ジャンル | アクションゲーム |
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対応機種 | PCエンジンSUPER CD-ROM2 |
開発元 | コナミ |
運営元 | コナミ |
プロデューサー | 山田善朗 |
ディレクター | 萩原徹 |
音楽 |
荘司朗 中村圭三 佐野朋子 斎藤幹雄 |
シリーズ | 悪魔城ドラキュラシリーズ |
人数 | 1人 |
メディア | CD-ROM |
稼働時期 |
1993年10月29日 |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
その他 |
型式:KMCD3005 RSS(Roland Sound Space)対応。 |
『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』(あくまじょうドラキュラエックス ちのロンド、英題: Castlevania: Rondo of Blood[1])は、コナミから1993年10月29日に発売されたPCエンジン SUPER CD-ROM2用ソフトのアクションゲーム。
悪魔城ドラキュラシリーズのPCエンジンでの作品。タイトルの「X」は、本作がシリーズ通算10作目(番外編といえる『悪魔城すぺしゃる ぼくドラキュラくん』は除く)であることに由来する。ステージクリア型の横視点スクロールのアクション。ステージには表面と裏面があり、分岐はステージ間ではなくステージ内で別ルートを見つけ通る分岐システムを採用しており、ステージのどこかには村の女性達も捕らわれている。主人公リヒター・ベルモンドが恋人アネットの救出とドラキュラ伯爵退治を目指し悪魔城に向かう。リヒター以外にゲーム途中で救出できる女の子・マリアでもプレイ可能で、デモシーンなどもマリア独自のものも用意されている。マリアの追加は「メモリに余裕があったから。軽い気持ちで。」によるものである[2][要文献特定詳細情報]。
シリーズ初のCD-ROM媒体で作られ、その大容量がグラフィックやサウンドに生かされて、アニメーションによるデモシーンや、CD-DAによる音楽とキャラクターボイスなどが初めて導入された。PCエンジン向けにキャラクターのイラストや設定もシリーズ初のアニメ風になったが、ゲーム自体は従来通りのシリアスなゴシックホラーアクションである。キャッチコピーは、「血の因縁は俺が断つ」。ゲーム販売店わんぱくこぞうでは、予約特典として本作のオリジナル貯金箱が付いた。
ディレクターの萩原徹によると、1回クリアしただけでは終わらない、何回でも遊べるゲームにしたかったという。また、演出にも凝っており、細かい所にも仕掛けがある。プレイキャラクターは開発中は4人の予定だったが、結局2人となり、リヒターがハードでマリアがイージーというゲーム難易度分け的な役割りとなった[3]。
1995年7月21日には、本作の内容を基本構造はそのままに大幅な変更を施したスーパーファミコン版『悪魔城ドラキュラXX』が発売された。日本国外ではこちらがXに代わって登場した。
2007年11月8日には、本作のリメイク版である『悪魔城ドラキュラ Xクロニクル』(PSP)に、『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』と本作の移植版も収録され発売された。なお、ゲーム雑誌の『Xクロニクル』記事などでは、本作はPCエンジン最高のアクションゲームと紹介された[4]。2008年4月22日には、Wiiのバーチャルコンソールで配信された。2018年10月25日には、『悪魔城ドラキュラX・セレクション 月下の夜想曲 & 血の輪廻』としてPlayStation 4に『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』と共にカップリング移植された。
