『忍法ネコだまし』(にんぽうネコだまし、原題:The Vanishing Duck、1958年5月2日)は『トムとジェリー』の作品のひとつ。
トムの飼い主・ジョージは誕生日を迎えた妻のジョアンに歌うアヒルの子をプレゼントしてやった。そして二人はディナーに出かけていく。ジョアンは「うちにはネコがいるから、アヒルをいじめたりしないかしら」と心配するが、ジョージは「ネコは外に出したし、鍵もかけたから大丈夫だよ」と話した。
その話を盗み聞きしていたトムは留守の間に暖炉の下から家に侵入、アヒルを食べようとした。アヒルは逃げ、ジェリーの巣穴へ隠れる。かくしてアヒルを助けようとするジェリーを交え、いつものドタバタが幕を開けた。
そのうちアヒルは、付けると自分の体が透明になる「VANISHING CREAM[注 1]」なるものを見つけた。彼はこのクリームを使い、ジェリーと協力してトムを痛い目にあわし、家から追い出すことに成功した。しかし、その後トムの撃退を祝うアヒルとジェリーの話を聞いたトムは、クリームの存在を知ってしまう。
「もう二度とあのネコの姿を見ることはないだろうね」と喜ぶアヒルたちの背後から突如襲いかかるちりとり。ジェリーとアヒルは「二度と姿を見せることのなくなったネコ」から殴られつつもただひたすら逃げ回るしかなかった。
本作はトムが勝利する数少ない作品である。
TBS系列及び他系列で、1964年~1990年頃まで時折放映された。DVD版にも収録。