「愛・おぼえていますか」 | ||||||||
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飯島真理 の シングル | ||||||||
初出アルバム『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか オリジナルサウンドトラック〈音楽編〉』 | ||||||||
B面 | 天使の絵の具 | |||||||
リリース | ||||||||
規格 | ||||||||
ジャンル | アニメソング | |||||||
時間 | ||||||||
レーベル | ビクター音楽産業 | |||||||
作詞 | 安井かずみ | |||||||
作曲 | 加藤和彦 | |||||||
チャート最高順位 | ||||||||
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飯島真理 シングル 年表 | ||||||||
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「愛・おぼえていますか」[注 1](あい おぼえていますか)は、1984年6月5日に発売された飯島真理の3枚目のシングル[注 2]。アニメ映画『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』の主題歌。
同年、第7回アニメグランプリアニメソング部門・女性歌手部門、および第2回日本アニメ大賞主題歌賞を受賞。2019年にNHKが行った『全マクロス大投票』において、歴代マクロスシリーズの歌部門第1位に選出された。
飯島は歌手デビュー前にテレビアニメ『超時空要塞マクロス』で架空のアイドル歌手リン・ミンメイ役の声優に挑戦し、作中で架空のポップソングを歌い人気を博した。1984年夏に公開された劇場作『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』でもミンメイ役を演じ、主題歌である本曲をリリース。飯島は『ザ・ベストテン』などの音楽番組に出演したほか、ラジオリクエストやすかいらーくの映画タイアップCM[注 3]でも流された。
飯島は自身のアルバムでセルフカヴァーしており、オリジナルのほかにベストアルバム『The Classics』(1993年)『Best of The Best』(1995年)収録バージョン、企画アルバム『MARI IIJIMA sings LYNN MINMAY』(2002年)収録ヴァージョンが存在する。また、カヴァーされる機会も多く、バラードからダンスミュージックまで多様にアレンジされている。
2009年10月に幕張メッセイベントホールで開催された『マクロスクロスオーバーライブ』の初日10月17日は、奇しくも作曲を担当した加藤和彦の訃報が報道された日であった。公演が始まる前に既にスタッフは事態を把握していたが、ライブへの影響を考え、飯島本人には公演終了後に知らされた。翌18日の公演では、飯島が弾き語りの前に観客に事態を説明し、当時アニメグランプリを受賞した時の加藤との思い出などを語り、「皆もこの曲で加藤さんにハローといってください」と呼びかけ、会場の観客とともに合唱した[注 4]。
テレビシリーズのミンメイの歌は阿佐茜[注 5]作詞、羽田健太郎作曲だったが、本曲ではヒットメーカーの加藤和彦・安井かずみ夫妻が起用された。タイトル決定前の仮題は「愛の通信」だった[1]。
本曲はイメージソングとしてのアニメ主題歌とは異なり、劇中歌として作品のテーマに深く関わっている。作品世界の中では、「50万年前に滅びた異星人プロトカルチャーの遺跡から発掘された、彼らの社会における流行歌」と設定されている。この太古のラブソングがミンメイの歌声で甦り、男性種族ゼントラーディと女性種族メルトランディに文化の尊さを遺伝子レベルの記憶から思い出させ、両種族の抗争を終結へと導く。映画の制作中、この歌に合わせて決戦シーンが展開されるラストパートのシナリオは、曲が出来上がるまで保留されていた。共同監督の河森正治は「既にイメージしていたシーンのアイデアを作曲サイドに伝え、作画の意図から間奏の長さも指定した。完成した曲を聴いて、『ああ、この映画はこれで出来たな』と思ったのを覚えています[2]」、「あの曲とは違うものが上がってきた場合は、まったく違う展開になっていたでしょうね[3]」と語る。
作中で使用されているのは約6分半のロングバージョンで、EP盤の片面に収まりきらないため、シングルには間奏パートを短くしたバージョンを収録している。1993年に8cmCDシングル化された際も短縮バージョンのままとなっており、ロングバージョンは他の企画アルバムに収録されているが、飯島真理名義のアルバムにロングバージョンが収録されたことはこれまで一度もない(「収録盤」を参照)。