従来のシリーズ作品にあった基本武器の鞭のパワーアップは本作にはない。サブウェポンには通常よりハートを大量消費してアイテム(サブウェポン)の未知なる力を引き出す「アイテムクラッシュ」というシューティングゲームのボムのような一瞬無敵・広範囲強力攻撃が新たに加えられた。ステージクリア制であるが、完全な一本道ではなく、多分岐システムを採用している。ステージは2面から4面(隠しで5面も)には表面と裏面があり、その分岐は『悪魔城伝説』のようなステージ間でのルート選択ではなく、ステージ内で分岐ルートを見つけ出して進み分岐する方式。ステージ中に様々な仕掛けによる別ルートがあり、壁等を破壊したり下に落下したり仕掛けを動かしたり別の道を行ったりすることにより裏ステージへ進んだりする。また、ステージ中には捕らわれの女性4人も隠されており、マリアを救出するとプレイキャラクターとして使用可能となり(プレイ途中でのキャラチェンジはできない)、全員救出してクリアするとエンディングが少し変化する。マリアでプレイすると、女性救出時とドラキュラ戦でのデモシーンや、エンディング、アイテムやゲームオーバー画面などもリヒター時とは違ってマリア独自のメルヘンチックなものとなる。
一度クリアしたステージはゲーム開始時のファイル画面の「STAGE SELECT」で選択してプレイでき、マリアを救出していれば「PLAYER SELECT」で選択できる。ファイル画面では他に、ステージ踏破率のパーセント表示やコンティニュー回数表示、ゲーム中に取得したお金(ドル袋)を使ってクリア済みステージのボス戦攻略のコンピュータプレイが見られる「TECHNIC」や、BGMが聴ける「SOUND TEST」がある。本作は一部にローランドの「RSS」(Roland Sound Space)方式を採用しており、オーディオステレオで擬似的な3次元立体音響が聴ける。なお、PCエンジンのCD-ROMソフトは音楽CDプレイヤーで再生した場合、オーディオトラックを再生すればサウンドトラックCDとして使えるが、データトラックを再生してしまうとスピーカー破損の危険性がある。このため、CDプレイヤーで再生するとトラック1が警告音声、トラック2がデータトラック、トラック3以降がCD-DAのゲームBGM全曲(ゲームのイベント音声やデータトラックがある場合もある)となっているが、本作ではトラック1の警告音声がリヒターとマリアの掛け合い寸劇のようになっている。
OP・EDやイベントデモはアニメーションを用いたビジュアルシーンが挿入されている。なおこれは不評だったという[5]。細部に渡る演出も多く、地形や敵の行動パターンなども練り込まれており、ドラキュラを除く各ステージのボスをノーダメージで倒すとボーナスとしてプレイヤー残り数が1増えるが、ボスの多くはそれぞれ個性的な死に際のファイナルアタックでダメージを与えてこようとする(但しファイナルアタックでミスになる事はない。体力フル時によるパーフェクトボーナス(1UP)を阻止するための攻撃である)。ファイナルアタックは回避の難度が高いため、体力が残っていない時は相打ちになってしまう事もある。[6]回復アイテムは従来の肉以外に、ケーキなど様々な食べ物も登場する。
置物に隠されているアイテムやサブウェポンはランダムではない。
本作では2面から5面までにそれぞれ裏面があり、「'」付けで表記される。各ステージにはサブタイトルがついており、リヒター・マリアどちらでプレイしているかでタイトルが異なる。下記表のステージタイトルでは「リヒターを前 / マリアを後ろ」に表記している。マリアはゲーム途中で救出することで使用可能となるので、オープニング扱いのSTAGE 0はリヒターのみ。なお、このサブタイトルのいくつかは、スーパーファミコン版の攻略本『悪魔城ドラキュラのすべて』(手塚一郎著)でのコラムのタイトルからとられている。
ステージ | ステージ名 | BGM | ボス |
---|---|---|---|
0 | 街道 「PROLOGUE」 ※リヒターのみ |
- | 死神 |
1 | 廃虚の村 「炎の晩餐[7] / 惨劇の故郷」 |
乾坤の血族 | ワイバーン(2へ進むルート) サーペント(2'へ進むルート) |
2 | 悪魔城入口 「神よ力を与え給え / 神様 力をお与え下さい」 |
Vampire Killer | ウェアウルフ(3へ進むルート) ボーンゴーレム(3'へ進むルート) |
2' | 湖上の橋 「正面突破 / まわり道は嫌」 |
Cross a Fear | |
3 | 礼拝堂 「邪悪な祈りが闇を呼ぶ / 復讐の流血王」 |
血の涙 | ミノタウロス(4へ進むルート) ドゲザー(4'へ進むルート) |
3' | 墓地 「血の渇きからの解放 / 魂にやすらぎを…」 |
Cemetery | |
