『手をつなぐ子等』(てをつなぐこら)は、1944年(昭和19年)に発表された田村一二の児童文学であり[1][2]、それを原作とした1948年(昭和23年)製作・公開、伊丹万作脚本、稲垣浩監督による日本の長篇劇映画である[3][4][5][6][7][8]。同映画は、1964年(昭和39年)に羽仁進が監督し、『手をつなぐ子ら』のタイトルでリメイクされており[9][10][11][12]、これについても本項で詳述する。
当時「特異児童」と呼ばれた「教育上特別な配慮を要する」心身障害児や学業不振児の教育とその研究で知られた田村一二(1909年 - 1995年)の初期の著書である[2]。1944年に大雅堂から発行されたのが、本作の最初の書籍である[2]。
映画化作品『手をつなぐ子等』については、1944年に原作が発行され、結核のため、監督業を休業して脚本執筆に専念していた伊丹万作がこれに取り組んだが、映画化されるのを観ずして、伊丹は1946年(昭和21年)9月21日に亡くなっている[13]。同作が製作・公開されたのは、1948年(昭和23年)3月30日であった[3][4][5][7]。伊丹は、没後公開された本作により、同年、第3回毎日映画コンクール脚本賞を受賞した。稲垣浩が監督したこの映画と伊丹のシナリオをもとに、羽仁進および内藤保彦が脚本をリライトし、羽仁が監督してリメイクしたのが、『手をつなぐ子ら』であり、同リメイク作品は、1964年(昭和39年)3月28日に公開された[9][10][11][12]。前者の製作は大映京都撮影所、後者は独立プロダクションの昭和映画であるが、配給はいずれも大映が行った[3][4][5][7][9][10][11][12]。
手をつなぐ子等 | |
---|---|
監督 | 稲垣浩 |
脚本 | 伊丹万作 |
原作 | 田村一二 |
製作 | 松山英夫 |
出演者 |
笠智衆 常盤操子 |
音楽 | 大木正夫 |
撮影 |
宮川一夫 照明 森下喜一 |
編集 | 西田重雄 |
製作会社 | 大映京都撮影所 |
配給 | 大映 |
公開 | 1948年3月30日 |
上映時間 | 86分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
『手をつなぐ子等』(てをつなぐこら)は、 田村一二の同名の著書を原作とした1948年(昭和23年)製作・公開、伊丹万作脚本、稲垣浩監督による日本の長篇劇映画である[3][4][5][6][7][8]。2013年(平成25年)1月現在、東京国立近代美術館フィルムセンターは、完全尺「86分」の35mmフィルムの上映用プリントを所蔵している[6]。ビデオグラムについては、VHSベースで発売されていたことがある[8]。本作のシナリオは、1961年(昭和36年)11月15日に発行された『伊丹万作全集 第3巻』(筑摩書房)に収録されている[14]。
手をつなぐ子ら | |
---|---|
Children Hand in Hand | |
監督 | 羽仁進 |
脚本 |
伊丹万作 潤色 羽仁進・内藤保彦 |
原作 | 田村一二 |
製作 | 栄田清一郎 |
出演者 | 佐藤英夫 |
音楽 | 武満徹 |
撮影 |
長野重一 照明 本橋俊男 |
製作会社 | 昭和映画 |
配給 | 大映 |
公開 | 1964年3月28日 |
上映時間 | 100分 |
製作国 | 日本 |
『手をつなぐ子ら』(てをつなぐこら、英語: Children Hand in Hand)は、田村一二の著書『手をつなぐ子等』を原作とした1964年(昭和39年)製作・公開、伊丹万作脚本、羽仁進・内藤保彦潤色、羽仁進監督による日本の長篇劇映画である[9][10][11][12]。1948年(昭和23年)製作・公開、伊丹万作脚本、稲垣浩監督による劇映画『手をつなぐ子等』のリメイク作品である。本作は、1965年(昭和40年)に行われた第4回モスクワ国際映画祭で審査員特別賞を獲得した。2013年(平成25年)1月現在、東京国立近代美術館フィルムセンターは、本作の上映用プリントを所蔵していない[15]。