オペラント条件づけにおける弱化(じゃっか、Punishment)とは、ヒトや動物における何らかの周辺環境変化であり、それによってその動作・反応が将来再度発生する可能性を軽減させるものを指す。
強化(Reinforcement)と同様に、弱化が対象とするのは「罰」ではなく「行動」である。 その変化が弱化であるかどうかは行動の出現率によって判断されるもので、その変化要素が敵対的・嫌悪的であるかではない。たとえば鞭打ち刺激は、ほとんどの人にとっては弱化行動であろうが、一方でそれはマゾヒストに対しては強化行動となりえる。
オペラント条件付けにおける弱化は、二種類のものが存在する。
正の弱化は、応答として刺激が起こり、その応答が将来同様の状況を起こす確率が減少させている場合に生じる。
負の弱化は、応答として刺激の減少が起こり、その応答が将来同様の状況を起こす確率が減少させている場合に生じる。
応用行動分析に基づく治療において、弱化は児童、特別なニーズ、障害者などの、危険な行動を減少させるために用いられる。それにはヘッドシェイク、噛み付きなどが挙げられる。弱化は自閉症治療の倫理的課題の 1つと考えられており、また行動分析を職業資格化しようとする議論の主要な理由の1つである。行動分析を免許資格化すれば、消費者や家族のための紛争解決委員会の設置が支持されるだろう。