恵山 | |
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津軽海峡より恵山を望む | |
標高 | 618 m |
所在地 | 日本 北海道渡島総合振興局函館市 |
位置 | 北緯41度48分17秒 東経141度09分58秒 / 北緯41.80472度 東経141.16611度 |
山系 | 独立峰 |
種類 | 成層火山・溶岩ドーム(活火山ランクB) |
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プロジェクト 山 |
恵山(えさん)は、北海道函館市にある標高618 mの活火山。常時観測火山。渡島半島の東南端で太平洋に突き出すように位置する。山頂には三等三角点(点名「恵山」)が設置されている。恵山道立自然公園に指定されているほか、新日本百名山、北海道百名山、北海道の百名山に選定されている。
恵山火山は新第三紀緑色凝灰岩層を基盤とする外輪山熔岩と円頂丘熔岩とからなる二重式火山である。噴気や地熱などの影響により、山腹中部から上部では植生が乏しく、赤茶けた火山の地肌が露出しており異観を放っている。荒々しい山容や溶岩、噴気の様子から古くから信仰の対象となっており、下北半島の恐山と並ぶ霊場ともなっている[2]。エゾイソツツジやサラサドウダンなどの高山植物も群生し、春はエゾヤマツツジ、秋は紅葉の景勝地となっている[2]。こうした地質学的な景観などの評価から、周囲は恵山道立自然公園に指定されている。
海岸線に沿って走る国道278号は、恵山の西側を迂回しており、周回路として補完する北海道道231号椴法華港線、北海道道635号元村恵山線は山腹東側の急峻な海食崖により分断されている。
乏しい植生や脆弱な斜面という条件により、渓流部における土砂の生産、流出は極めて活発である。旧恵山町側の各渓流では、土砂災害を防止するための砂防工事や治山工事が盛んに行われている。
北海道駒ヶ岳周辺で行われた発掘調査により7層の噴出物が見つかっている[3]。噴火活動は、数千年から1万年程度の活動周期があるとされている[2][4]が、活動周期に関しては精度の高いデータが無く判断は出来ない[5]とする見解がある。また、活動休止期間と噴出量に相関はないとする研究がある[5]。
有史以降の活動は、
で、ほかに1857年 (安政4年) 5月21日に噴気が活発になり硫黄燃焼、1845年 (弘化2年) 新暦7月15日、 1876年 (明治9年)、 1962年 (昭和37年)に硫黄燃焼があった[6]。
かつては火山防災会議協議会により対策の協議が行われたが、市町村合併に伴い函館市防災会議が火山灰、火砕流、火山弾、火山ガスなどの災害想定と災害対策立案を行っている[7]。
また、津軽海峡を隔てた青森県の下北半島で、建設中の大間原子力発電所の立地検討の際には、恵山山体崩壊による津波を想定した検討が行われた[8]。
地震計、傾斜計、空振計、GPS、遠望カメラを設置し24時間体制の観測が行われている。
2020年(令和2年)5月15日に函館市在住の高校生が下山途中で行方不明になっている[9]。