成田国際空港株式会社本社ビル | |
種類 |
株式会社 成田国際空港株式会社法による特殊会社 |
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略称 | NAA、成田空港会社 |
本社所在地 |
日本 〒282-8601 千葉県成田市古込字古込1番地1 (成田国際空港内) 北緯35度46分34.5秒 東経140度23分11.1秒 / 北緯35.776250度 東経140.386417度座標: 北緯35度46分34.5秒 東経140度23分11.1秒 / 北緯35.776250度 東経140.386417度 |
設立 | 2004年(平成16年)4月1日 |
業種 | サービス業 |
法人番号 | 9040001044645 |
事業内容 | 成田国際空港の設置・管理等 |
代表者 |
田村明比古(代表取締役社長) 椎名明彦(代表取締役副社長) |
資本金 |
1197億3600万円 (2021年3月31日現在)[1] |
発行済株式総数 |
239万4736株 (2021年3月31日現在)[1] |
売上高 |
連結: 718億0800万円 単独: 650億1200万円 (2021年3月期)[1] |
営業利益 |
連結: △575億2300万円 単独: △478億6000万円 (2021年3月期)[1] |
経常利益 |
連結: △573億3800万円 単独: △503億6900万円 (2021年3月期)[1] |
純利益 |
連結: △714億1800万円 単独: △622億6100万円 (2021年3月期)[1] |
純資産 |
連結: 3397億9000万円 単独: 2901億5200万円 (2021年3月31日現在)[1] |
総資産 |
連結: 1兆2126億1600万円 単独: 1兆1723億6000万円 (2021年3月31日現在)[1] |
従業員数 |
連結: 3,007人 単独: 821人 (2021年3月31日現在)[1] |
決算期 | 3月31日 |
会計監査人 | EY新日本有限責任監査法人[1] |
主要株主 |
国土交通大臣 91.66% 財務大臣 8.34% (2021年3月31日現在)[1] |
主要子会社 | #関連会社参照 |
関係する人物 | 斉田正己(元副社長) |
外部リンク | https://www.naa.jp/jp/ |
成田国際空港株式会社(なりたこくさいくうこう、英: NARITA INTERNATIONAL AIRPORT CORPORATION; NAA)は、2004年(平成16年)4月1日に施行された成田国際空港株式会社法により、成田国際空港(成田空港)の設置および管理を目的として設立された特殊会社。通称「成田空港会社」。
特殊法人新東京国際空港公団の業務及び資産・負債を承継した特殊会社で、全株式を日本国政府(株主は国土交通大臣と財務大臣)が所有する。略称のNAAは、空港公団の英字略称(New Tokyo International Airport Authority)と同じ。
成田国際空港株式会社法に基づき、日本国政府から無利子貸付、出資や債務保証を受けることができるが[2]、営業年度毎の事業計画や新株発行・社債の募集・資金の借入、代表取締役の選定・定款の変更等については、国土交通大臣の認可を要する[3]。
日本国政府が100%出資する会社のため、国税の他にも配当金として連結最終利益の3割程度が毎年国庫に納付される[4](2018年6月26日の同社株主総会で決議された配当額は、107億7,600万円[5])。この他に、株式会社化する際に新東京国際空港公団の政府出資金等3,016億円のうち1,496億5,300万円が政府の無利子融資として振り替えられており、その負債返済を継続していたが、2017年度(平成29年度)をもって完済した[4][6][7][8]。
会社の事業の範囲には、成田国際空港周辺における航空機の騒音等により生ずる公害の防止や、損失補償のための諸事業が含まれている[9]。
株式会社化して以降、空港ターミナルビルに入居している飲食店・ショップ・航空会社事務所といった、テナントによる賃貸収入等を「非航空系収入」と称して、店舗エリアの増床などにより売上強化を図っており、公団時代の主な収入であった空港使用料主体の「航空系収入」に依存しない経営体質を目指している[10]。
2017年度では、NAA全体の収入のうち56%を非航空系収入が占めている(民営化時は34%)[10]。なお、2017年度の成田国際空港のターミナルビル全体の店舗売上は、1,246億円と過去最高に上り、ショッピングセンターとしては、御殿場プレミアム・アウトレットやラゾーナ川崎プラザを押さえて、5年連続で日本一の売上収入を誇っている[10][11]。
千葉港から成田空港まで航空燃料を輸送する約47キロメートルのパイプライン輸送管を持ち、石油パイプライン事業法が適用される日本唯一の事業者である[12][13][14]。
成田国際空港の設置及び管理を効率的に行うこと等により、航空輸送の利用者の利便の向上を図り、もって航空の総合的な発展に資するとともに、我が国の産業、観光等の国際競争力の強化に寄与する(成田国際空港株式会社法第1条[15])。
成田国際空港株式会社法第5条[15]や定款第2条[16]で定められた主な事業は以下のとおり。
また、閣議了承などを基に、地域との共生のための取り組みの一環として、有機農業研修や社有地の農地貸付も実施している[17][18][19]。
同社では事業部制を採用しており、事業を「空港運営事業」「リテール事業」「施設貸付事業」「鉄道事業」の4つに分類している[4][20]。
NAAは空港の円滑な運営を図るため、航空機騒音等により生じる障害の防止及び空港周辺整備の費用に充てるものとして、千葉県・茨城県の10市町(成田市・富里市・香取市・山武市・神崎町・多古町・芝山町・横芝光町・稲敷市・河内町)に成田国際空港周辺対策交付金を交付している。
2016年度までの交付総額は約1214億円であり、同年度は約41.6億円を交付した。
交付金の使途としては、防音工事を行った公共施設の維持費並びに空港周辺道路・公園・消防施設・農業施設等の整備のための費用に充てられる[21]。
1996年7月から第1ターミナルビル前の旧・日本航空オペレーションセンタービル跡を本社ビルとして使用してきたが、移転後に旧本社ビルは解体され、跡地は2008年より空港利用者用の立体駐車場(P5駐車場)となった。
旧本社ビルは、日本航空のオペレーションセンタービルとして、空港開港の1978年当時から存在する建物であった。テレビドラマ「スチュワーデス物語」のロケ地などにも使用された経緯がある。
2005年11月18日に旧新東京国際空港公団発注の成田空港電気設備工事で、空港公団主導による受注調整など官製談合の疑いが浮上し、関わった電機企業各社と成田国際空港会社が東京地検特捜部の捜索を受けた。この官製談合疑惑では、成田国際空港の社員2人(懲戒解雇処分)が競売入札妨害の疑いで逮捕されるなど、官製談合事件へと発展した[注釈 3][57][58]。
同社の連結子会社は以下のとおり(2021年3月31日現在)[59]。
同社の持分法適用会社は以下のとおり(2021年3月31日現在)[59]。
成田国際空港株式会社成田空港50年史編纂委員会 編『成田空港50年史』成田国際空港株式会社、成田、2017年。OCLC 1003299903。