4 | 悪魔城内通路 「無数の恐怖の上に / 同胞の屍の上で」 |
Beginning | デュラハーン(5へ進むルート) カミーラとラウラ(5'へ進むルート) |
4' | 山岳地帯 「水魔の砦 / 最後の分岐」 |
Slash | |
5 | 幽霊船 「悪魔は夜はばたく / 決戦の塔へ」 |
幽霊船の絵 | 死神 |
5' | - 「彷徨 / 戦慄」 |
Op.13 | - |
6 | 守護者 「悪夢 再び / 不死の旋律」 |
Former Room[8] | ジャイアントバット メデューサ ミイラ男 フランケン シャフト |
7 | 時計塔 「聞け 血の鎮魂歌を / 夜明けを信じて」 |
巣窟 | シャフトゴースト |
8(FINAL) | ドラキュラ伯爵 「血の輪廻 / 終焉の刻」 |
Poison Mind | ドラキュラ |
5'はクリア後でないとたどり着けない隠しステージで、難易度は他のステージより高め[9]。
なお、他に「あくまぢょおどらきゅらX(ペケ)」もある。これはSUPER CD-ROM²用ソフトをCD-ROM²および旧システムカードで起動すると出る注意画面が本作ではミニゲーム風になっているという、隠しおまけ的なもので、STAGE X 「血の因縁はSUPER CD・ROM²でなければ断てない」となっており、BGMはOp.13。わずか3画面ほどとごく短いながら、ポリゴン風でコミカルにデフォルメされたデザインのリヒターを操作できる。移植版でもXクロニクル版、バーチャルコンソール版、Xセレクション版、PCエンジン mini版と全てに収録されており、隠しコマンドにより再現可能。Xクロニクル版、Xセレクション版ではステージ名が「血の因縁はここでは断てない」になっている。
ゲーム誌「ファミコン通信」のクロスレビューでは9・6・7・6の28点(各10点、満40点)。「電撃PCエンジン」では95・90・90・95(各100点満点)。「PC Engine FAN」の読者投稿によるゲーム通信簿での平均点は下記の通りで26.0点(満30点)であった[13]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | お買得度 | 操作性 | 熱中度 | オリジナリティ | 総合 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
得点 | 4.5 | 4.7 | 4.4 | 4.1 | 4.5 | 3.9 | 26.0 |
Xクロニクル収録のものは、タイトル画面のドイツ語のナレーションの読み手がXクロニクル本編と同じ読み手に変更されており、これはバーチャルコンソール版やXセレクション版も同様である。PCエンジンmini版のみオリジナルの読み手のままとなっている。
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 売上本数 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 悪魔城ドラキュラ Xクロニクル | 2007年11月8日 | PlayStation Portable | コナミデジタルエンタテインメント プロソフト デジタルワークスエンターテインメント |
コナミデジタルエンタテインメント | UMD | ULJM-05287 | - | |
2 | 悪魔城ドラキュラX 血の輪廻 | 2008年4月22日 | Wii | コナミデジタルエンタテインメント | コナミデジタルエンタテインメント | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
- | - | |
3 | 悪魔城ドラキュラX・セレクション 月下の夜想曲 & 血の輪廻 |
2018年10月25日 | PlayStation 4 | コナミデジタルエンタテインメント | ダウンロード | - | - | 『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』とのカップリング移植 | |
4 | 悪魔城ドラキュラX 血の輪廻 | 2020年3月19日 2020年3月19日 2020年3月19日 |
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