『摂大乗論』(しょうだいじょうろん、旧字体:攝大乘論、梵: Mahāyāna-saṃgraha, マハーヤーナ・サングラハ)は、北インドの大乗仏教の僧侶・無著が5世紀頃に執筆した唯識の論書。
無着までの大乗仏教の教義をまとめたもので、『大乗阿毘達磨経』・『解深密経』・『十地経』・『般若経』が引用されている。中国ではこれを論拠として「摂論宗」が誕生した。
全部で11章からなる。
本論に関する注釈については、インドに於いては無著の弟の世親によるものと、無性によるものとがある。
本論の解説書として、以下が著されている。
また、注釈書に対しての解説書が『摂大乗論釈略疏』(普寂著)として著されている。
論自体の翻訳本としては、仏陀扇多訳2巻・真諦訳3巻・玄奘訳3巻の漢訳3種と、チベット語訳1種の計4種がある。
注釈書の翻訳本としては以下がある。