水化物の殆どを占める乳糖は、善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌の優れた栄養源(プレバイオティクス)である。[17]
植物性食品にはビタミンB12が殆ど含まれていないため、ヴィーガニズム主義者はサプリメント摂取に追い込まれている。
カロリーは350kcalで白米とほぼ変わらず、糖質も同じくらいある。白米と比較して、カリウムが2.6倍、ビタミンB1が5倍、マグネシウムも豊富。その他の栄養素も軒並み白米よりも多く含まれているが、ごくわずかな差であり、他の副菜で補ったほうが効率が良いレベルである。
「牛乳は完全食品です」というキャッチコピーは、アメリカの連邦取引委員会に誤解を招くような不正な広告だと指摘されている[18]。
ローヤルゼリーは、女王蜂の食料であり完全食と言われる事があるが、人間にとっての完全食であるとの結果は出ていない。
食品名 | 玄米めし | 普通牛乳 | 全卵(生、鶏) |
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たんぱく質 | 2.8g | 3.3g | 12.3g |
脂質 | 1.0g | 3.8g | 10.3g |
炭水化物 | 35.6g | 4.8g | 0.3g |
三大栄養素のバランスから見ると、卵は炭水化物が非常に少ない。玄米は炭水化物の比率が高すぎる。