のちの「マクロスシリーズ」の後継作品でも、『マクロス7』のミレーヌ・ジーナス(歌 - 桜井智)、『マクロスF』のランカ・リー(歌 - 中島愛)、『マクロスΔ』のワルキューレ(歌 - JUNNA[注 6]、鈴木みのり、安野希世乃、東山奈央[注 7]、西田望見)といった、歴代の歌姫[注 8]たちによって歌い継がれている。『マクロスF』では異星生物バジュラの母星に攻め込もうとする人類が、アレンジ版の「愛・おぼえていますか〜bless of little queen」で迎え撃たれるという逆説的な描写がある。その他、「マクロスシリーズ」のゲーム作品、『スーパーロボット大戦α for Dreamcast』や『Another Century's Episode2』でも挿入曲として使われている。
カップリング曲「天使の絵の具」は、飯島が劇場版のために作詞・作曲を手がけた書き下ろし曲で[4]、エンディングテーマとして使用された。A・B面曲とも飯島のサードアルバム『midori』(1985年)をプロデュースする清水信之がアレンジを担当した。映画公開の前に1984年春のコンサートツアーでお披露目されており[5]、このライブ音源はビデオ『noire MARI IIJIMA FIRST CONCERT』やベストアルバム『VARIÉE』に収録されている。ライブでは飯島がMCで「爆発するよ!天使の絵の具」と観客へ呼び掛けてから曲が始まるという流れがあった。
また、飯島のセカンドアルバム『blanche』(1984年3月)には、吉田美奈子によるスローバーテンポにアレンジされたバージョンが収録されている。
映画のエンディングでは「天使の絵の具」の曲に合わせて、戦争終結後のミンメイのコンサートシーンが描かれる予定だった。絵コンテまで出来上がっていたが、制作スケジュールの都合で没になり、黒地にスタッフロールが流れるだけになった。1987年発売のOVA『超時空要塞マクロス Flash Back 2012』で新たにコンサートの映像が作成され、その後の劇場版パッケージでは1番の歌詞部分(「天使の絵の具 part1」)がエンディングに挿入されている。
1984年7月の映画公開に先がけ6月5日に発売されると映画のヒットとともに売り上げを伸ばし、オリコンシングルランキング最高7位を2回(1984年8月27日付・9月17日付)、6週連続トップ10入りを果たすヒットソングとなる[6]。1984年の売上は約27万枚[6](約40万枚との記載もあり[7])。シングル年間ランキングは38位[6]。
『ザ・ベストテン』における最高順位は8位(1984年9月20日放送回)、飯島は「今週のスポットライト[注 9]」を含め生放送に3回出演した。
雑誌「アニメージュ」が主宰する第7回アニメグランプリ(読者投票制)ではアニメソング部門と女性歌手部門の2冠を獲得[8]。1985年4月に日本武道館で行われた授賞式には飯島と作曲家の加藤和彦が出席した。また、他のアニメ誌5誌が共催する第2回日本アニメ大賞(審査員制)でも主題歌賞を獲得した。
2019年5月4日にNHK BSプレミアムにて放映された『全マクロス大投票』において、前述の通り「愛・おぼえていますか」は歌部門で第1位に選出。第1位発表とともにスタジオが暗転し、シークレットゲストの飯島が登場して本曲を歌唱した。
2021年5月15日から5月29日にかけて「ねとらぼ調査隊」が実施したアンケート「あなたが一番好きな初代マクロスの楽曲は?」では「愛・おぼえていますか」が第1位、「天使の絵の具」が第2位となり[9]、同年8月29日から9月4日にかけての同サイトによるアンケート「マクロスシリーズで一番好きな歌は?」でも「愛・おぼえていますか」が第1位で、「天使の絵の具」は『マクロスF』の「ライオン」に次いで第3位[10]。2023年1月13日から同月20日にかけての集計結果でも「愛・おぼえていますか」は第1位で、「天使の絵の具」は第8位となった[11]。
2024年2月から3月にかけて雑誌「昭和50年男」、CS番組「歌謡ポップスチャンネル」、音楽サイト「Re:minder」が主宰して投票が行われた「80年代アニメソング総選挙!ザ・ベスト100」では、1位の「Get Wild」(TM NETWORK作、テレビアニメ『シティーハンター』初代EDテーマ)に次いで「愛・おぼえていますか」が2位に選ばれた[12][13]。
タイトルが太字の盤にはロングバージョンが収録されている。
シンガーソングライターとしての創作活動が中心のため、おもにベストアルバムに収録されている。
50音順。
50音順。太字は「マクロスシリーズ」において歌姫役を演じ、またそれに関連してカヴァーした歌手である。