恋のマジック・アイ

「恋のマジック・アイ」
ザ・フーシングル
初出アルバム『セル・アウト
B面 サムワンズ・カミング(UK)
マリー・アンヌ(US)
リリース
規格 7インチ・シングル
録音 1967年5月 ロンドン、CBSスタジオ[2]
1967年8月 ニューヨーク、ミラサウンド&タレントマスターズ・スタジオ[3]
1967年9月 ロサンゼルス、ゴールド・スター・スタジオ[4]
ジャンル ロック
時間
レーベル イギリスの旗 トラック・レコード
アメリカ合衆国の旗 デッカ・レコード
作詞・作曲 ピート・タウンゼント
プロデュース キット・ランバート
チャート最高順位
  • 10位(イギリス[5]
  • 9位(アメリカ[6]
ザ・フー シングル 年表
ラスト・タイム
(1967年)
恋のマジック・アイ
(1967年)
ドッグス
(1968年)
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恋のマジック・アイ」(I Can See for Miles)は、イギリスロックバンドザ・フーの楽曲。1967年にシングルリリースされた。作詞・作曲はピート・タウンゼント

解説

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ザ・フー初の本格的なアメリカツアーの合間を縫って製作された。はじめに1967年5月28日、29日にロンドンのCBSスタジオで録音されたが[2]、同年8月にニューヨークのスタジオでボーカルのみを差し替え[3]、同年9月10日にロサンゼルスで最終マスタリングが行われ完成した[4]ギターのみならずドラムスまでもオーバーダブするという複雑な構成のため、再現が難しくコンサートではほとんど演奏されたことがない[7]。ただし、多数のサポート・メンバーを起用した1989年のリユニオン・ツアーではセット・リスト入りして、当時の演奏はライヴ・アルバム『ジョイン・トゥゲザー』(1990年)に収録された[8]

リリース当時はコンサート演奏されたことがないものの、たくさんの音楽番組でこの曲を披露したことが功を奏し、本作は全米チャートの9位にまで上り、ザ・フーのアメリカでの最大のシングル・ヒットとなった[7]。だが本国イギリスでは、前作『リリーのおもかげ』を下回る10位に終わっている。タウンゼントは「この曲は俺にとって最高の出来だったのに売れなかった。イギリスのバイヤー達に唾をかけてやったよ」と悔しさをにじませている[9]1967年12月リリースの3rdアルバム『セル・アウト』にも収録された。

ポール・マッカートニーは、タウンゼントがこの曲について語ったインタビュー記事を見て触発され、「ヘルター・スケルター」(『ホワイト・アルバム』収録)を作った。だがマッカートニーは、タウンゼントがザ・フーのどの曲について語っていたのか、いまだに知らないという[10]

カヴァー

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脚注

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  1. ^ a b 『エニウェイ・エニハウ・エニウェア』アンディ・ニール、マット・ケント著、佐藤幸恵、白井裕美子訳、シンコーミュージック刊、2008年、325頁。
  2. ^ a b 『エニウェイ・エニハウ・エニウェア』アンディ・ニール、マット・ケント著、佐藤幸恵、白井裕美子訳、シンコーミュージック刊、2008年、145頁。
  3. ^ a b 『エニウェイ・エニハウ・エニウェア』アンディ・ニール、マット・ケント著、佐藤幸恵、白井裕美子訳、シンコーミュージック刊、2008年、152頁。
  4. ^ a b 『エニウェイ・エニハウ・エニウェア』アンディ・ニール、マット・ケント著、佐藤幸恵、白井裕美子訳、シンコーミュージック刊、2008年、154頁。
  5. ^ The Who | full Official Chart History | Official Charts Company
  6. ^ The Who - Awards : AllMusic
  7. ^ a b レコード・コレクターズ増刊『ザ・フー アルティミット・ガイド』(2004年)126頁。
  8. ^ Join Together”. The Who Official Site. 2015年1月31日閲覧。
  9. ^ 『エニウェイ・エニハウ・エニウェア』アンディ・ニール、マット・ケント著、佐藤幸恵、白井裕美子訳、シンコーミュージック刊、2008年、135頁。
  10. ^ 『THE BEATLESアンソロジー』(2000年、リットーミュージック。ISBN 4845605228
  11. ^ Tina Turner - Acid Queen (Vinyl, LP) at Discogs
  12. ^ Big Bang Theory - Styx | AllMusic
  13. ^ Spirit of '67 - Vanilla Fudge | AllMusic